MI10032 葦名神社の絵馬エマ 133点(付棟札5点)
 
鹿角市指定有形民俗文化財
昭和49年3月19日指定
所在地 鹿角市十和田山根字堂ノ下34
所有者 葦名神社
 
 馬産の盛んな頃、芦名神社(芦名沢観音堂)には、馬の安産や安全を祈願、奉謝ホウシャ した絵馬が数多く奉納された。
 奉納された絵馬には、馬のほか、牛、武者絵などがあり、164p×200pの大絵馬から 25p×35pの小絵馬まで133点にものぼり、これほどの量が一堂にあるのは秋田県内でも 稀である。
 絵師については、田中北嶺などの著明な画家も腕をふるっているが、ほとんどが名も ない絵馬師や素人の手によるもので、稚拙チセツな作が多いが、それだけにひたむきな信仰 心があらわれている。
 一番古い絵馬は、元禄ゲンロク8年(1695)に長沢新之丞によって奉納されたもので、煤 ススのため判然としないが金箔入りの目、細かな鬣タテガミ、靡ナビく尾、力の入った脚アシな ど躍動感あふれる馬が墨で描かれている。また、安政アンセイ4年(1857)の群馬の絵馬に は華麗な千匹馬が描かれ、詣り馬ともいわれている。
 元禄6年(1693)、延享エンキョウ3年(1746)、寛政カンセイ11年(1799)、文化4年(1807 )、天保テンポウ13年(1842)の棟札があり、拝殿再建などの日時を明らかにしている。

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