名古屋のチャイロスズメバチ |
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チャイロスズメバチ Vespa dybowskii の確実な分布地域は,従来長野県の伊那谷以北と考えられてきましたが,2000年以降,西日本各地で成虫や営巣が確認されています.未発見の山口県を除いた,広島県・島根県以東の本州・北海道に生息していますが,それでも確認例は少なく珍しい種であるといえます. チャイロスズメバチはキイロスズメバチやモンスズメバチの巣に女王バチが単独で入り込み,相手の女王バチを殺して巣を乗っ取ることで知られています.最初は,乗っ取った巣の働きバチが子育てをしますが,チャイロスズメバチ自身も働き蜂を生むため,しだいにチャイロスズメバチと入れ替わっていきます.このような性質を持ったスズメバチを社会寄生性のスズメバチと呼んでいます. 営巣場所は樹洞や建物の天井裏,壁間,鳥の巣箱などの閉鎖空間ですが,軒下などの開放空間に営巣することもあります. 営巣活動の最盛期には巣盤数4~6層,育房数は600~3,500房位になります このチャイロスズメバチが,本州中部の名古屋市のような都会に生息していることは極めて珍しく,1992年の初発見から2010年までの19年間に8件の営巣記録があります.2015年には千種区の東山公園での駆除情報がありますが詳細は不明です. その後,営巣は確認されていませんが,名古屋市生活衛生センターが実施している誘引トラップによる成虫の捕獲調査では,毎年市内各地で女王バチや働きバチが捕獲されており,少数ながら現在も確実に生息していると思われます. 名古屋市内でのチャイロスズメバチの営巣場所は,モンスズメバチ営巣が多い地域ときれいに重なっており,キイロスズメバチの営巣事例が少ないことからも,モンスズメバチの巣を専ら乗っ取りの対象にしていると考えられます. |
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■ 営巣が確認された場所 ■ 1 愛知県豊田市(2005) 2 岐阜県加茂郡八百津町(2005) 3 愛知県犬山市(2005) 4 愛知県豊田市(2008) 5 愛知県豊田市(2010) 6 愛知県春日井市(2010) 7 愛知県稲沢市(2016) |