|
||
|
||
第9回・根付けと帯留め
根付けは、印籠や煙草入れが帯から滑り落ちないように、その紐に付けたものです。従って元は男性のもの。古い根付けを骨董品屋で見ると、大黒だの蛙だのが多いのはそのせいでしょう。女性が付けるには、ちょっとね。 私も気に入ったのが見つけられないので、今のところ柘植のくしのちっちゃいのと、三味線のばち、珊瑚で出来た瓢箪の3つしか持っていません。 今は、ブランドものの着物店に行くと、プラスティックだけど手頃な値段で、可愛いものを売っています。蜻蛉とかウサギとか菊とか。 一方帯留めも元は刀の金具とか。ただし身に付けたのは最初から女性。男性は帯締めをしませんからね。こちらは古いものだと華奢すぎて紐も細く、帯が支えられるか心配になるくらい。 現在は、フォーマル用の宝石の入ったものや鼈甲、塗りが多く、気軽にできるものが少ないのが残念です。京都あたりの小物やさんには、気の利いたのがあったりしますが。 今私の持っている帯留めは、イラストに描いたものと、琥珀のブローチに金具(ハンズなどに売っている)をつけたもの、夏用の青緑色のガラス、陶器で作った菊、楕円形の塗りのもの、くらいです。なるべく違う素材を選んでますね。 いずれにせよ根付けも帯留めも、まったくのアクセサリー。それだけに、演出効果をきちんと計算して身に付けたいものです。帯やその他の小物と、喧嘩せぬように。小さくても季節を演出してくれる優れもの、上手く取り入れて下さいね。 |
||