ボライソーを読もう

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「本屋さんでボライソーシリーズを発見しました」
「いっぺんに買って帰れないぐらい、すごい巻数出てるんですけど」
全巻そろいの本屋さんですか? おお、それはそれは。

いい本屋さんですね。

余談はおいて。
「海の勇士/ボライソー」シリーズは、海と人と戦いの物語。
現在、ハヤカワ文庫から27巻もの大部で刊行されています。

このページでは、この大部のシリーズとどのようにおつき合いしたら幸せかについて語りたいと思います。

その1.原作発表順で読む

その2.歴史年代順で読む

その3.邦訳刊行順で読む

おまけ.作品一覧(原作発表順)



そ の 1. 原 作 発 表 順 で 読 む

長 所
  • とにかく面白い!
  • 主人公は艦長だし、おいしいとこどりのお話が続くので、読むのが楽しい。

短 所
  • 年代が過去に戻った時、「うっ」というネタバレにぶつかったりする。
  • どこまで読んだか、順番を忘れやすい。

こんな方に
オススメ☆
  • 細かいことにこだわらず、面白いものが読みたい方。
  • 「やっぱりシリーズものは書いた順よね〜」というポリシーをお持ちの方。
  • 大河ドラマの醍醐味を早く味わいたい方。

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そ の 2. 歴 史 年 代 順 で 読 む

長 所
  • ネタバレが起こらない(ただし、上の巻数を読んだ時に後書きでバラされている場合があるのでそれは注意)。
  • 死んだり生き延びたりに、毎回手に汗握れる。

短 所
  • 最初の方、主人公が艦長になるまでの4冊を読むのがちょっとしんどい。
    面白くないわけではないけれど、やっぱり艦長かそうでないかで面白さの度合いがかなり違う。
  • どこまで読んだか、順番を忘れやすい。

こんな方に
オススメ☆
  • ネタバレはいや〜んという方。
  • とにかくハラハラドキドキしたい方。
  • あとがきを読まなくても平気な方。
  • 大河ドラマの醍醐味をゆっくりじっくり味わいたい方。

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そ の 3. 邦 訳 刊 行 順 で 読 む

長 所
  • どこまで読んだか分かりやすい。
  • とりあえず刊行順なので気分がいい。

短 所
  • 最初の方がやっぱりちょっとしんどい。
    主人公が艦長になるまでに2冊。面白くないわけではないけれど、艦長かそうでないかで面白さの度合いがかなり違う。
  • 時々若い頃のものが混じるので、「これ、先に読みたかったなあ」と思う。

こんな方に
オススメ☆
  • どこまで読んだか忘れてしまう方。
  • 「シリーズものって、順番通りに読まないと落ち着かなくって」という方。
  • 「とりあえず、読んでから考える」という方。

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おまけ:原作発表順一覧
※( )内の数字は邦訳の巻数を示します(つまり、邦訳刊行順)
→ 年代順一覧へ


To Glory We Steer 『栄光への航海』(4)
Form Line of Battle! 『激闘、リオン湾』(8)
Enemy in Sight! 『遥かなる敵影』(9)
The Flag Captain 『不屈の旗艦艦長』(10)
Sloop of War 『わが指揮艦スパロー号』(3)
Command a King's Ship 『南海に祖国の旗を』(5)
Signal-Close Action! 『白昼の近接戦』(11)
Richard Bolitho-Midshipman 『若き獅子の船出』(1)
Passage to Mutiny 『反逆の南太平洋』(7)
In Gallant Company 『革命の海』(2)
Midshipman Bolitho and the 'Avenger' 『コーンウォールの若獅子』(6)
The Inshore Squadron 『提督ボライソーの初陣』(13)
Stand into Danger 『スペインの財宝船』(12)
A Tradition of Victory 『危うし、わが祖国』(14)
Success to the Brave 『孤高の提督旗』(15)
Colours Aloft! 『姿なき宿敵』(16)
Honour This Day 『栄光の艦隊決戦』(17)
With All Despatch 『急行せよ、カッター戦隊』(18)
The Only Victor 『最後の勝利者』(19)
Beyond the Reef 『大暗礁の彼方』(20)
The Darkening Sea 『復讐のインド洋』(21)
For My Contry's Freedom 『海軍大将ボライソー』(22)
Cross of St George 『聖十字旗のもとに』(23)
Sword of Honour 『提督ボライソーの最期』(24)
24巻にとりかかる前に、ちょっと待って下さいな。
→ 24巻は2刷以降で読もう

Second to None 『決然たる出撃』(25)
Relentless Pursuit 『難攻不落、アルジェの要塞』(26)
Man of War 『無法のカリブ海』(27)

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蛇足ながらサマキさんのオススメ読書順■

「その2」の年代順をオススメします。
最初の4冊さえ読破できれば、後はきっとのりのりになれるはず。
とにかく毎回死んだり生き残ったりが激しいので、
手に汗握ってハラハラドキドキしてほしいなと思うのです。

……と、初めて読んだ頃は考えていたのですが、近頃では「その1」の原作発表順がいいなあと思うようになりました。
作者の思考を追っていける楽しさがあります。

そうでなくとも、一度読み終わった後に再度、順番を変えて読むのも面白いですよ。新たな発見があるやも。

それではよい航海を!

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