平成15年4月から2編成体制となった五能線「リゾートしらかみ」は,好評のため平成18年3月からはさらにもう1編成増備することになり,「くまげら編成」のデビューとなった。当初は3両編成で,両端の普通座席車は両運転台車キハ40から改造,中間のボックス車は青池編成から転用された。2010年12月からは普通座席車が1両増結され,キハ48-703 (1号車: 元キハ40 515)+キハ48-1521 (2号車: ボックス座席)+キハ48-1503 (3号車: 座席車・増結)+キハ48-704 (3号車→4号車: 元キハ40 520) となっている。改造工事はJR秋田総合車両センターが担当した。基本的にはブナ編成と同様の改造内容となっているが,前面ガラスはブナ編成よりも大きなものとなった。イメージカラーは世界遺産・白神山地に生息するクマゲラにちなんだ黒と赤,日本海の夕陽ちなんだ黄と赤で,車体前面と側面の青と緑のラインは青池編成とブナ編成をイメージしている。車体側面にはクマゲラのロゴが描かれている。青池編成から転用されたキハ48-1521は塗色変更が行われているものの,前面幕部のロゴは青池編成時代のままとなっている。
全車指定席で運転され,1・3・4号車が普通座席車,2号車が簡易個室となっている。基本的な構造はブナ編成と同様で,シートモケットは車体色と同系統の赤となった。 普通座席車はリクライニングシートが1200mmピッチで10列並んでいる。座面もスライドするタイプで,背面テーブルのほか肘掛に小テーブルが内蔵されている。ブナ編成に設置されたブラックライトによる照明はなく,オレンジ色のLEDによるスポットライトが座席上に設置された。1号車には車椅子に対応した1人用座席もあり,洋式トイレは車椅子対応となっている。男子用小便所と洗面所の壁はオレンジ色となっており,奇抜なデザインである。 簡易個室車は前述のとおり青池編成からの転用車で,シートモケットは普通座席車と同じ赤系統に交換されている。座面をスライドさせフラットにすることができる。 運転室後部にはラウンジ(車両により若干配置が異なる)が設置され,前面展望を楽しむことができる。座席との仕切り部分には液晶モニタが設置され,DVDによる観光案内などが映し出される。ブナ編成と同様にラウンジの窓は上から開くようになっている。
平成18年3月18日から運転開始した。季節ごとに充当される列車が変わるため,運用の詳細はパンフレットや秋田支社のWebページを参照していただきたい。 |