百害あって、一利(いちり)なし。
解釈:多くの弊害があるばかりで、一つもよい事がないということ。
百芸達して、一心(いっしん)足らず。
解釈:いろいろな事に詳しく、よく勉強もして優れた才能を見せながら、肝
心の心に欠けるところがあり、仕事にも今一つ身が入らず、大成しないこと。
類義:多芸は無芸。百様知って、一様を知らず。
反義:一芸は道に通じる。
百芸は一芸の精(くわ)しきにしかず。
解釈:いろいろな方面に才能を発揮するよりも、一つの才能を磨いて、他の
追随を許さないような技能を身に付けた方がよいということ。
類義:器用貧乏。多芸は無芸。
反義:一芸は道に通じる。
百歳の後(のち)。
解釈:「死」という言葉を避けて、人の死後を遠回しに言う言葉。
類義:万歳の後。百年の後。
百歳の童(わらべ)、七歳の翁。
解釈:賢愚は必ずしも年齢や経験によるものではないということ。
類義:三歳の翁、百歳の童子。八歳の翁、百歳の童。百歳の童。
百死一生(ひゃくしいっしょう)。
解釈:生命に関わる極めて危険な状態のたとえ。また、その危険から辛うじ
て助かること。百分の一の生存率。
類義:九死一生(きゅうしいっしょう)。万死(ばんし)に一生を得る。
百姓(ひゃくしょう)の去年(こぞ)物語。
解釈:農民は、去年の作柄はよかったが今年はよくない、と収穫を抑えて話
すのが常である。
類義:去年に不作なし。百姓の去年歳(きょねんどし)。百姓の泣き言と医
者の手柄話。百姓の不作話と商人(あきんど)の損話。
百姓の万能。
解釈:農業は自給自足が生活の原則なので、大抵の仕事は家族でやってしま
うということ。
百姓の不作話と商人(あきんど)の損話。
解釈:口癖。当てにならない話のこと。農民はわが家は豊年満作とは言わな
い。商人も大儲けをしたとは言わず、損をした話をしたがる。農民の不作話は
保身のため、商人の損話は取引先や同業者との駆け引きである。
類義:去年に不作なし。百姓の去年歳。百姓の去年(こぞ)物語。商人は損
して何時か蔵が建つ。
百尺竿頭(ひゃくしゃくかんとう)、一歩を進む。
解釈:登り詰めた百尺(一尺は約30p)の竿の天辺(てっぺん)で、なおも
一歩を進めようとする。頂上を極めても、それに満足せず、更に進歩を図るこ
とをいう。
類義:百丈の竿灯。
参考:今いっぽ勇気を出すこと。もう一つ突っ込んで、詳しく説明すること
の意にも用いられる。
百川(ひゃくせん)海に朝(ちょう)す。
解釈:全ての川が海へ流れ込むように、利益のあるところには自然と人が集
まってくること。「朝す」は参内(朝貢)すること。
類義:低き処に水溜まる。
参考:All rords lead to Rome.(全ての道はローマに通ず)
百足の虫は、死して僵(たお)れず。
解釈:百足(むかで)は足が沢山あるので、死んでもひっくり返ったり倒れ
たりはしない。支持者が多いと中々滅びないものだというたとえ。
類義:蜈蚣(むかで)死して倒れず。蜈蚣は死に到れども倒れず。
百で買った馬のよう。
解釈:安く買った馬のように寝てばかりいて、一向に役立たないということ。
ちっとも仕事をしない怠け者のたとえ。
百日の説法、屁一つ。
解釈:長い間の苦心が、些細な失敗でぶち壊しになってしまうことのたとえ。
百日も続いた厳粛な説教も、ふと漏れてしまった説教者のおならで忽ち有り難
味がなくなってしまった。
類義:磯際で船を破る(わる)。九仞(きゅうじん)の功を一簀(いっき)
に虧(か)く。千日の行(ぎょう)を一度に破る。七日の説法、屁一つ。七日
の説法、無になす。
百日の労、一日の楽。
解釈:働くばかりが能ではない、時にはゆっくり急速を取れということ。
百になるまでは十台。
解釈:老人の負け惜しみの言葉。
百人を殺させねば、良医になれぬ。
解釈:医者が腕を磨き、一人前になるためには、多くの患者を稽古台にしな
ければならないということ。
類義:人の命は医者の手習い。
百年、河清(かせい)を俟つ(まつ)。
解釈:中国の黄河(こうが)の水が澄むのを百年も待つ。幾ら待ち望んでも
実現しないことのたとえ。
類義:河清を俟つ。
百聞は一見に如(し)かず。
解釈:人の話を百回聞いても、自分の目でそのものを一度見て確かめるのに
は及ばない。
類義:聞いた百より、見た一つ。論より証拠。
参考:One eye-witness is better than many hearsays.(多くの噂よりも、
一人の目撃者の証言がより確かだ)
百様(ひゃくよう)を知って、一様(いちよう)を知らず。
解釈:いろいろな事柄について一通りの知識はあるが、その中の一つとして
よく知っているものがない。また、博学ではあるが、肝心のところが抜けてい
るということ。
解釈:けら才。多芸は無芸。百芸は一芸の精(くわ)しきにしかず。
百里来た道は、百里帰る。
解釈:百里来たのだから、引き返すには帰りも百里あることを覚悟しなけれ
ばならない。自分の行いには、相応の報いは必ずあり、責任は免れないという
こと。
百里の道は、九十里(くじゅうり)が半ば。
解釈:何事も終わりを全うすることは難しいもの。九分どおりのところを半
分と心得て、最後まで努力せよということ。
類義:百里を行く者は、九十(くじゅう)を半ばとす。
百里の道も一歩から。
解釈:遠い旅に出るとき、先ず第一歩を踏み出すことから始まる。どんな壮
大な仕事でも、スタートの一歩は手近な小さな仕事から始まるものだというこ
と。最初の一歩を疎かにしてはいけない。
類義:千里の行(こう)も足下(そっか)に始まる。千里の道も一歩より。
百里を行く者は、九十(くじゅう)を半ばとす。
類義:百里の道は、九十里(くじゅうり)が半ば。
冷酒(ひやざけ)と親の意見は、後できく。
解釈:時日が経つと、親の意見の意味が分かってくるということ。冷酒は口
当たりがよくて意外に深酔いするということで、「きく」を掛けたもの。
類義:親の意見と茄子(なすび)の花は千に一つも仇(あだ)はない。冷酒
と親の意見は後薬(あとぐすり)。
百貫の鷹も放さねば知れぬ。
解釈:大金を払って買った鷹も、実際に放して鳥などを捕らせてみなければ、
その良否は分からない。実際に使ってこそ真価が分かることのたとえ。
類義:逸物(いちもつ)の鷹も放さねば捕まらず。
百鬼夜行(ひゃっきやこう)。
解釈:いろいろな妖怪が、夜になるのを待ちかねて、列を成して歩き回るこ
と。悪人が栄える、よくない状態をいう。「ひゃっきやぎょう」とも。
冷飯から湯気が立つ。
解釈:冷飯から湯気が立つことはない。ある筈のない事のたとえ。
平仄(へいそく)が合わぬ。
解釈:話の辻褄が合わないことをいう。漢字には音声上、平字(ひょうじ)
と仄字(そくじ)があり、漢詩を作るときには、規則に則(のっと)って文字
を配置しなければならない。平仄が合っていないと調子が外れることから。
氷炭(ひょうたん)相愛す。
解釈:全く性質の違う者同士が愛し合うこと。
反義:氷炭相容れず。
氷炭相容れず。
解釈:お互いに性質が反対で、一致することがない。受け入れることができ
ないこと。「氷と炭」ともたとえる。
類義:犬猿の仲。水に油。
反義:氷炭相愛す。
瓢箪(ひょうたん)から駒が出る。
解釈:意外なところから意外な結果が生じることのたとえ。また、あり得な
いことのたとえ。
類義:嘘から出た実(まこと)。灰吹(はいふき)から蛇(じゃ)が出る。
瓢箪から乗掛馬(のりかけうま)を引出す。
反義:瓢箪から駒も出ず(いです)。
瓢箪から駒も出ず(いでず)。
解釈:日常生活は平凡なもので、破天荒(はてんこう)な事など何も起こら
ないという意。
類義:山の芋、鰻(うなぎ)とならず。
反義:瓢箪から駒が出る。
瓢箪で鯰(なまず)を押さえる。
解釈:ぬるぬるしている鯰をつるつるしている瓢箪で捕まえることなどでき
はしないことから、人の言動が曖昧で、一向に要領を得ないこと。「瓢箪鯰」
ともいう。
類義:鰻に荷鞍(にくら)。蓴菜(じゅんさい)で鰻繋ぐ。提灯で鯰押さえる。
瓢箪に釣鐘。
解釈:ぶら下がっているという一点を除けば、形態、大小、軽重、用途、ほ
とんど全てが甚だしく違う。比較にならないほど違っていることのたとえ。
類義:提灯に釣鐘。
瓢箪の川流れ。
解釈:軽薄な男性の態度を冷やかした言葉。浮き浮きして落ち着かない様子
のたとえ。
豹は死して皮を留(とど)め、人は死して名を留む。
解釈:人は、正しい仕事をして死後に名誉・功績が残るようにすべきである。
美しい豹の毛皮が死後珍重されるように、人も死後に名声を残さなければなら
ないという意。
類義:虎(豹)は死して皮を留め、人は死して名を残す。
屏風と商人(あきんど)は、直ぐには立たぬもの。
解釈:商売人は正しいばかりではやって行けない。多少の駆け引きは必要な
ものである。
類義:商人と屏風は曲がらねば世に立たず。人と屏風は直ぐには立たず。
豹変(ひょうへん)。
解釈:豹の斑紋(はんもん)が目立つように、明らかに性行が変わること。
豹は毎年秋口になると、毛並みが綺麗に変わる。そのように綺麗さっぱりと性
行が改まること。現在は、今までの言行に責任を持たないことに「豹変」を用
いるが、これは本来の使い方ではない。
類義:君子は豹変す。
比翼連理(ひよくれんり)。
解釈:相思相愛(そうしそうあい)の男女、また夫婦の情愛の深いことのた
とえ。分かち難く結び合わさった運命的な男女の縁。
類義:羽を交(かわ)せる鳥。羽を並べ、枝を交(まじわ)す。比目(ひも
く)の魚(うお)。比翼連理の契り。
参考:「比翼」は翼と目が一つずつしかなくて、常に雌雄一体となって飛ぶ
想像の鳥、「連理」は根元は別の二本の木の枝が、途中で繋がり、木目(もく
め)が一続き(ひとつづき)になった木。
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