20e 園芸植物用語解説その2
[ほ]
包ホウ → 包(苞)葉ホウヨウ
包頴ホウエイ(頴とも):イネ科の小穂の基部にある総包。
抱茎ホウケイ:葉柄の基部,又は無柄の葉身の基部が茎の両側からこれを抱いていること。
例:ミミコウモリ(葉柄の基部),ノゲシ(葉身の基部)。
胞子ホウシ:植物の生殖細胞の一種。シダ類では胞子のう内で作られる。単細胞の微細な粒
で,無性的に単独で発芽して新個体を作る。
胞子体ホウシタイ(造胞体とも):配偶体に対する語。シダ類やコケ類の胞子を作って繁殖す
る植物体。無性世代の体でシダ類では根,茎,葉に分化し,ワラビ,ゼンマイなどの
普通に見ている植物体はこれである。これに対し,配偶子を作り,有性生殖を行う場
合は,それぞれ配偶世代,配偶体と呼ぶ。
胞子嚢ホウシノウ:胞子を作り,それを入れている袋。シダ類では茎の先端に集まって穂を作
り,又は葉の裏に群生して胞子嚢群を作る。
胞子嚢群ホウシノウグン(子嚢群・嚢堆ノウタイとも):シダ類の葉の裏又は縁辺部に胞子嚢が多
数集まったもの。その形や位置はシダ類の分類に重要である。
放射整正花ホウシャセイセイカ → 放射相称花
放射相称花ホウシャソウショウカ:相称面が3個以上ある花。萼ガク,花弁,雄蘂オシベ,雌蘂メシベな
どが規則正しく放射状に配列している花をいう。例:サクラ・リンドウ・ハナショウ
ブ・ユリ。
胞子葉ホウシヨウ(実葉とも):栄養葉(裸葉)に対する語。胞子嚢ノウを着ける葉。
包膜ホウマク:シダ類の胞子嚢ノウ群を覆っている薄い膜。属によって形が違い,分類上の目
安となる。
包葉ホウヨウ(包とも):花序の部分にある葉の変形したもの。高出葉のこと。このうち花
柄の最も花に近いものを小包,花序の基部にあって多くの花に共通のものを総包とい
う。
包鱗ホウリン:マツ,モミなどの球果類の雌花を作る鱗片のうち,種鱗の外側にあるもの。
果実が生長すると見えなくなるが,モミでは大きくて先端が種鱗の間に現れている。
→ 種鱗シュリン
母株ボカブ(母本ボホンとも):株分け,挿木,接木などをして殖やすとき,その元になる
株。
穂木ホギ:挿木用の挿し穂や接木用の接穂を採る元の木。
補植ホショク:花壇や草花の植栽地の,枯損したできた空所に,同じ種類のものを補い植え
ること。
細弁咲きホソベンザキ:花片が細長く切れ込んでいる姿。例:キク。
牡丹咲きボタンザキ:ボタンのような八重咲き。
捕虫嚢ホチュウノウ:食虫植物が昆虫を捕らえ,これを消化し,吸収する袋。例:タヌキモ・
ウツボカズラ。
捕虫葉ホチュウヨウ:食虫植物が昆虫を捕らえ,消化吸収作用をする葉。捕らえ方に,@鳥も
ち式(例:モウセンゴケ・ムシトリスミレ),Aわな式(例:ハエジゴク・タヌキモ
・ムジナモ),B落とし穴式(例:ウツボカズラ・サラセニア)。
ポットマム(pot mum):鉢作りをし,電照栽培と遮光栽培とを組み合わせて周年開花さ
せる菊。
匍匐茎ホフクケイ(ランナーrunner・匍匐枝とも):株の基部から出た茎が水平に伸びて,地
上又は地下を浅く這い,その先端に芽を出して殖える茎。例:ハイマツ・ハイネズ・
チドメグサ。
匍匐枝ホフクシ(走出枝・伏枝とも):地上茎の基部から出て地上を横走する細い茎。例:
ユキノシタ。
ボール咲き → ショー咲き
ポンポン咲き(pon pon):ショー咲きに似て,花は丸形,花片は捲いて重なり合い,全
体が毬状を呈する咲き方。
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