ONE考
1:ONEというゲームについて
ONEというゲームは、痛いゲームでした。特にヒロインにおいては、ちょっと痛くてこまりました。あまり感情移入しちゃうと、痛くてやりきれなかったです。
基本的に、筆者はハッピーエンド好きだし、コメディが好きなので、あまり途中が痛いと投げてしまう可能性があるんですけどね。私は良く泣きますが、悲観主義なのではなく、感動主義ですし。
で気がついたこと。あれの痛さって想像ができるからですね。目が不自由、口が不自由、好きな人がいなくなっているetc.。それでも気に入っているのは、ヒロインたちの強さです。みんな強いですからねぇ。自分はそんなに強くないと思うのでうらやましいです。強がりも続ければ強くなりますから。まるで某宇宙戦艦の山本洋子さん(原作)ですね。強くなければやさしくなれませんしねぇ。
ただ、嫌いってわけではないんです。ただ、途中で止められないだけなんです。エンディングまで救われないんで。とにかく最後までやらないと.....。心があったかくなれないんです。そのため、このゲームをやるときは、ちょっとやる気というか、努力が必要です。気軽にできないというか。
2:お話全体について
まず、エンディングについて。ゲームとしてはFinで終わりで、その後の主人公はそれぞれのヒロインになります。で、そこでは、帰ってくるかどうかわからない不安と、帰ってきたことに対する喜びが書かれているんですが、ここに私としては、「もうちょっと見たい」という気持ちがわいてくるわけです。もうちょっと盛り上げればいい感じで感動できるのにという気持ちです。そういう意味では、私として感動できるのは、繭か澪という年下コンビになりますねぇ。別れるところで好きなのは茜かな。というわけで、筆者の感動ランキングは、
茜>澪>みさき=長森>繭>七瀬>氷上
となっております(^^)。みさきと長森が低いのは、主人公がやなやつだからです(^^;;;。とくにみさきとの別れ方はひどすぎる。どうやって帰るんだ?。送っていった後の玄関先での別れにしてくれれば良かったのに。
3:ゲームの進行について
イベントが勝手に進行する分、その娘のシナリオといった気持ちが少なく、Oneという物語を楽しむといった感じがしました。あれだと全員を一本にまとめるのも出来そうですね。PS版では全員との絆のおかげで早めに帰ってこられるEndingが追加されたりして。(筆者注:されませんでした(^^) )
無理矢理ゲーム性を出すよりも、小説などの媒体にあっているかもしれません。
4:別れのシーンについて
永遠に引っ張られてしまう主人公がいて、それを知らないヒロインがいる(まあ茜は知っているけど)。で、主人公は、そのヒロインを思って別れるようにしむけているわけです。自分が主人公を操作していて、主人公に感情移入すると、どうしてもそのあたりに違和感が生まれてしまうんですよね。そこの展開のはやさによると考えています。
主人公の行動は理解できるんです。だって永遠を知らないヒロインにとっては、主人公は何で消えたのか解らないですから。主人公としては、自分を思い出さないようにしむけないといけないけど、どうしても好きだから思いを残してしまう。そのためちょっとやなやつに見える。そこに悲しさがあるんですよね。愛っていうのはエゴであるという大きなテーマが見えかくれしてますね。
でも展開が早いために、「私は」その変化についていけなかったんだと思います。基本的にエンディングの後を主人公以外の人のモノローグにしたのは良かったです。こういうやり方には弱いんです。ヒロインはものすごくいい娘達です。その愛=エゴを受けとめられる程強いですし。主人公に何も聞かない優しさがある。
永遠ってもしかしてピーターパンのネバーランドかなぁ。でもウェンディは戻っちゃうんですよね。