「磯の貝に聴いた咄」
収録作品ピックアップ
<蕗の下>
本シリーズ中、最も 「何があったか分からない」 話。
何か妙な事が起きたとき、普通は「タヌキ」が化かしたとか
「キツネ」に騙された、「むじな」が出た、その他、
何かネーミングをして「そうか、そういう訳だったのか」
とナットクする事で安心して生きて行けるのですが、
実際に「姿を見た、確かにアレがやった」という確認例はまずなく、
「こんなヘンな事があった > きっと**のせいだ」と、
脈絡なく原因が決定されているようです。
では、実際にはどうか・・・ というのがこの話。
「蕗の下」には「何か」がいるようなのですが、
何がいるのか人間である主人公には判別出来ませんでした。
普通ならお寺に相談に行ったり、村の物知りに聞いたりするところですが、
この人は「とにかく鎮めておけばいいだろう」と考えて、
何も起こっていなかった時の状態に戻してみました。
とりあえず、何とかなったようですね。
<化け物寺>
化けるのが好きないたずら狸が居着いてしまったお寺の話
和尚さんと弟子の話はわりとよく描きますが、こちらはわりと気っぷのいい、
ツッパリ系硬派の和尚さんです。大きい檀家を持ち、
いい家から来たらしい弟子も持っていて、
元はなかなか立派なお寺のようですが、
狸の世話をしてしまったのが運のツキ・・・
という状態になってしまいました。
化け物の檀家でもつけばヨロシイのですが・・・
なお、「笠地蔵」などの神さま系は富をくれますが、
「タヌキ/キツネ」など化け物系は「自然の幸」を届けてくれるようです。
2001.5.6.
![<鬼>へ](tinken_6.gif)
<鬼>
<おまけコメント頁>
鍋をクリック してください。
|