7.最終日 10月24(木) ソウル→A’REX→仁川空港→濟州航空→中部国際空港
天気:ソウル・快適 名古屋・快適
 
起床後の血圧:H125 L80、ま、正常範囲だ。
 
 8時にチェックアウト、ソウル駅まで地下鉄だと階段を降りたり昇ったりしなければならないし、アーム型の自動改札なので重いキャリーを持ち上げねばならない。このためタクシーで行くこととし、ホテル前の道路で待つ。すると、道路に立つホテルマンが「TAXI?」と尋ねてきたので「네.(ネー=はい)」。すぐにタクシーが来てキャリーをトランクに納め、「서울역(ソウルヨク=ソウル駅)」と告げ、出発。南大門経由、太平路(태평로・テピョンノ)+南大門路(남대문로・ナムデムルロ)の1本道だ。ソウル駅前到着。キャリーを引きエスカレーターを上がり駅構内に入る。コンコースを通り反対側に出てA‘REX乗車口のある地下へ行くエスカレーターに乗る。上りエスカレーターは通勤ラッシュ時間帯とあって人でいっぱいだ。A’REXは通勤にも利用されている。ただし、各駅停車だ。A‘REX乗り場入口の他、両替の窓口、そして搭乗手続きの窓口もある。大韓航空、アシアナ航空、濟州航空に搭乗する場
合、出発3時間以上前であれば手続きができる。濟州航空14時の出発で今は8時半頃。手続可能だ。淸凉里(청량리・チョンニャンニ)が見える左側窓席が取れ、キャリーを預ける。荷物検査の3分が経過し何も呼び出しがなかったため再び地上コンコースに出る。キャリーを預けた分軽く、楽になった。ソウル駅の駅ナカビジネスだ。ロッテリアとマクドナルドが隣り合っていて、店内には仕切りがない。広さも同じ位。いい勝負だ。客の入りはマクドの方が少し多かったか?9時頃に地下A’REX乗車口前に降りる。カード型の乗車券裏面には何か書いてある。6両編成であるが、1号車から3号車に乗車するのか、4号車から6号車に乗車するのかだ。あまりにも丁寧すぎてわかりにくく「4号車から6号車の中にある座席をご利用することを望みます。」とあるようだ。確認のため案内所に尋ねる。外国語は英語だけのよう。このためメモ紙に「1~3호차、4~6호차」と書いて尋ねた。すると「4~6호차」の方を指さす。4~6号車のいずれかの席に座ればよいのだ。(自由席の)「4号車から6号車の何れかの席におかけください。」と訳すのがふさわしいだろう。1~3号車は指定席か?乗客が少ないため客の整理のため空車にしているのか?或は預けた荷物を運ぶための貨物車両にしているのか?2年前に乗車した時は全席指定だった。まだ時間がある。ベンチで待つ。何人かが券売機で乗車券を購入する。必ずと言っていいほど戸惑って案内している人に尋ねている。乗る機会が少ないから慣れていないか、初めての乗車の人がほとんどなのだろう。乗車するのは10時。時刻は9時半、前の列車が出発したあとに乗車口に入る。乗車カードを改札機にタッチ、英語で「Thank you.」と流れる。国際空港へ行く列車の入口らしい。ホームのある地下7階に降りる。ホームには誰もいなかったが、やがて1組、2組と客がやってくる。何れもどこに乗っていいのか戸惑っているよう。列車がやって来た。4号車に乗車する。先頭は6号車だ。10時丁度に定刻通り出発。車内はガラガラ。4号車にいる客はあと2~3組だけ。KTX一般室と同様に前向きの席と後ろ向きの席が半分ずつあり、もちろん前向きの席にしか人はいない。空港までノンストップなので隣席に誰かが来ることはないから安心して乗車できる。車内にテレビがあり獨島(독도・トクト=竹島)のニュースが報道されている。音声は聞かれないが日本語での表示、もちろん「竹島」と書かれている。列車は遅れることなく1043分に空港に到着。ターミナルへ向かう途中に案内書があり中国語で話しているのが聞かれる。韓国を訪れる中国人は日本人より多いのか?搭乗手続きは済ませてあるから、早めの昼食といったところか、レストランに行くこととする。時刻は丁度11時。まだ混雑前だ。今のうちに入るべきだ。朝は前夜にコンビニで買ったおにぎりだけだったことだし。今まで2回寄った하늘(ハヌル=空)にしようか。それとも別の店にしようか?ユッケジャンがある店に入ろうとしたが、結局“いつもの”ハヌルで、ランチメニューで今まで食べたことがない「해물순두부(ヘムルスンドゥブ・海物純豆腐)=海鮮物の豆腐鍋」を注文。以前食べたカルビタンより安いことだし。具は蛸、蝦、烏賊があり粉唐辛子などでの味付け。勿論、白菜キムチや青菜のナムル等もついている。勘定は14300ウォン(内税10%1300ウォン)。
 尚、하늘(ハヌル=空)は日本語のsoraと同源らしいと思える。標準語(東京弁)が浸透し昔ほど聞かれなくなった大阪弁では「佐藤さん」が「佐藤はん」となったり、「そうかね」が東海地方で「ほうかね」となるように、また欧州ではSで始まる6や7が古代ギリシア語でH始まりとなるようにSがHに訛りがち。またかつて終声のㄹ(L)はRと発音されていた(韓国語の歴史による)ためsoraのRに対応。ヌは日本語では脱落。soraの語尾Aは韓国語では脱落したか日本語で新たに付け加えられたかだ。ハヌルのハの母音aとソラのソの母音のo、aとoは互いに変化しあう傾向がある。これらのことを考慮すれば同源、若しくは古代日韓間の借用語かと頷ける。ただ、ハヌルのハ(H)がカ(K)の変化であれば別だが。
 再び搭乗手続きのあるフロアーに降りる。土産物店は新世界百貨店ともう一店あったが、もう一店の方は改装後だった。複合店舗となっておりその内1店がミニストップ。間違えて隣の店のレジで精算しそうになる。実際そうだった。レストランでチャミスルを注文すると高くつくから、ミニストップで200
mlの小型ポケットサイズを買い、支払う時、場所を間違えてしまいそこの店の人は「ミニストップ」と指さしながら言っていた。
 12時半頃、出国手続口に入る。まず荷物検査。無事にパス。出国窓口でもスタンプをポンと押されるだけ。OK!免税店内を一通り見る“だけ”。どうも香水の匂いが苦手だ。搭乗口への通路沿いの書店では「언어(オノ=言語)」のコーナーで日本語学習書を開く。「お」と「を」の違いについて、現在は同じ発音であるが平安時代は「を」は「wo」と発音していたことなどについて書かれてあった。以前買った日本語学習書はまだ読み切れていないのでもし買うとしたら今度来た時、その学習書を買うとしたら全部読み終えてから。搭乗口は突き当りにある。その手前に免税店があり、香水の匂いはしない。そこで菓子類を買った。
 そろそろだ。搭乗が始まり機内に入る。座席は7A、B737-800、ボーイング社製だ。離陸後、ソウルの街が見える所に来る。淸凉里を確認しようとしたが、地図はキャリーに入
濟州航空の搭乗券
れてしまった。河川を目印に見つけられてのだが、失敗だ。しかし淸凉里が視界のどこかにあったことは前回と同様確かだ。機内サービスはない。それだけ濟州航空は安く済んだ。飲食物は有料での入手だ。気がかりだった台風は沖縄付近にあり、襲ってくることはなくてよかった。ただ次第に雲が多くなり機窓から見えるのは白一色。じきに眠くなり寝てしまった。1週間、充分寝ていなかったせいもあるだろう。目が覚めたのは岐阜県南部上空飛行中。約1時間も寝ていたもんだ。小牧空港、ナゴヤドーム、名駅高層ビル群……。同じ日にソウルの大曽根・淸凉里と本物の大曽根と見ることができたことは満足。淸凉里がどこかはっきりとわかっていたならなおさら良い。伊勢湾を渡り南へと遠回りすることなく北側からセントレアに入り着陸。機内アナウンスでは、眺めが悪かったことなどをお詫びしていた。もしかしたら揺れたかも知れないが、熟睡していたとしたら揺れても気づかなかっただろう、入国や荷物受取、税関審査も無事終え、名鉄ミュースカイで1週間ぶりの名古屋への帰途に就いた。
 円安ウォン高、獨島(竹島)の取り合いや日帝時代の従軍慰安婦等が発端で反日とみられる政権、更には中国との貿易は黒字だが中国より30年位早く国交を樹立させた日本との貿易は赤字、大統領の父・朴正煕が親日家だったことの批判で日韓関係に寒風が吹く今日この頃。そして中国人の訪韓者が増加した反面日本人が減った。にも拘らず木浦では確認できなかったが、釜山国際ターミナルや相変わらずのソウルの繁華街での日本人の多さにホッとしたのがまずの印象、拉致されることはなくてよかった。
 
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