梅ジャムの作り方

  梅は作りやすい果実、庭先に梅を植え早春に花を楽しみ、初夏には梅の実を収穫できる家庭が多いと思います。
梅干しや梅酒はポピュラーですが、梅ジャムはあまり知られていません。このページでは私の梅ジャムの作り方を紹介。皆様も自分だけの味の梅ジャム作りに挑戦しませんか。

1.収穫の適期
  梅ジャムにする梅の収穫の適期は黄色く色付いてからが良い。まろやかな味と香も増してくる。
果肉が柔らかくなり、皮をむいたり種を外す作業もやり易くなる。
熟して落ちたものを拾い集めて使うことも出来が、落下の時に付いた傷から痛みが入りやすいので毎日拾い集め(朝の運動や外気浴を兼ねて)落下してから2〜3日以内に梅ジャムにする。

  梅の実の緑が少し薄くなった頃に“梅酒用の梅”を収穫し、少し黄色になり始めた頃に“梅干し用の梅”を収穫し、最後に穫れたものを梅ジャムに加工している。
形が悪いもの、小型のもの、傷が付いた物など残り物を全部梅ジャムにする。

  気候により異なるが、我が家の豊後梅は6月10日〜15日頃に梅酒を漬け込み、20日前後には梅干しを漬けている。続いて梅ジャム作りである。
梅酒と梅干しは必要なだけ一時に漬けてしまうが、梅ジャムは熟れたり、落下するのに合わせて何回かに分けて加工している。
全部終わるのは6月の末になる。


 

2.皮をむき、種を取り除く
  付着した泥などの汚れは軽く水洗いして落とします。
果物ナイフなどの刃物で薄く皮をむき、同時にいたんだ部分を取り除く。続いて果肉を種から削ぎ取るようにして、種を取り除きます。

完熟した梅の皮を剥き
種をはずして果肉だけにします


 

3.砂糖を加えて煮る
  果肉の量に合わせた鍋に入れ、鍋の深さの半分程度を目途にするのが良いでしょう。
果肉の重さの80%〜同量の砂糖を用意します。・・・・・・好みによって量を変えて下さい。

  用意した砂糖の1/4程を果肉に混ぜてとろ火にかけます。時々かき混ぜながらゆっくり加熱していきます。
加えた砂糖が溶け果肉も段々崩れていきます。砂糖が溶け切ったら、1/4の砂糖を加え、これが溶けたら・・・・・と繰り返し全部の砂糖を溶かします。

  砂糖を入れ終わる頃には果肉はすっかの崩れ、とろとろの状態になります。白っぽいアクが浮いてきますので取り除きながら、煮詰めていきます。
硬さは好みによりますが、熱いうち柔らかくても冷えると固まってきます。火の強さにもよりますが煮始めてから30分くらいで十分のようです。


 

4.びん詰め・保存
  出来上がった梅ジャムを容器に入れます。熱くとろとろした状態でびんに移して下さい。冷えると入れ難くなります。
びんにお好みのデザインを施した、レーベルを貼れば、世界で一つしかない“マイ梅ジャム”が完成です。
甘さと硬さは何回も作ってお好みのものにするのはとても楽しいものです。

  容器は購入しても良いのですが、市販の梅ジャムは形のいいびんに入れられていますので、気に入ったびんが見つかった時に必要なだけ取って置いて使うのがお勧めです。
こうすれば“ごみ”減らしになり環境負荷の軽減になりますし、財布への負荷も軽くすることが出来ます。

  短期間ならば砂糖が入っていますので、かびが生える心配はないのですが、何ヶ月も保存するならば、滅菌処理をします。もちろん防腐剤や酸化防止剤は一切使いません。

  蒸し器か鍋に2センチほど水を入れ、沸騰させます。
熱いままのジャムを瓶に入れ軽くふたを止めて(熱せられたびんの中の空気が外に逃げられるように、硬く絞めると内部の圧力が高くなって危険です)、5分ほど沸騰させ滅菌をします。
水の量が多いとびんがひっくり返りやすくなります。

  料理用の手袋をしてびんを鍋から出して、素早くふたを閉めます。今度はしっかりと絞め細菌の浸入を防ぎます。
温度が下がると内部の圧力が下がり「ピコ」と音を出して蓋の中央がへこみます。
蓋のシールが利き密閉されたことの確認が出来ました。蓋がへこまない場合は加熱が不十分か蓋のシールが悪いかのいずれかで、保存できません。

 一連の作業で熱いものを扱いますので、火傷には十分注意して下さい。

出来上がった梅ジャム
写真の写りが悪く色がくすんでしまいました
実物はもっと黄色です


 

5.家族で我が家の梅ジャム作り
  お子さまと一緒に梅ジャム作り、我が家だけの甘酸っぱいジャムの味創造。
物の再利用の工夫、家族の絆作り、消費一辺倒の生活から得られない大切なものが見つかるのではないでしょうか。

  また、食品が腐る理由、熱による滅菌と空気の出入りを遮断することで保存が出来ることなど、理科の勉強にもなると思います。


 


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