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スズメバチはスズメバチ上科 Vespoidea,スズメバチ科 Vespidae,スズメバチ亜科 Vespinaeに属するハチの総称で,同じスズメバチ科にはアシナガバチ亜科が含まれます.
スズメバチという名前の由来については諸説があってハッキリしませんが,北海道大学農学部の松村松年博士が明治時代につけた和名とする説が有力です. 江戸時代に出版された「本草綱目啓蒙」という書物に,「大黄蜂:形最大にして色黒く,腰の黄赤なる物は胡蜂なり.俗名クマバチ,スズメバチ,オオカミバチ,アンドンバチ
・ ・ ・」という記述があり,これにヒントを得たのではと言われています.「本草綱目啓蒙」は,江戸時代の本草学者「小野蘭山」が,中国明時代に李時珍が著した「本草綱目」を訳し,解釈や補注をつけたものです.動物,植物,鉱物などについて書かれた博物誌で,日本各地の呼称についても触れています. スズメバチとは,雀蜂:スズメ程の大きなハチという意味だと言われ,以前はスズメバチ = オオスズメバチの意味で使われていました.
中国語で胡蜂,大黄蜂,英語で Hornet,Yellow jackets,ラテン語で Vespa という単語はスズメバチを意味しています.
スズメバチ科のハチは,巣を単位とした集団生活をしており,(1) メスに繁殖をする個体(女王バチ)と繁殖をしない個体(働きバチ)の区分が存在する,(2) 世代の重なりがある,(3) 協同で子育てをするという共通性がみられます.アリも含めて膜翅目の中では最も進化したグループだと考えられており,社会性のハチ類(social wasps)と言われます.
いずれも生活史は1年限りで,春先に1頭の越冬女王バチにより巣が創設され,最盛期には多数の働きバチがみられます.秋にオスバチと新女王バチが羽化すると営巣活動は終わりをむかえ,新女王バチのみが越冬場所に移動して越冬します.
スズメバチ上科にはこの他に幼虫が他の昆虫に寄生するコツチバチ科,アリバチ科,ツチバチ科と昆虫やクモなどを狩り幼虫の餌にするベッコウバチ科とドロバチ科が含まれます.いずれも単独生活をしているため,成虫(メスバチ)を手で握ったりしない限り,決して人を刺すことはありません.
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