TOPメニュー > スズメバチの基礎知識

スズメバチの基礎知識


世界のスズメバチ事情日本のスズメバチ事情

スズメバチはスズメバチ上科 Vespoidea,スズメバチ科 Vespidae,スズメバチ亜科 Vespinaeに属するハチの総称で,同じスズメバチ科にはアシナガバチ亜科が含まれます.

スズメバチ科のハチは,巣を単位とした集団生活をしており,(1) メスに繁殖をする個体(女王バチ)と繁殖をしない個体(働きバチ)の区分が存在する,(2) 世代の重なりがある,(3) 協同で子育てをするという共通性がみられます.アリも含めて膜翅目の中では最も進化したグループだと考えられており,社会性のハチ類(social wasps)と言われます.

いずれも生活史は1年限りで,春先に1頭の越冬女王バチにより巣が創設され,最盛期には多数の働きバチがみられます.秋にオスバチと新女王バチが羽化すると営巣活動は終わりをむかえ,新女王バチのみが越冬場所に移動して越冬します.

スズメバチ上科にはこの他に幼虫が他の昆虫に寄生するコツチバチ科,アリバチ科,ツチバチ科と昆虫やクモなどを狩り幼虫の餌にするベッコウバチ科とドロバチ科が含まれます.いずれも単独生活をしているため,成虫(メスバチ)を手で握ったりしない限り,決して人を刺すことはありません.


区 分 種数 幼虫の生活
スズメバチ上科  コツチバチ科    51種 寄生
 アリバチ科    17種 寄生
 ベッコウバチ科   128種 肉食
 ツチバチ科    22種 寄生
 ドロバチ科    56種 肉食
 スズメバチ科    28種 肉食

スズメバチという名前の由来については諸説があってハッキリしませんが,北海道大学農学部の松村松年博士が明治時代につけた和名とする説が有力です.江戸時代に出版された「本草綱目啓蒙」という書物の「大黄蜂(キイロスズメバチ)」の項に,「一種形最大ニシテ色黒ク腰ノ色黄赤ナル者ハ胡蜂ナリ.俗名クマバチ,スズメバチ,オホカミバチ,アンドンバチ 」という記述があり,これにヒントを得たのではないかと言われています.


本草綱目啓蒙 国立国会図書館デジタルコレクションより転載

スズメバチとは,雀蜂:スズメ程の大きなハチという意味だと言われ,以前はスズメバチ = オオスズメバチの意味で使われていました.中国語で胡蜂,大黄蜂,英語で Hornet,Yellow jackets,ラテン語で Vespa という単語はスズメバチを意味しています.