TOPメニュー名古屋のチャイロスズメバチ2005年までの概況 > 豊田市で営巣を確認

豊田市でチャイロスズメバチの営巣を確認しました!(2005)


9月4日,豊田市内にお住まいのK氏より,メールで”8月27日にチャイロスズメバチが樹液に10頭ほど飛来しているのを目撃した”旨の情報提供がありました.現場は豊田市の中心部から東に5Km程離れた丘陵地帯で,標高120mの地点です.

情報を元に9月10日に現地調査を行いました.おおよその範囲は分かったものの具体的な場所は不明のため,適当に見当をつけて雑木林に入りました.踏み跡を辿って尾根に登り右方向に進むと樹液の匂い.アベマキ(東海地方の雑木林ではクヌギではなくアベマキが自生しています.葉に裏に細かい毛があり白く見えます.)の樹液にオオスズメバチとヒメスズメバチ,モンスズメバチが来ているのが確認できました.

さらに奥に進むと,何とアベマキの樹液でチャイロスズメバチの働きバチ4頭を見つけました.林に入ってからまだ10分程度しかたっておらず,非常に幸運な発見でした.飛行方向を見ていると南の方へ飛んでいくように見えましたので,営巣場所を探すべく林の中を南へ.途中2ヶ所の樹液でチャイロスズメバチの働きバチ各1頭を確認しました.

南側に雑木林を抜けた所に建物があり,幸運にもその建物の一角にチャイロスズメバチが出入りしているのを確認できました.巣は天井裏にあるため外部からは確認できませんでしたが,露光部には小さな目張りが見られ,多数のハチが外壁に止まっていました.現地ではキイロスズメバチを全く見かけなかったことから,モンスズメバチの巣に寄生したものと考えられます.

10月13日に再び現地を訪れたところ,樹液にはオオスズメバチが見られるのみでした.巣の入り口には10頭ほどの働きバチが止まっており,まだ活発に営巣活動を続けているのが確認できました.

また,この場所から南に50m程離れた所にスギの大木があり,樹洞にオオスズメバチが数頭いるのを9月10日に確認していました.ハチの出入りの様子から,営巣ではなく他種(ニホンミツバチか他のスズメバチ)の巣を襲った跡ではないかと考えました.

今回(10月13日)現場を訪ねたところ,相変わらず数頭のオオスズメバチが確認できました.オオスズメバチが樹洞に巣を作った場合,巣を拡張するため樹洞の直下に削った木屑の山ができますが,この場所ではそうした様子は観察できませんでした.

しばらく様子を観察していると,チャイロスズメバチがオオスズメバチのいる樹洞の反対側の木の隙間に入っていくのが2度確認できました.観察の結果から,この樹洞にチャイロスズメバチの引っ越し前の巣があった可能性が高いと思われます.


チャイロ地図

雑木林の様子.中央はアベマキ(9月10日) アベマキの樹液に集まる働きバチ(9月10日)
矢印の部分が巣の入り口(9月10日) 巣の入り口付近に止まる働きバチ(9月10日)
巣の入り口付近に止まる働きバチ(10月13日)

 

オオスズメバチに占拠された樹洞(左)とチャイロスズメバチが出入りしていた樹洞(右) 10月13日