Peppermint Tea

2009.10.27 56版

さわやかなペパーミントの香りに寄せて、ちょっと書いてみました。これを読んで、ほっと一息入れていただければうれしく思います。

 かなりご無沙汰のような気がしますが、まだ、前のアップから三カ月なのですね。どうも、月刊にならなくなってしまいました。すみません。
 6月より書店を開きました。で、気付いた事なのですが、近頃の本って活字が大きくなっているのですね。しかも文学性には「うーん」と考えてしまうような作品が多いです。取り上げるのにも難しいですね。ま、売るって事ははなっから頭にありませんので、売れなくて当然ですが……。
 私たちの高校生の頃は「遠藤周作読んでます」と先生に言うと「それも良いけど川端康成や志賀直哉を読みなさい」と言われたものでした。しかし、今では、そんな先生は一人もいないでしょう。私が尊敬している北杜夫先生でさえ、「難しい」と言われて敬遠されています。今の作家では玄侑先生レベル。それほど難しくは思いません。20年も経つと隔世の感があります。
 私の文学に対する目って変わっているのでしょうか?司馬遼太郎先生の本はあまり高く評価はしません。なぜなら、あっさりしすぎです。司馬先生も好きだった時期があるのですが、そのうちにあまりにもあっさりしすぎで飽きてしまいました。むしろ、小松左京など、SF分野出身の作家は、古典落語を題材にしても、多角的視点で物を描きます。作家でも、意外と理数系知識が必要な事もあります。例えば、何年たったか、計算出来ないと、書けない場面だってあります。
 作家になる人材がゲーム作りに行ってしまうという事もあります。ゲームも良いと思いますが、本とゲームはそもそも別物。ゲームは動きもありますが、イメージを固定されてしまいます。本はイメージを作りながら読むので、脳の活性化にもつながると思います。私は本とゲームを並べられてどっちが欲しいか?と聞かれればもちろん本を選びます。
 マンガも同じ理由であまり好きではありません。マンガは小説以上にストーリー性を求められてもいいと思っています。日本のマンガは確かに諸外国のマンガより、質は高いですが、まだまだ子ども向けでも質が低いですね。
 アメリカのライオンキングは手塚治虫のジャングル大帝のパクリです。でも、パクリが出るほど、ディズニーと言えども、芸術性には、ストーリー性には高くないと言う事でしょう。
 それもそのはず。日本のマンガのルーツは平安時代の絵巻物です。1200年以上の歴史があるのですから、欧米のマンガ等とは太刀打ちできる訳はありません。元祖マンガには「国宝」もあります。
 江戸時代の識字率は世界一。今でも解りませんが、一般的な識字率はと聞かれると日本はかなりの水準を持っているのではないでしょうか? その点で、学力低下したとは言え、日本人は自信を持っても良いのでは?
 欠けているのは独創的な考え方などが必要な科目です。日本の教育に独創的な物の考え方を認めるという考えなど、まるでないのは皆さん、ご存知でしょう。独創的な考えや極端に個性的だと「いじめ」を受けます。確かにあるテレビ番組でドラえもんの「スネ夫」を見習ったらいじめられなくなったと言うのは一理ありますね。悲しい処世術ですが、たとえ子ども社会でも、妥協しないと生きられない社会。それが日本です。それをハンディにしますと、かなりの水準を行くのではないでしょうか?
 しかも、諸外国と比べると日本は文字の面でかなりのハンディキャップがあります。英語やイタリア語は記号を含めても100文字足らず。中国語はかなり多いですが、簡体字になってしまっています。お隣、韓国も漢字は使われていますが、公式な言葉の表記はハングル文字です。
 一方、日本は?と申しますと、五十音文字は二種類(ひらがな・カタカナ)。漢字は約六千字(大体の文章を読むにはその位必要です)台頭してきたアルファベット・数字・果ては数学記号……と果てしなく膨らんでしまいます。ひどい場合は点字・速記文字も覚えなくてはなりません。
 それでは、学校では「個性」など教えている暇はありませんよね。外国の教育と日本の教育が違っても当たり前です。
 それが嫌なら、日本を飛び出すしか生きる道はないのです。ある程度行きましたが、日本には「限界」がありすぎます。極端な話、日本も先進国の看板を下ろすしか、生き残れないのではないでしょうか?
 国債の発行額は世界一。東京は世界一物価が高いです。地方都市と大都市の差が激しい、格差の広がり。このような現状で先進国と言える自信はあるのでしょうか?オリンピックなど、主催している場合ではないし、ダムを作っている場合でもないのです。まず、年金は十二万以上カット(国会議員さん、もらいすぎです)。尊厳死を認め、無駄な医療費は使わない。それを国で認める事が先決です。

庭のザクロ

近況

 なかなか、書店のメンテが上手くいかず、体力も全く戻らない中で、頑張っています。あまり良い本がなく、あっても絶版か改訂されてしまっています。
 当時の時代背景を知る為にも、差別用語を残しておいて、巻末に差別用語一覧として、列記して、今ではこのような言葉を使うと法律で罰せられますとでも書けばいいのにと思っています。口頭では今も使われているのにと思います。心の差別は決して無くなりません。それとワープとタイムマシンが理論的に無理と科学ジャーナルで発表され、各先進国で、経済危機以来科学への予算が削減されてしまったので、SF分野の新刊がめっきり減りました。残念です。
 で、少し疲れたので、書店のメンテを一カ月ほとんど中止。猫の試練二週間の後には、家事や創作活動に専念したいと思います。だって、私は本は好きですが、もともと作家志望。自分の作品だって書きたいし、主婦業もしたいのです。なかなか、両立は難しいのですが……。
 企画をパクリと言う事で、ハンデをつけています。ま、絵じゃないし、そのままやってもつまらないと言う事で……。
 とにかく、年末まで、ラストスパートですね。
以上

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