MobileGearUも良いけれど...
突然ですが、TOM★は自分の生活にはB5サイズ以上のノートPCは不要だと思って
います。というのも自宅にはちゃんとしたデスクトップPCがありますし、会社には支給
されたデスクトップ機があります。営業マンのように外回り中心の仕事ではないし、出
張先にも大抵パソコンがあります。唯一利用する休日の外出時や旅行でも片手間に
メールやレス、ちょっとした書類原稿を書いたり、ネットサーフィンをする程度です。
また過去10年間の自分なりのノートPC体験から「持ち歩くのにはB5でも大きい」とい
う結論を得ています。大抵は他の荷物を一緒に持ち運び、電車と徒歩での移動を考え
ると、必要最低限の機能を備えた範囲で筐体が十分に小さくなくては駄目です。
そういうわけで今のところ私のモバイル環境にはMobileGearUがぴったりなのですが、
人間の欲とは恐ろしく深いもので、実はまだまだ不満があったりします(笑)。
MobileGearUのR520はハーフVGAサイズとはいえ、筐体が大きいので立ったままの
作業はとても困難です。ですから通勤ラッシュ時(特に朝)に立ったままちょっとした記
事のテキストビューアとして、また愛用のフリーソフト「NextTrain
for WindowsCE」
(リアルタイム時刻表ソフト)をスムーズに参照したいというニーズにぴったりな機種が
欲しいと考えていました。
今まではPalmPilotやDataSlimを使っていたのですが、なかなか満足がいきません。
特に不満だったのが「コンパクトフラッシュ(CF)が使えない」点です。意外と見落とし
がちですが、寝る直前などパソコンを立ち上げたくないような状況下で手軽にデータ
交換できるCFは大きな魅力です。もしP/PC(PsPC)であれば、私のニーズにぴったり
に違いありません。キーボード入力出来ないデメリットを考えてもこれは魅力的です。
そしてやっぱりPsPCの代表と言えばCASIO社製CASSIOPEIAでしょう。
そんなこんなでTOM★の「CASSIOPEIAを入手したい」願望は日増しに強くなってい
きました。が、世の中そんなに甘くはありません。色々あって当時私がハードを購入
できる予算はどう見ても2万円弱。ああ、あのCASSIOPEIAがどーしても欲しい、でも
予算が...と指をくわえて見ている毎日が続いていました。
西銀座でCASSIOPEIA for DoCoMoが安い!?
そんなときTOM★が入り浸ってる大手商用ネットの某会議室で「西銀座のドコモショップ
でCASSIOPEIAforDoCoMoが\14,800で売ってるよ」という情報がありました。当時秋葉原
のヒロセテクニカルで\18,600の値段(「秋葉原で最安値」と広告していた)をつけていたの
を見ていたので、これはかなりお買い得価格に思えました。ただ仕事が忙しいやらなにや
らで、その時には「ちょっとは安いね」程度にしか感じていませんでした。
ところがその後、件のCASSIOPEIAがなんとも気になり、気が付いたら西銀座のドコモ
ショップの所在地をネットで調べていました(笑)。それによると有楽町プランタンのすぐ
近くであることが分かります。なになに閉店時間が18:00?と言うことは...じゃ、ちょっと
覗いてみるか、ということで少し暇が出来た12月2日、会社帰りにぎりぎりで西銀座店に
駆け込むことに... (^^;)
店頭で早速価格を確認...と、カウンターの上に広告がありました。で、そこに書かれ
ている内容は「CASSIOPEIA for DoCoMo 特価 9,800円」。えっ!?本体価格が...
きゅ、きゅうせんはっぴゃくえん!?
店の人に確認しても「ええ、この値段ですよ」と素っ気ない返事。ううむ、しかしここまで
安くなるとは一体?やっぱり世の中どこも不況なのかなー、と考えながらも...ふと気
が付くとDoCoMoのカラフルな紙袋をぶら下げて家路へ向かう自分に気づくのでした(爆)。
で、これがその時の領収書の写真です。(写真1)
写真1 CASSIOPEIA for DoCoMo本体が9800円!(税抜価格)
さて早速箱を開封すると、本体一式と15MBのコンパクトフラッシュメモリ(CF)が出てきました。
説明書によれば、E−55との違いとして本体メモリが16MB→8MBになった代わりに最初から
CFを付けてある、また添付ソフトを予めCFに仕込んで展開するので、簡単に環境を構築できる
と書いてありました。ただアプリを展開した後のCFの空き容量は約6MBですので、容量不足
CF依存の環境になってしまうため、この点で不満な方も出てくるのではと思います。
で、CFをスロットに入れてアプリのセットアップ...う゛、CFの蓋とCFが取りにくい〜(悲)。
自分の爪が折れるんじゃないかと心配してしまいました。ちょっと酷いような...
もう少し何とかなりませんか? > メーカー様
写真2 CASSIOPEIA for DoCoMo のCFスロット
気を取り直して、各種セッティングをした上でAciveSync3.0にて母艦と接続してみました。
現在のActiveSync3.0は複数台のCE機を1台の母艦に接続することが可能ですから繋
げれば接続ウィザードが出てくるはずです。後は指示通りに設定していけば無事に1台
の母艦で2台のCE機を接続する事が出来ます(画面1)。なお、切り替えは接続時に
AciveSync3.0の「ファイル」−「モバイルデバイス」から接続するモバイルデバイス名を選
択することで可能です。
デバイス名HPC-1(=R520) デバイス名P_PC1(=CASSIOPEIA)
画面1 無事に2台接続
使ってみると...
さて無事に接続できたので、CASSIOPEIA for
DoCoMoの環境を設定してみることにします。
まず絶対必要となるのがTascalSoftのTascalExplorer(ファイル操作)とTascalTaskManager
(アプリランチャ)でしょう。
良く知られているとおり、PalmSizePCにはMyDocuments以外にデータを保存することやアプリ
を「終了する」という概念がありません。まぁこれらが無くても問題ないと言う人もいるかとは思
いますが、私にとっては精神衛生上宜しくないので、この問題を解決するために上記2ソフトを
導入しました。これがあれば操作感覚は、ほぼH/PCと一緒です。しかし何でこういう作りに
したんでしょうね?分かり難いだけなのに... > MS
↑TascalTaskManager(アイコンで常駐)
画面2 TascalExplorerとTascalTaskManager
ここまでうまく行ったので早速NextTrainを導入しました。最新バージョンはP/PCにも
対応していますので、特に問題なく使えるようになります。
画面3 NextTrainも無事動作
で、次にMapFanCE2000を導入してみました。ただカラー用ということからか、CASSIOPEIAの
白黒液晶ではどの縮尺でも視認性が今一つで、細かい情報は読みとることが出来ませんで
した(バックライト点灯時でも大差ありません)。まぁ駄目もとではあったのですが、出来れば
もう少し白黒画面でも使えるようなソフト的改良を加えて欲しいものです。今年最初の「一生の
お願い」って事にしてみますので宜しくお願いします > IncrementP社様 (爆)
ところでハード的に気になったところが幾つかあります。
まずボタン類が使い難いこと。アクションコントロール(本体側面のジョグダイアル風ボタン)や
カーソルボタン(本体前面の上下左右に押せる円形のボタン)は、ちょっと押し方がずれると
予想に反した操作になってしまいます(カーソルボタンで上を押そうとして決定してしまったり等)。
通勤電車で立った状態での使用を考えるともう少し改良して欲しいところです。
写真3 アクションコントロール(左)とカーソルボタン(右)
それからレスポンスですが、やはりスタイラスでタップしてから次のアクションが起こるのに
若干もたつくことがしばしば見受けられます。また、画面がフリーズすることも時折体験します。
まぁ本体メモリが8MBなので比較する方が悪いとは思いますが、かえってR520のきびきびと
した動きと安定性を間接的に実感する体感結果となりました。
まとめ
まだATOKPocketやPWZ、通信関係なども試していないことも多いのですが、私の予定していた
通勤電車でのビューア等の利用には大活躍してるので、十分1万円の元は取れていると個人的
に思っています(笑)。
ドコモユーザでコストパフォーマンスを追及する貴方でしたら、試してみる値打ちはあると思い
ますが、如何でしょう?但しPHSは利用できないそうなのでPHSユーザの方は御注意を...
(2000-1-3)
補足
実はPHSでも通信できるんです。詳しくはこちらを御覧下さい。
(2000-2-9追記)