タラバンテのウニコはデスカベジョで耳が消え、後はただ風が吹いていただけ。

2013年5月24日記述

2013年5月18日マドリード、ラス・ベンタス(第1級)闘牛場の今年18回目(フェリア・デ・サン・イシドロ10日目)の結果。

19時開始、21時00分頃終了。20時17分照明点灯。

プレシデンテ、フリオ・マルティネス・モレノ。今年2回目のノー・アイ・ビジェテ。

ビクトリーノ・マルティン牧場の牛。

   全体として、あまり良い牛が出なかった。
   1頭目、。2頭目、。3頭目、良い牛。
   4頭目、。5頭目、。6頭目、。
   

闘牛士

アレハンドロ・タラバンテ 沈黙、沈黙、、挨拶とアビソ1回、沈黙、沈黙、沈黙。

 曇時々雨。肌寒い。日が暮れて寒さは厳しさを増す。冬のような寒さ。しかもずっと風が吹いていた。ビクトリーノ・マルティン牧場の牛(Procedencia actual=現在の起源<基の血統>、マルケス・デ・アルバセラーダ(サンタ・コロマ)牧場)。闘牛士、アレハンドロ・タラバンテ。

 アンダナーダ5にてビデオ撮影しながら観戦する。

 アレハンドロ・タラバンテのウニコ・エスパーダ。3頭目の牛で良いファエナをした。良い牛だとこうも簡単にファエナが出来るモノかと感心した。特に手の低い長いナトゥラルが素晴らしかった。剣も決まり、観客の誰もが耳を疑わなかった。しかし、デスカベジョを2回失敗して耳が消えた。

 タラバンテが間違いを犯したのは、2頭目の牛で、左角の方が良いのに、右角でファエナを始めたことだ。これが左角で始めていたら違った結果になっていたかも知れない。それが残念だ。また、最後の牛のファエナは初めから真剣を持っていたのはちょっとなぁと思った。その他には、結果以外はでは不満は余りない。退場の時、座布団が投げられた。結果を残せなかった失望である。まあ、結果を残せなかったという事実は消えない。ラス・ベンタス闘牛場で2回ウニコをやって、2回とも耳を切れなかった闘牛士はアレハンドロ・タラバンテだけという結果は消えないが…。

 終わった後、万希ちゃんと会った。泣き顔だった。そのことには、あえて触れなかった。わざわざ日本から来たのに、良い闘牛が観れなかった事にガッカリしているのではなく、タラバンテのマドリードでの評価が下がるのが悲しいと言っていた。しかし、タラバンテが、ビクトリーノの牛をちゃんと出来ると言うことは、アフィショナードはしっかりと判ったと思う。風が強いコンディションの中で牛も悪い状態である事は、アフィショナードは、理解している。失望したのは耳を取れなかったという結果についてだと思う。

 セビージャに行ったときに下山さんが言っていた。ビクトリーノの牛は、ちょっとしたことに反応するので、風の時はファエナが非常にやりづらくなる。そういう意味では、タラバンテは良くやった、と。


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