ヒメネス・フォルテスのやる気だけが救いだったお寒い闘牛。

2013年5月16日マドリード、ラス・ベンタス(第1級)闘牛場の今年16回目フェリア・デ・サン・イシドロ8日目(サン・イシドロの日)の結果。

19時開始、21時15分頃終了。19時54分照明点灯。

プレシデンテ、マヌエル・ムニェス・インファンテ 。今年初めてのノー・アイ・ビジェテ。

ファン・ペドロ・ドメク牧場の牛。

   全体として、可もなく不可もない牛が出た。
   1頭目、良い牛。2頭目、。3頭目、
   4頭目、。5頭目、。6頭目、。
   

闘牛士

モランテ・デ・ラ・プエブラ 口笛、罵声とアビソ1回。

ホセ・マリア・マンサナレス 拍手とアビソ1回、挨拶。

ヒメネス・フォルテス=コンフィルマシオン・デ・アルテルナティーバ 拍手とアビソ1回、挨拶とアビソ1回。

 曇時々晴。肌寒い。日が暮れて寒さは厳しさを増す。冬のような寒さ。しかも風が強い。ファン・ペドロ・ドメク牧場の牛(Procedencia actual=現在の起源<基の血統>、ファン・ペドロ・ドメク牧場)。闘牛士、モランテ・デ・ラ・プエブラ、ホセ・マリア・マンサナレス、ヒメネス・フォルテス=コンフィルマシオン・デ・アルテルナティーバ。

 アンダナーダ5にてビデオ撮影しながら観戦する。入場行進の後、ホセリート“エル・ガジョ”の93年目の命日のため1分間の黙祷が捧げられた。

 モランテ・デ・ラ・プエブラは、1頭目でやる気があるのかないのか判らなかった。ベロニカで2度、「オーレ」がなった。ムレタもただ振っているだけの状態で、手の低い腰を反ったパセなど出てこない。観客の期待を裏切る闘牛だった。2頭目は、全くやる気のない闘牛。カポーテもダメ、ムレタは牛の前で左右に振って牛をあしらっているだけで、1分くらいで剣を代えた。一斉に口笛が吹かれる。スエルテ・ナトゥラルでピンチャッソ1回すると、観客から、「フェラ・コール」が沸き起こった。その中で、ピンチャッソの剣刺しを繰り返した。なんといっても、見栄えが悪い。観客は、怒りを込めた罵声を飛ばした。

 ホセ・マリア・マンサナレスは、牛をクルクル廻してパセを繋いでいる。そんなに闘牛を多く観ていない観客はそれで喜んでいるが、パセは、体から遠いところを牛を通している。外から誘い、外を通すパセ。相変わらずだ。腕が長いしそうやって親父と同じような安全なパセをする。それが体に染み込んでいる。デレチャッソで牛の前1.5mに立ちムレタを体の後で前後に振り牛の牛の反応を確認して、そのままムレタを背中の方に出し牛を2度パセした。その後、シルクラールも2度した。観客は喜んでいたが、テンディド7中心に抗議の手拍子が起こった。もうマンサナレスはフィグラ。こんなパセじゃ観客は喜ばないよという証拠である。剣を代え、珍しくマノレティーナ。剣が決まっていたら耳が出たかも知れないが、ボラピエで剣刺しにいってピンチャッソ。おそらく、風が強くレシビエンドにはいけなかったのだろう。

 ヒメネス・フォルテスは、コンフィルマシオン・デ・アルテルナティーバ。よって1頭目と6頭目の牛を相手した。初めからやる気が全面に出ていた。1頭目からビデオ・カメラを構えた。カポーテでは、体の近くを通すチクエリナ。この日5頭目のマンサナレスの牛の時に、ガオネラも体の近くを通していた。ラルガ・カンビアールで牛の帰りが早く危ない場面があったが、モランテのキーテで救われた。キーテをやって助けたモランテに対して観客は、喝采を送った。これがモランテの最大の見せ場だった。

 ムレタは、構成力や間の取り方などぎこちなさを感じたが、若い闘牛士なのだからそれは仕方がないだろう。とにかく一生懸命闘牛をやっているのが判るので好感する。もっと落ち着いて闘牛が出来れば良い闘牛士になるだろう。最後の牛の剣を代えた後、マノレティーナからベルナディーナに変えたイマジネーションに、今後の期待を感じさせた。また、コンフィルマシオンの日に当日一緒に出ていた闘牛士に牛を捧げたところなのも、なかなか良い。剣が決まっていたら耳をあげても良いなぁと思った。

 終了後、丸山さん夫婦と榎本さんと会った。初めに口をついて出て来た言葉は、「寒い!」モランテの非道さに呆れ、マンサナレスの外から外へのパセに駄目出しをして、ヒメネス・フォルテスのやる気を買った。冬のように寒く、足が完全に冷え切ったので、そうそうに引き上げてきた。


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