過去の闘牛、最新情報
98年9月20日から99年1月2日まで |
99年1月11日
98年12月27日に始まったカリ(コロンビア)のフェリアが終わった。初めに登場した牧場(ガナデリア)は、ラス・ベンタス。これは、91年スペインで大活躍したセサル・リンコンが作った牧場だ。
そして、エル・コルドベスが首など2カ所をやられて大怪我をした。日本のTVでも放映したが、見ている人は、死んだかと思った、と言う。スペインに帰って入院。笑顔で退院した。復帰は、2月7日ボゴタ(コロンビア)の予定。
闘牛開催予定表を、見ていた人は覚えているでしょうが、1月3日まで、11回(午後と夜1日2回やった日もある)行われた。
プエルタ・グランデをした闘牛士は、全部で6人いる。やった順番に書くと、28日夜、セサル・リンコン(耳1枚,耳2枚)、マヌエル・カバジェーロ(2)、ビセンテ・バレラ(2)。29日午後、エル・フリ(2,1)。31日、エル・フリ(2)。2日夜、ディナスティア(2)、エル・フリ(2)。3日、エンリケ・ポンセ(2)。エル・フリがただ1人3回のプエルタ・グランデをした。他の闘牛士は1回ずつ。エル・フリだけが際立った。
その他に、耳をとった闘牛士を書いておく。29日、ビセンテ・バレラ(1)。30日、ミゲル・ロドリゲス(1)。モランテ・デ・ラ・プエブラ(1)。31日、ミゲル・アベジャン(1)。2日、ミゲル・ロドリゲス(1)。3日、セサル・リンコン(1)。活躍が期待された、ホセ・トマスは、3日に出場したが耳を取れなかった。 11-Ene-1999
99年1月12日
1月9日、コロンビアのマニサレスで行われたフェリアで、エルネスト・グティエレス・アランゴ牧場の牛を相手に、セサル・リンコン、エウヘニオ・デ・モラ、エル・フリの3人の闘牛士が、それぞれ3枚ずつ、合計9枚の耳を取った。
中でもこの日1番凄かったのは、4頭目のセサル・リンコンが相手にした牛だ。「左角に問題があったが、闘牛をするにはうってつけの牛。アレナの真ん中に立って、タブラ(アレナを囲っている柵)にいる牛を呼んで、突進する教育をした。その後の牛はますます良い牛になっていった。完成度の高いムレタ捌きは、得も言われぬワインの様だった。良質のファエナが連続して長く続いた。
闘牛場はそのことを、放り投げた。熱狂した多くの観客はインドゥルド(恩赦)求めて白いハンカチを振り続けた。プレシデンテ(闘牛を取り仕切る会長)は、それを認めた。」 つまり、牛は殺されずに牧場に帰って種牛になることになった。ただし、ピカで傷つけられた傷口が大きすぎたり深かったりして牛が死ぬ場合がある。
セサルは自分の国コロンビアに帰って完全に復活したようだ。シタール(牛の誘い方)こそセサルの真骨頂。真ん中からタブラにいる牛を誘う、なんて91年を彷彿させるものだ。嗚呼、目に浮かぶなぁ。あのファエナが。偉大なる復活だ。とても良いことだ。
スペインの闘牛雑誌 『6TOROS6』 (236号)に、カリでのプエルタ・グランデの直後のインタビューが載っていた。その中で 「今年のサン・イシドロ祭(マドリード)では、プエルタ・グランデをもう一度やりたい」と、言っていた。僕は、彼のファンだから本気にする。セサル、5月に会いましょう。そう、グラン・タルデに・・・。
エル・フリは、新しいベロニカをやった。と、書いていた。恐らく、ニームでのアルテルナティーバの時や、マドリードのウニコ・エスパーダの時に見せたあの技だろう。(詳しくは、「エル・フリはとんでもない奴だ。」 を、見て下さい。)エル・フリは今年2回闘牛をやって2回ともプエルタ・グランデ。一体今年何回プエルタ・グランデするんだろうか。
エウヘニオ・デ・モラは、ロディージャ(両膝を着いてやるパセ)から・・・。エウヘニオは、ロディージャが、とても好きだ。パセ・デ・ペチョは、史上最高と言って良いだろう。また、牛を体の近くを通してパセをする。その緊張感がたまらない。(「闘牛観戦記」 の中の 「98年サン・イシドロ祭」を見て下さい)
3人とも今年は、良いスタートを切った。これからもこの3人と、ホセリート、ホセ・トマス、マヌエル・カバジェーロ、から目を離せない。ミゲル・アベジャンも注目の闘牛士の1人だ。今年は一体どういう年になるのか?去年からの世代交代の波は止めようがない。みんな、生きて闘牛場に立っていて欲しいな。 mucha suerte! 12-Ene-1999
99年1月16日
先ず訂正から。カリ(コロンビア)の祭りは3日までではありませんでした。
4日に、エウヘニオ・デ・モラが耳2枚取りました。5日は、セサル・リンコンが耳1枚取りました。以上簡単に追加し記入します。
それでは、マニサレスの報告です。
1月3日、ホセリート・ボルダ耳1枚。5日、ギジェルモ・ペルラ・ルイス耳1枚。ミゲル・ロドリゲス耳1枚。6日、セサル・カマチョ耳1枚。エル・フリは、コヒーダされ医務室へ。7日、マヌエル・カバジェーロ耳1枚と耳2枚。ホセ・トマス耳2枚。8日は耳なし。9日は、セサル・リンコン耳1枚と耳2枚取って牛はインドゥルド(恩赦)。エウヘニオ・デ・モラ耳1枚と耳2枚。エル・フリ耳2枚と耳1枚。10日は、セサル・リンコン耳2枚。
プエルタ・グランデは、セサル・リンコンが2回。マヌエル・カバジェーロ、ホセ・トマス、エウヘニオ・デ・モラ、エル・フリが1回ずつやった。セサル・リンコンは連日のプエルタ・グランデになった。他は期待されている人が期待に応えた。 16-Ene-1999
99年1月30日
*3/13 バレンシア。ノビージョス(若牛)、グアダレスツ。
“ファン・バウティスタ、ラファエル・ロンキージョ、セルヒオ・ナバロ”。
*3/14 バレンシア。ノビージョス(若牛)、マノロ・ゴンサレス。
“エル・レンコ、トゥリビーニョ、マイテ・アルカラ”。
*3/15 バレンシア。牛、クアドゥリ。
“フランシスコ・エスプラ、ファン・モラ、エル・カリファ”。
*3/16 バレンシア。牛、ニーニョ・デ・ラ・カペア。
“ホセ・ルイス・モレノ、モランテ・デ・ラ・プエブラ、アルベルト・ラミレス”。
*3/17 バレンシア。牛、サン・ロレンソ。
“エンリケ・ポンセ、エル・コルドベス、エル・フリ”。
*3/18 バレンシア。牛、ハンディージャ。
“クーロ・ロメロ、エスパルタコ、マヌエル・カバジェーロ”。
*3/19 バレンシア。騎馬闘牛。牛、フェルミン・ボオルケス。(昼)
“レオナルド・エルナンデス、フェルミン・ボオルケス、パブロ・エルモソ・デ・メンドーサ、
パコ・オヘダ、アンディー・カルタヘナ、ポラス”。
*3/19 バレンシア。牛、アタナシオ・フェルナンデス。
“リトリ、エンリケ・ポンセ、ビセンテ・バレラ”。
*3/20 バレンシア。牛、アルクルセン。
“ビセンテ・バレラ、リベラ・オルドニェス、エル・フリ”。
30-Ene-1999
99年2月7日
毎年6月にマドリード、ラス・ベンタス闘牛場で行われる、ファン・カルロス国王主催のベネフィセンシア(慈善闘牛)の出場者の内2人が決まった。去年のサン・イシドロ祭でプエルタ・グランデした、ホセ・トマス。と、去年のサン・イシドロ祭の最優秀見習い闘牛士(ノビジェーロ)になった、ミゲル・アベジャン。アベジャンは去年の6月にアルテルナティーバをしている
91年頃は、6月の第1週に行われていたが、最近は20日過ぎの木曜日に行われている。開催日はまだ決まっていない。
去年は、マヌエル・カバジェーロのウニコ・エスパーダだった。牧場は、あのビクトリーノ・マルティンで、マヌエルは、プエルタ・グランデをした。
ホセ・トマスとアベジャンのマノ・ア・マノにはならない予定だ。3人目の闘牛士の第1候補に上っていたのは、セサル・リンコンだったが、セサルはどうやら出場しないようだ。以上がコムニダ・デ・マドリードの発言と伝えられた。
また、5月2日のゴヤ闘牛の出場者は、 『6TOROS6』 の何号か前に出ていたが、ホセ・トマスの出場が決まった、と、書いていたがどうなったのだろう。今後の発表を待ちたい。
これから各地の闘牛の予定が続々と発表されていく。カステジョンもはっきりするだろうし、セビージャの春祭りの予定ももうすぐだと思う。いよいよスペインで闘牛シーズンが始まる。
7-Feb-1999
99年2月12日
コロンビア各地(ボゴタ、カリ、メデジン、マニサレス、カルタヘナ・デ・インディアス)で、アルメニア、ペレイラで起きた地震救済の為の慈善闘牛が行われる。これは、今週、牧場主と、組合の代表者の話し合いで決まる。
出場者は、セサル・リンコン、ネルソン・セグラ、セバスティアン・バルガス、エスパルタコ、ホセ・マリア・マンサナレス、マヌエル・カバジェーロ、エウヘニオ・デ・モラ。コロンビア人とスペイン人、闘牛士がタッグを組んむ事になる予定だ。
闘牛士や闘牛関係者が、立ち上がった。自分達の出来ることで、復興の手助けを!
12-Feb-1999
99年2月14日
86年から92年まで、7年連続してNO1闘牛士の座に君臨していた、エスパルタコが大怪我を乗り越えて本格的に復帰する。カステジョン、バレンシアを皮切りに闘牛祭に出場する。セビージャには、3回出る事が決まった。
カルタヘナ出身の大闘牛士、(1月の闘牛の会で、佐伯さんの話にもあった)オルテガ・カノが、メキシコ、南米の巡業を終え1月に引退した。今後はフェスティバル闘牛でしか見ることが出来なくなった。
14-Feb-1999
99年2月18日
コロンビアの首都、ボゴタで、2月21日に、ルイス・マヌエル・ロサノが、オルガナイザーになって、アルメニア、ペレイラの地震救済の為の、フェスティバル闘牛が行われる。牛は、ノビージョ(若牛)を使って行われる。出場者は以下の通り。
闘牛士、アントニェーテ、パロモ・リナレス、ダマソ・ゴンサレス、ロベルト・ドミンゲス、セサル・リンコン、ホルヘ・エレーラ、エウヘニオ・デ・モラ。
18-2-1999
99年2月23日
本格的にスペインの闘牛シーズンを向かえようとしているが、ホセリートの名前がカルテルに載らない。カステジョン、バレンシアとカルテルが発表になっても、セビージャのカルテルの一部が出ても、ホセリートの事が話題にも載らない。
ホセリート本人は、明言している。「引退はしない」と。
タラベラ・デ・ラ・レイナの牧場に隠っているのだろうが、ある情報では、「声が掛からない」と、言っているという。恐らく、このままだとセビージャにも出ないだろう。もしマドリードのサン・イシドロに出るのであれば5月16日の、タラベラ・デ・ラ・レイナの闘牛には出場して、サン・イシドロに出てくるのではないかと思う。
牧場で、ティエンタをしていくらでも練習出来るのだから、大丈夫とは思うが、最悪今シーズン出ない場合もある。その場合でも引退ではない。一方、エル・フリはオファーだけで180来ているという。今年はエル・フリ一色になりそうだ。
23-Feb-1999
99年2月24日
*4/16 セビージャ。牛、ビクトリーノ・マルティン。
“ファン・モラ、エンリケ・ポンセ、マヌエル・カバジェーロ”。
*4/17 セビージャ。牛、ファン・ペドロ・ドメク。
“クーロ・ロメロ、エスパルタコ、リベラ・オルドニェス”。
*4/18 セビージャ。牛、ヌニェス・デル・クビージョ。
“エミリオ・ムニョス、ヘスリン・デ・ウブリケ、ペピン・リリア”。
*4/19 セビージャ。牛、グアダレスツ。。
“リトリ、エル・コルドベス、モランテ・デ・ラ・プエブラ”。
*4/20 セビージャ。牛、サルドゥエンド。
“エミリオ・ムニョス、リベラ・オルドニェス、ホセ・トマス”。
*4/21 セビージャ。牛、ダニエル・ルイス。
“ファン・モラ、ホセ・トマス、モランテ・デ・ラ・プエブラ”。
*4/22 セビージャ。牛、マリ・カルメン・カマチョ。
“エスパルタコ、リベラ・オルドニェス、エル・フリ”。
*4/23 セビージャ。牛、ハンディージャ。
“クーロ・ロメロ、エンリケ・ポンセ、エル・フリ”。
*4/24 セビージャ。牛、エル・トレロ。
“リトリ、エンリケ・ポンセ、エル・コルドベス”。
*4/25 セビージャ。牛、ミウラ。
“ミゲル・ロドリゲス、ドミンゴ・バルデラマ、ダビラ・ミウラ”。
24-Feb-1999
99年2月25日
*4/4 セビージャ。牛、トレアルタ。
“クーロ・ロメロ、エスパルタコ、ホセ・トマス”。
*4/10 セビージャ。牛、ガビラ。
“ホセ・アントニオ・カンプサーノ、クーロ・ドゥラン、ビセンテ・ベハラノ”。
*4/11 セビージャ。騎馬闘牛。牛、ルイス・アルバラン。
“ラファエル・ペラルタ、アントニオ・イグナシオ・バルガス、ジョアン・モウラ、
ハビエル・ブエンディア、レオナルド・エルナンデス、パブロ・エルモソ・デ・メンドーサ”。
*4/12 セビージャ。牛、セバダ・ガゴ。
“ハビエル・バスケス、ホセ・ルイス・モレノ、チコーテ”。
*4/13 セビージャ。牛、マルテリージャ。
“エル・タト、ペピン・リリア、ビクトル・プエルト”。
*4/14 セビージャ。牛、マノロ・ゴンサレス。
“エル・タト、ビクトル・プエルト、ダビラ・ミウラ”。
*4/15 セビージャ。牛、トレストゥレジャ。
“ヘスリン・デ・ウブリケ、フィニート・デ・コルドバ、ペピン・リリア”。
*4/16 セビージャ。牛、ビクトリーノ・マルティン。
“ファン・モラ、エンリケ・ポンセ、マヌエル・カバジェーロ”。
*4/17 セビージャ。牛、ファン・ペドロ・ドメク。
“クーロ・ロメロ、エスパルタコ、リベラ・オルドニェス”。
*4/18 セビージャ。牛、ヌニェス・デル・クビージョ。
“エミリオ・ムニョス、ヘスリン・デ・ウブリケ、ペピン・リリア”。
*4/19 セビージャ。牛、グアダレスツ。。
“リトリ、エル・コルドベス、モランテ・デ・ラ・プエブラ”。
*4/20 セビージャ。牛、サルドゥエンド。
“エミリオ・ムニョス、リベラ・オルドニェス、ホセ・トマス”。
*4/21 セビージャ。牛、ダニエル・ルイス。
“ファン・モラ、ホセ・トマス、モランテ・デ・ラ・プエブラ”。
*4/22 セビージャ。牛、マリ・カルメン・カマチョ。
“エスパルタコ、リベラ・オルドニェス、エル・フリ”。
*4/23 セビージャ。牛、ハンディージャ。
“クーロ・ロメロ、エンリケ・ポンセ、エル・フリ”。
*4/24 セビージャ。牛、エル・トレロ。
“リトリ、エンリケ・ポンセ、エル・コルドベス”。
*4/25 セビージャ。騎馬闘牛。牛、フェルミン・ボオルケス。(昼)
“ルイス・バルデネブロ、フェルミン・ボオルケス、ルイス・ドメク、
パブロ・エルモソ・デ・メンドーサ、アントニオ・ドメク、パコ・オヘダ”。
*4/25 セビージャ。牛、ミウラ。
“ミゲル・ロドリゲス、ドミンゴ・バルデラマ、ダビラ・ミウラ”。
*4/26 セビージャ。牛、マリア・ルイサ・ドミンゲス。
“ヘスリン・デ・ウブリケ、フィニート・デ・コルドバ、ホセ・ルイス・モレノ”。
セビージャのカルテル、決定。書き足す。
25-Feb-1999
99年3月1日
ボゴタの結果。
トゥリンファドール(最優秀闘牛士)=エル・フリ
メホール・ファエナ(最高のファエナ)=セサル・リンコン
メホール・ガナデリア(最高の牧場)=ペドロ・グティエレス
メホール・トロ(最高の牛)=トレアルタ牧場の、“ガルバナ”
メリダの結果。
トゥリンファドール=エル・フリ
メホール・ファエナ=セサル・リンコン
メホール・エストカーダ(最高の剣刺し)=エリック・コルテス
またまたエル・フリです。もう止まらない。今年もっとも注目を集めるのは、やはり、“エル・フリ”だろう。2月27日に帰ってきてスペインで闘牛を始めた。闘牛の、オファーだけですでに、180個も来ている。これからスペインに行く人は是非観て欲しい。
1-Mzo-1999
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