リトリ(Litri)

por 安井 牧

1968年9月8日、マドリード生まれ。本名、ミゲル・バエス・スピノラ。

 始めての闘牛。1985年5月1日サフラ。14歳。

ノビジァーダ・コン・ピカドール(見習い闘牛士)、デビュー。1986年3月23日。ガンディア。17歳。

トマール・デ・アルテルナティーバ(正闘牛士認定式) 

  1987年9月26日フランスのニーム(19歳)。パドゥリーノ、ミゲル・バイス“リトリ”(父親)。テスティーゴ、パコ・カミノ。 

コンフィルマシオン・デ・アルテルナティーバ(正闘牛士確認式)

  1991年5月15日(22歳)。パドゥリーノ、ホセ・マリア・マンサナレス。テスティーゴ、オルテガ・カノ。

マドリード、ラス・ベンタス闘牛場。出場20回。耳2枚。

−−−ラス・ベンタス闘牛場「プログラム」より−−−

  

 

 死と隣り合わせに生きる孤独な闘牛士たちの中で、ひときわ明るく美しい二枚目闘牛士。ウエルバで代々「リトリ」の名前を継ぐ闘牛一族の3代目の父と、貴族出身の母との間に出来た唯一の男の子。生まれた時から闘牛界のプリンス・4代目リトリとなるためのレールが敷かれ、順調にそのコースを進んできた。

 デビューからその血筋と、父親そっくりの甘いマスク、華やかな雰囲気で人気を集めノビジェーロ時代にはトップを極め、1987年に正闘牛士をなってからも毎年上位の成績をキープしている。闘牛場の中でも外でもいつでもファンに囲まれている、祭りのメインイベントである闘牛には欠かせない花形闘牛士だ。

 闘牛のスタイルは父譲りの、LITRAZOと呼ばれる派手で華やかなもの。上手く決まれば場内がどっと沸き、最高潮に盛り上がる。しかし、女の子の黄色い声援が飛べば飛ぶほど、「基本の技が出来てない」「顔で闘牛をする」などと闘牛通からの評判は厳しい。

 でも、本物のプリンスはそういうことは気にしない。父の時代からリトリを見守ってきたスタッフと共に毎日ハードな旅を続けながら、年間100回近くの闘牛をこなし、明るい笑顔で「リトリ家流闘牛道」をつき進む。

 全てを持っているお坊ちゃん闘牛士が求めるものは、闘牛場でしかあじわえない、喝采を浴びるときの快感だけ。闘牛士として生きる運命をグレることなく素直に、あたりまえに歩み、いつも光の中にいる闘牛士、それがリトリだ。


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