競馬空振り日記。すれすれなるままに・・・ 99年−春

por斎藤祐司

「競馬が人生の比喩なのではない。人生が競馬の比喩なのだ」−−寺山修司−−


過去の『競馬空振り日記』 すれすれなるままに・・・

98年、毎日王冠から有馬記念

 『競馬空振り日記。すれすれなるままに・・・』を書くことにする。99年もまだ1月。今度の日曜日はG1がある。そして、4歳クラシックのトライアルが、始まる。競馬好きとしては、お金が入って来るか、出て行くか、大問題の時期だ。このタイトルは、いつも最後の所で外してしまう馬券。そう、いつもすれすれで外してしまうのが、俺の馬券だ。野球で言えば、バットがボールにカスリもしないでキャッチャーミットに収まって三振を意味する「ストライク」のコールをされる様なものだ。「あぁ、チィップなら三振じゃなかったのになぁ」
 そんな、予想上手の馬券下手の、自分自身に戒めを込めて付けたものだ。
 ♪馬で銭儲けした奴ぁないよ、分かっちゃいるけど止めたれない♪ 人に向けて書こうと思う。

 (このページは、闘牛とは関係ないと、いう人がいると思うが、闘牛は、牛と人とのもつれ合い。競馬は、馬と人とのもつれ合い。俺の中では同じ肉体表現の1つと考えている。だから、闘牛であり、競馬なのだ。)


99年1月26日(火)

 有馬記念以来になる。休んでいたのは、G1がないこともあるが面白いレースがなかったからだ。一昨日の、AJCC杯や、日経新春杯は面白いレースだったが。今年のスタートは、フェブラリー・ステークスからだ。この後は、共同通信杯、チューリップ賞、弥生賞・・・。に、なると思う。

31日は、ダート王決定戦、フェブラリー・ステークス。中央のG1馬は、キョウエイマーチ。地方G1の勝ち馬は、タイキシャーロック。1番人気が予想される、ワシントンカラー。このレース相性の良い平安Sの勝ち馬、オースミジェット。エムアイブラン。巻き返しなるか、マチカネワラウカド、バトルライン。そして、地方所属のG1馬は、岩手公営競馬(水沢)の、メイセイオペラ。

 混戦のG1は、1番人気でさえ配当が400円近くになる見込みだ。連復で1000円以上の配当になる見込み。ワシントンカラーは距離実績が1200mが1番良い。1600mはどうだろう。Kマーチは、ダートが?タイキシャーロック、エムアイブランは、8歳馬。年の取りすぎだ。バトルラインは調子が?

 1番の注目は、メイセイオペラ。ダートで無敵を誇ったアブクマポーロを相手に、レコードで逃げ切ったG1南部杯は、圧巻だった。この馬がどうかが、今回のテーマと言って過言じゃない。

 実は、メイセイオペラは俺の地元岩手公営競馬の馬。過去に、スイフトセイダイ。デビュー18連勝し41戦、連続連対記録を持っていたトウケイニセイ。中央に転厩して、桜花賞、オークス2着のユキノビジン、を出した地方競馬でもハイレベルの岩手公営競馬。その中でも傑出した馬がこの馬だ。1600mも、5戦5勝。文句なし。後は、調子だけだ。


99年1月31日(日)

 1月なのに何故かフェブラリー・ステークス。4月にやるのに皐月賞と言うのと一緒。ずれているのだ。岩手生まれもあるが今週一週間考えて本命は、メイセイオペラしかない。単勝も買いたいと、思っている。5枠ならそんなに問題ない。盛岡競馬場は左廻り。東京競馬場と同じだ。レコードで走っているので初めの芝の部分も問題ないだろう。が、ハナを切るのは、キョウエイマーチ。ドンドン逃げるだろう。番手で良い。

 その前後に、内からマコトライデン、ストーンステッパー、調子が良ければ、バトルライン、ビッグサンデー、タイキシャーロック、ワシントンカラー、オースミジェット、テセウスフリーゼ、となるだろう。4コーナーをどういう風に回るかが騎手の腕の見せ所だ。追い出しのタイミングもそう。坂を上って後、2,300m。どれが抜け出てくるか。

 メイセイオペラから、オースミジェット。タイキSへ。大穴が岡部、藤沢のシャドウクリーク。買うかどうか迷っているのが、キョウエイMと、バトルLだ。逃げ潰れなければ、キョウエイMもあり得るし、先に行ければバトルLもあり得る。ゆっくり考えよう。どうなるか?3:40過ぎには結果がでる。楽しいのはそれまでかも知れないが。


99年2月1日(月)

 前略 菅原勲様。

 感動で泣けて来ました。
私はおめでとう、とは言いません。その代わり、ありがとうございます、と、言わせて戴きます。何年か前、阪神競馬場で行われた「ワールド・スーパー・ジョッキー・シリーズ」に、地方競馬(薗田)から選ばれた、小牧太騎手が出場し、勝った時に、人目も憚らず大泣きしていました。地方競馬の騎手が、華やかな中央競馬で勝つことがどんなに嬉しいか、それが良く判ったシーンでした。でも、菅原勲様。あなたは泣きませんでしたね。

 騎手だけではなく、地方競馬所属の馬が、中央の重賞を勝つことがどれほど難しいことか。その事は地方競馬関係者が一番解っている。良い血統の馬はお金持ちの馬主が多い中央競馬に行き、残りカスが地方に来る。中央に比べて癖の多い馬が多い。そんな環境に中での中央G1への挑戦。発走直前まで1番人気(最終的には2番人気)。

 レースを中継したフジテレビの放送はメイセイオペラ一色でした。調教師やあなたのインタビューを流していました。井崎脩五郎も、吉田均も、大川慶二郎も、本命はメイセイオペラではありませんでしたね。それでも1番の注目馬はあなたが乗った、メイセイオペラでした。

 レースは、大方の予想通りキョウエイMの逃げで始まった。各馬が良いスタートを切って芝の上を走って行く。あなたの乗ったメイセイオペラは無理なく好位5.6番手に着けた。2番手ではなかったが、あなたは落ち着いていました。

 4コーナーの廻り方も手応えも抜群でハミ掛けだけしてほぼ馬なり。中央の他の馬はしきりに手が動いていた。坂のあたりからタズナが動きキョウエイMを交わして先頭になって初めて右ムチ2発。2着争いを尻目に楽勝の2馬身差。会心のガッツポーズで、中央競馬史上初の地方競馬所属馬のG1制覇。

 東京府中の杜に、イサオコールが沸き起こった。勝利ジョッキー・インタビューでは、懐かしい岩手弁。緊張気味に、しかしこみ上げる嬉しさを押さえながら、「何か信じられないような、最高に嬉しいですね。馬は最初ちょっと入れ込んでたんですが、直ぐに落ち着いてくれたんで、良いレースをしてくれるんじゃないかと思ってました。馬なりで行ければ2番手位に行こうと思ってましたけど、4.5番手って自分で思ってましたので、何て言うか、レースはあんまり焦らずに出来たと思ってます。(府中の)直線は長いって判ってましたので、なるったけ我慢出来れば良いなぁって、まぁその通りのレースになってくれたんで。」

 今日は岩手のみなさんにも生でご覧なって戴いてます。一言勝利のメッセージ。「えっまぁみんなの応援で勝つことが出来たんで、大変嬉しいです。これからもずっと応援お願いします。」

 2着に入ったエムアイブランに乗っていた武豊がメイセイオペラについて、「着差以上の強さでしたね。本当に力強い馬です」と、讃えた。サクラの馬の管理をやっていた元調教師の境勝太郎は、「初めての東京コース、ましてや大歓声のわき起こる中央のG1戦。どんなに能力が会っても多少は割り引きかなければ、と思っていましたが、本当に強かった。脱帽です。菅原勲騎手が好位で実にうまくレースを進めたこともありますが、この2馬身差は力の差、中央の馬は完敗と言っていいでしょう。地方にもこんなに強い馬がいる。どこかに優越感を持っている中央競馬の関係者にとってはいい刺激になったはずです。」と、言った。

 一方ライバルのアブクマポーロの関係者のコメント。主戦・石崎隆之騎手は、「レースをテレビで見ていたが、持てる力を十分に出し切ったと思う。中央のG1を勝のだから大したものだ。菅原騎手には人気のプレッシャーもあっただろうし、本当に良くやったと思う。アブクマポーロがでてたら勝っただろうって?上がりも速いし、メイセイはマイル前後は強いので分からないよ。ポーロとの再戦を楽しみにしている。」

 出川克己調教師は、「強かったですね。地方所属馬がG1勝って、仲間が勝ったんだと思う。南部杯で負けたけど、メイセイが本当に強い馬だという証明になりました。」と、感想を言った。

 菅原勲様。引き上げてきたあなたを待っていたのは、厩舎関係者の他に、馬主の小野寺明子さんが待っていましたね。とても嬉しそうでした。メイセイオペラは先代の明子さんの夫、小野寺良正さんが、サラブレッドに魅せられてオーナー業をするための管理法人、明正商事を設立した。明正とは、良正さんと明子さんの名前の初めの文字を合わせた所から取ったそうですね。

 死の床についていた良正さんがメイセイオペラのデビュー戦で勝ったビデオを観て喜んでいたそうですね。オペラにはとても期待を賭けていて、翌日死んだそうです。表彰台に立った明子さんは涙が止まらなかったそうです。「主人は、天国で喜んでいる」と、言ったそうです。

 メイセイオペラは、地方と中央のG1を初めて勝った馬になった。明正は、名声を得た。

前略 菅原勲様。

私は感動で泣いています。馬券の発売のあった、水沢競馬場の単勝売り上げの75.1%がメイセイオペラの投じられたそうです。岩手の人達は、おらが県の馬に沸いていたそうです。岩手公営競馬を、運営管理してきた人達も誇りに思っているでしょう。ありがとうございました。岩手県の“星”は、日本の“星”になった、メイセイオペラと、菅原勲、万歳!


2月7日(日)

 週刊 『gallop』 の89年版が届いた。1ページ目に書かれてることがこの号の中身を言っている。

「深作欣二の 『道頓堀川』 を見てビリヤードに夢中になった。
 だから、 『ハスラー2』 の軍団が去るのを待っていた。
 オグリキャップで競馬をはじめたやつら。
 そいつらが競馬場からいなくなるのを待っていた。
 ところが、しぶといんだよ、こいつらが。
 平穏な土曜日だけで我慢していたが、
 日曜の雑踏にも気がつけば足が向いていた。
 オグリキャップは受け入れざるをえない馬だった。
 1988年。
 そして、1989年。
 同じ芦毛、同じオグリキャップでも、
 まったく違う生き物へと変態している。
 秋、6連戦の綱渡り。
 日本はとりこになった。
 オグリキャップで競馬を始めた。
 そして、いまでも競馬、競馬、競馬−−−。
 そんな、あなたにこの一冊を捧げたい。」

 スーパー・アイドル・ホース、オグリキャップの5歳がここに詰まっている。オグリが、みんなのオグリなったのは、鞍上に南井克己を迎えてからだ。レコードで走ったオールカマー。メジロアルダンを差し、イナリワンをハナ差交わした毎日王冠。不利で2着になった秋の天皇賞。もう負けたと誰もが思っていた所から差しきった、マイル・チャンピオン・シップ。泣きながらのインタビューで、ファンの感涙を絞り出した。杉本清アナウンサーの実況は、「負けられない南井克己。譲れない武豊。」 だった。

 そして、ジャパン・カップ。2枠2頭での決着。2400mの世界レコード、2分22秒2。1着、ホーリックス。2着、オグリキャップ(首差)。連闘で世界レコードの2着。ファンは地方競馬出身のオグリを愛した。馬って凄い。オグリって凄い。この時、オグリはみんなのオグリになった。武豊が乗って有馬記念を勝ったオグリしか知らない人は、5歳のオグリの凄さが解らないだろうなぁ。

 南井克己も、もう引退する。2月までの騎手生活だ。ありがとうございました。

 今日は競馬場には、行かない。TV観戦だ。競馬ファン、競馬ファン。オグリが好きでも、嫌いでも競馬ファン。今日は読む競馬だ。


 99年2月14日(日)

 今日は東京競馬場に行って来た。共同通信杯4歳ステークス−−トキノミノル記念−−を、見るためだ。

 洗濯などをしていて競馬場に行くのが遅くなったので、京都9レース、エルフィン・ステークスは、出来なかった。勝つのはと言うか、勝たなきゃ駄目なのは、ゴットインチーフ。ここで負けちゃ4歳クラシックなどあり得ない。2着に8馬身の圧勝。次は、チューリップ賞か、4歳牝馬特別、あたりだろう。でも、本番では、あの、スティンガ−が待っている。

 京都のメイン、京都記念は、エモシオンが勝たなきゃならないレース。1コーナー過ぎまで掛かったが、やっぱり勝った。2着争いは、騎手の差か。武豊は追い出しをワンテンポ遅らせて、ムチを入れ手前を返させていた。それからの伸びが最後の首差になった。吉田豊は逃げていたので、直線に入ってから追い出しを早めにしたのは仕方ないところか?それとも調教の差か。

 東京のメイン、共同通信杯は、超ビックリの11万馬券。こんなのあり。800m通過が、50秒。1000mが、62秒。超スローペースで、ヤマニンアクロが逃げ切ってしまった。2着が追い込んできたキンショウテガラ。エイシンウィンダムもグラスグラードも良いとこなし。

 「東京1800、展開要らず」 と、言ったのは、大橋巨泉だ。しかし、展開に負けた。キャリア不足に負けた。こういう展開じゃ、前残りになるのは当然。配当を聞いてファンは歓声を上げていた。こんな馬券は取れない。いや、取らない方が良い。こんなの取ったら、人生が狂ってしまう。


 99年3月5日(金)

 明日は、4歳牝馬のトライアル、チューリップ賞。前走2着に8馬身差の圧勝したゴットインチーフが勝たなきゃならないレース。ここで負けちゃ桜花賞はない。調教も文句なし。状態の良い。もしこれを負かすとすれば、福永祐一のプリモディーネしかないだろう。他は、2着があるとすれば、タイキポーラ、エイシンルーデンスくらい。

 明日は馬券は買わない。もし買うとすればプリモD−ゴットインCの1点。軸にするのは14番のゴットインC。不安があるとすれば阪神の1600mで不利な大外だけ。


 99年3月7日(日)

 昨日のチューリップ賞。エイシンルーデンスがスローペースでの逃げ切り。ゴッドインチーフは追い込んで2着。大外、Sペースという展開にやられたとは言え、だらしない。ニシノフラワーが、馬群をさばけず2着に負けたときとは、意味が違う。これじゃ本番では期待薄。

 今日の弥生賞の、アドマイヤベガは、順当に勝ってクラシック戦線の主役になるのか。ここ何年かは1番人気の連対率が悪い。でもウイニングチケット、フジキセキ、ダンスインザダーク、スペシャルウィークなどの実力馬はちゃんと勝っている。

 将来性ということで考えると、やはり、アドマイヤベガ。皐月賞を考えると、血統で、トウカイダンディー、ナリタトップロード。それと、ダートとはいえ3勝馬の、タイキヘラクレス、セントポーリア賞の勝ち馬、マイネルシアター。馬場も稍重までなら、Aベガで勝てると思う。ごく普通の予想だが捻っても何もでないと思う。

 マイラーカップは、内から、ビッグサンデー、キョウエイマーチ、マチカネフクキタル、ファレノプシス、ケイワンバイキングで、決まるだろう。キョウエイから行くか、ケイワンから行くか、ビッグから行くかそれは人それぞれだ。キョウエイから行ってみたい。


 99年3月19日(金)

 弥生賞のアドマイヤベガは強烈な末脚を見せて追い込んできたが届かず2着。勝ったナリタトップロードは、父がサッカーボーイ。皐月賞は、トップロードの方が面白いかも知れない。

 マイラーカップは、エガオヲミセテの切れを見せた。キョウエイマーチは重馬場で残ると思ったがまた勝ちきれなかった。

 さて明日の競馬。まずはフラワーカップ。普通に考えれば1着、レッドチリペッパー、2着、サヤカ、だ。しかしここが競馬の難しいところ。雨の中山1800m。はたしてチリペッパーの切れは鈍らないだろうか?16頭中ただ1頭、クロスヘッドだけが芝の重馬場を経験している。

 注目したいのは、地方馬のベラミロード。5戦5勝。2着との着差が5馬身から15馬身。それも追ったところなしというから超ビックリ。大穴はこれ。もしものオグリキャップ産駒、ローレルシュンラン。

 桜花賞トライアル、アネモネステークス。武豊のトゥザヴィクトリー。重馬場でどうかは分からない。熱発明けがどうか分からない、この馬のケースはそんなに影響ないと思う。1番の注目馬、トゥザヴィクトリーがどんなレースを見せるか。タイキポーラと、ヘクタープロテクター産駒2頭、ゴールデンベル、ハギノスプレンダー、へ。


 99年3月20日(土)

 フラワーカップは、二強で決着。4コーナーから直線入り口で先頭に立ったのがベラミロードだったが、雨に中山の重馬場でも二強で決まった。サヤカは強かった。チリペッパーの末脚を封じて重賞制覇。チリペッパーはどうもこのまま2着馬になってしまいそうな気がする。

 アネモネステークスは大荒れ。楽な手応えで直線先頭に立ったトゥザヴィクトリーだったが、ハギノスプレンダーに交わされゴール前でクリムゾンクローバにも交わされ3着。重馬場もあったが、武が自身を持って桜花賞出走権を取りに行ったがたれてしまった。目指すはオークスになるが、どうだろう。

 明日の阪神大賞典、メジロブライト、スペシャルウィークの一騎打ち。ただ、馬場が問題。重馬場ならサンデーサイレンス産駒は不得意。危ないのはスペシャルウィーク。前残りでタマモイナズマ。シルクジャスティスはないと思う。

 スプリングステークスは本命不在。オースミブライトの調教があれじゃ買いたくない。かといって、モンテカルロも確率が高いとは思えない。重馬場で2着に来たことがある、タイクラッシャーかな。地方馬は、今日は来なかったが明日は来るかも知れない。サクラトウコウ産駒のゴールデンコークより、ケイシュウエクセル。あるいは、シルクガーディアン。このレースはクラシックには無関係だろう。遊びか見るレースだ。


 99年3月28日(日)

 阪神大賞典は、二強の一騎打ち。勝ったのは斤量が1キロ軽かったスペシャル。重馬場で勝ったのは価値がある。ブライトは負けちゃ駄目だよな。天皇賞で逆転出来るか。

 スプリングステークスは、ワンダーパヒュームの弟ワンダーファングの逃げ切り。2着がタイクラッシャー。これが1コーナーで斜行して3着に入った、シルクガーディアンの邪魔をした。鞍上の横山典弘は落馬しそうになっていた。3着までの入ったので皐月賞にでれるが、賞金が加算されなかった。調教師は怒っていた。4コーナーなら、アウトで1コーナーならセーフって言うのはどういうことだ。当然だ。おかしい。これが公正な競馬なのだろうか?

 昨日の若葉ステークスは、骨折休み明けの、マイネルプナチナムが勝ち、2着にようやく来た、ドラゴンブライアン。皐月賞はマイネルプラチナムが面白いかも知れない。休み明けの重馬場であの切れは、マテリアルを思い出す。木幡、固くなるなよ!男が固くする所は違うところだぞ。

 今日は日経賞。勝たなきゃいけない、セイウンスカイ。2着候補は、ホッカイルソー、ナリタルナパーク、マウンテンストーン、サンデーカイザーあたりかな。ステイゴールドはないと思う。

 阪神の毎日杯は、バイオマスター。今度こそ重賞制覇だ。勝春は昨日の落馬で頭を打った。大丈夫かな。


 99年4月3日(土)

 今日は厩務員組合のストで開催が中止になった。19年ぶりのストで競馬が出来なかった。競馬を始めて、初めてのスト。良いよな、ストできる人は。、こっちはそんなことできゃしない。頭に来ると言うより、羨ましい。

 日経賞は、セイウンスカイの独断場だった。先に行かせて3,4コーナーで楽に先頭に立ち、直線はムチ一発、抜群の反応で離す一方。これで天皇賞が楽しみになった。3強の激突が楽しみだ。俺の心は典のセイウンスカイ。

 毎日杯はバイオマスターが直線たれて、ちぎったのはテイエムオペラオー。これも皐月賞最終切符を手にして本番でも面白い存在。バイオは距離だけが敗因じゃない様な気もする。

 仕事が終わって駅のキオスクで競馬新聞を買おうと思ったら、ゲンダイは、想定だけで枠順が確定していなかった。明日は競馬があるがまだ、新聞を手にしていない。


 99年4月5日(月)

 土曜日は厩務員組合の19年降りのストで競馬は中止になった。日曜日は、大阪杯とクリスタルカップ。大阪杯は、早々にメジロドーベルが馬房で脚をぶつけて回避が決まっていたが、ダイワテキサス、グラスワンダー、エリモエクセルまで回避して興味半減所じゃない。

 これじゃサイレントハンター、メチカネフクキタル、ミッドナイトベッド、アラバンサの4頭のレースになった。どんなに興味が半減しようが、レースがある限り勝ちあがる馬がいて負ける馬がいる。サイレントの1人旅。ゴール前、差を詰めてきたマチカネに復調の気配を感じたが、天皇賞で3強には太刀打ちできないだろう。

 クリスタルCは、1,2,3番人気の1,2,3着だった。タイキダイヤはタイキフォーチュンの半妹。NHK杯はどうかと思うが短距離で面白い馬が出てきた。小野騎手は久々の重賞勝ち。タイキトレジャーも初芝で3着なら良いだろう。これからだ。

 今度の日曜日はいよいよ春のG1シリーズ開幕。第一弾、桜花賞。もう腹は決まっている。が、改めてデータを検討して予想を立てたい。これが理論武装と言うものだ。阪神の1600mは内外の有利不利があるので枠順も大いに関係してくる。

 厩務員組合と調教師の団交は7日に行われる。すでに10,11日は48時間ストを勧告している。もし、桜花賞がストで中止になったは競馬ファンは怒るだろうな。売り上げはがた落ち。どうする?


 99年4月9日(金)

 8日団交が再び行われ妥結した。よって、11日の桜花賞は行われる事になった。

 枠順が発表になった。主なところは、ハギノスプレンダー、1枠2番。ゴッドインチーフ、3枠6番。スティンガー、4枠8番。ウメノファイバー、6枠11番。エイシンルーデンス、6枠12番。プリモディーネ、7枠14番。トゥザヴィクトリー、8枠16番。フサイチエアデール、8枠17番。

 枠順の内外で言えば、真ん中から内が有利なのが阪神の芝1600m。

 さて、データから。1,新馬戦勝ち。2,レース消化数7戦以下。3,1勝馬でも連に絡む条件は3戦以下。4勝馬、5勝馬の連に絡む確率が高い。連対率は5割以上。4,芝の実績は絶対条件。トライアル4着以内。阪神コース経験。ローテイションは、中2から4週が良い。久々は(2ヶ月半以上の休み明けは、過去10年連対例なし。)、割り引き。

 データからは、ゴッドインチーフ、エイシンルーデンス、トゥザヴィクトリーになる。が、データはデータ。全てではない。

 これはずーと前から決めていた事で、本命は休み明けでも、スティンガー。武豊が日本一の調教師が計画を立ててぶっつけで桜花賞に持ってくる以上、万全と考えて良いでしょうと、言うとおり藤沢和雄は、バブルガムフェローの時の過ちから学習して今回の画期的なローテイションで挑んでくる。

曰く、「競馬後進国ならともかく、こういうローテイションはイギリスなんかじゃ珍しくないんです。4歳クラシックが年明け初戦って事は普通にとられているローテイションです」と。

 あくまで単勝で勝負したい。馬連は絞ればフサイチとゴッドに流せば取れる様な気がしているのだが、馬場状態がどうなるかで多少替わってくる。


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