一口に牛が悪いと言うけれど・・・。ダビ・ルギジャーノ、それはないだろう。

2004年6月1日マドリード、ラス・ベンタス(第1級)闘牛場の結果。

 晴れで風の吹くマドリード、ラス・ベンタス闘牛場。牛、アタナシオ・フェルナンデス牧場。ソブレロ、ロサノ・エルマノス牧場。闘牛士、ダビ・ルギジャーノ、ハビエル・バルベルデ、イバン・ガルシア。観客は満員に近い入り。ソルのテンディド5アルトにてYさんと一緒に観戦す。

 ダビ・ルギジャーノは、今年は今日1日だけの出場。それなのに・・・。1頭目はマンソでベロニカの時から良く膝を着く牛だった。牛は代えられずふぁえなんを始めたが良いパセを牛から引き出せなかった。牛が膝を着く度に口笛が鳴り、「フェラ・デ・パルコン」コールが叫ばれた。4頭目も悪い牛で、今度は交換。代わった牛は、膝を折ったベロニカで左角の方が長かった。パセの時、後ろ脚を引きずるようにしていた。牛は頭がたかったが、ピカが入るとパセの時に頭を下げていた。デレチャソの膝を折ったパセから始め、アレナの内側へ行った。それからデレチャソをすると牛が頭を少し振ると、ルギジャーノは角が体を狙っていると勘違いして、急にビビリ出した。後は逃げ腰でパセをして、牛の前で膝を折ってムレタを左右に振ってファエナを止めた。口笛と罵声が飛ぶ。牛は、頭を下げてくる牛だったのにパセをせずに剣を刺しに行った。剣はメディアに入った。「ペタルド」という合唱が聞こえた。当然だ。それからピンチャソ2回、2/3件が入ると牛は座った。物凄いブロンカ。それはないだろうと思う闘牛だった。

 ハビエル・バルベルデは、牛が悪かったがちゃんと闘牛をやっていた。難しい牛だったがクルサードしてムレタの面で呼んでいた。

 イバン・ガルシアは、3頭目で今日1番良い牛に当たった。それでも耳を取れるような牛ではなかった。クルサードを繰り返し、動かなくなった牛を何とか動かそうとしていた。教科書通りの闘牛だ。牛を誘うときピコ気味なのが少し気になったが他は良かった。

 今日は牛が悪すぎた。出てくる牛がマンソで脚に欠陥がある牛ばかりだった。こういう牛じゃ良い闘牛は観れない。後ろに座っているおばさんが、「今年の牛はどう思う」と、訊いてきたので、「去年より今年の方が牛が良い」というと、「全体で」訊くので、「そうです」と言うと納得しているようだった。それでも今日は牛が悪かった。


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