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■ アルパリーク冒険奇譚 〜おまけ(年表)〜 ■

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約3200年前
 新たに発見された彗星が200年後にこの惑星に衝突することが判明した。衝突の影響により,極冠の氷が全て融けて文明地域のほぼ全域が海底に没することが予想された。
 人類は冷凍睡眠装置の中で海面が元に戻るまで待つことにした。海面が自然に戻るまで10万年かかると計算されたが,装置がそれだけの期間維持できないため,期間短縮方法が検討された。多少の土地を隆起させる方法が開発されていたので,アルパリーク大陸の周辺の縁を隆起して水瓶を作り,そこに海水をためる方法を最終的に採用した。これにより3000年で文明が復興できると見込まれた。

約3000年前
 一般人は,彗星衝突の衝撃や津波の影響を受けにくい各大陸の内陸部の冷凍睡眠装置に入った。文明復興要員はアルパリーク大陸の縁に配置された睡眠装置に入った。
 その後,彗星が衝突し,地軸の傾きや気象の変化により極冠の氷が融け始める。最終的に極冠の氷が全て融け,文明地域のほぼ全域が数百mの海底に沈んだ。
 しばらくして復興用電子頭脳アルパリークが地殻変動を起こし,アルパリーク大陸の縁を隆起させ始めた。

約2000年前
 アルパリーク大陸の縁が標高2000mに達した。復興要員の眠る睡眠装置が全て海面より上に出た。
 復興用電子頭脳アルパリークが復興要員を蘇生した。復興要員は,アルパリーク大陸の縁(海面から上に出ている円環状山脈)に沿って環状都市国家群リムランズを建設した。彼らはリム人と自称し復興準備に入った。
 山脈は急峻で居住可能な土地は狭く,一部の人間は海中生活できるように人体改造を行った。この一部が遺伝子定着し,後のネプシラの住民となった。

約1800年前
 都市間の生活格差が広がり,不満が爆発して都市間の抗争が激化した。復興用電子頭脳アルパリークはこれを憂い,ある人物に統一国家を作らせた。これがリム王朝の始まりである。
 以後,復興準備は順調に進み始める。水瓶に海水を導く水路建設のために巨大掘削機の開発も始まった。
 一方,動物や人間の改造・遺伝子操作に失敗して生まれた怪物が洞窟で繁殖し始めた。これが問題になり,以後,改造や遺伝子操作が禁止された。

約1500年前
 アルパリーク大陸の縁が標高3000mに達した。復興準備が最盛期を迎え,巨大掘削機の建設が進んだ。復興用電子頭脳アルパリークはこの状況に満足し,いったん眠りに就いた。
 リム王朝の文化も華開き,美術工芸品も作られるようになった。特にリム人は風呂好きで浴槽の装飾にも凝っていたため,豪華な浴槽が多数作られた。これらはリム人バスと称せられ,今も遺跡や古墳に残っている。
 しだいに居住可能地域が広がり人口が増加したが,復興に直接関与しない人口の増加により復興意欲が薄れ始めた。

約1200年前
 リム王家の贅沢な生活や復興に偏重した政策に対して一般市民の不満が募り,ついには大規模なクーデターが起きてリム王朝は滅亡した。その後は不安定な軍事政権が乱立して内戦状態が続いた。この時期に自己増殖可能な武器としていくつかの霊眼が生み出された。
 その後の饑饉も相まって人口は極端に減少した。洞窟で繁殖していた怪物が市街地にまで住みつくようになり,人々は街を追われた。文明は失われ,生存者は野獣同然の生活を始めた。

約1000年前
 アルパリーク大陸の縁が標高4000mに達した。ふもとに農耕に適した低地帯が多少広がり, 村落が形成されるようになった。
 一方,高地帯のリム王朝期の建造物は怪物に占拠されて人が近づくことは無く,徐々に森に埋もれていった。リム王朝期の記録はすでに散逸し,次第に伝説と化していった。

約700年前
 低地帯がさらに広がり耕作地も増加した。村落生活が安定し人口も増加した。織物,陶器,農具を中心とする製造産業も発達し,村落が街や都市に発展し始めた。

約400年前
 都市を中心にいくつかの国家が形成されたが,人口増加が耕作地の増加を上回るようになり,耕作地をめぐる紛争や戦争が起きるようになった。いくつもの国家が盛衰を繰返した後,ガルピス帝国とキャメラッコ王国の2大国家が安定期を迎える。
 安定期に入ると,耕作地を広げるためと建材需要を賄うために森林が開拓され,リム王朝期の建造物が遺跡や古墳として発見されるようになった。人間の生活圏が怪物の住み処に近くなったことで怪物とのトラブルが増え,怪物退治が軍隊の主な任務となった。

約200年前
 保守化する国家政策や閉鎖的な商人組合・職人組合に不満を持つ集団が新たな開拓地を切り開き,近代自由都市の形成を始めた。フリーズロックシティなどの新興主要都市はこの時期に建設が始まった。
 このような都市は純粋に商業・産業に専念して独自の軍隊は持たず,都市周辺の洞窟や遺跡・古墳で増殖を続ける怪物を退治するために冒険家を多数雇うようになった。

約100年前
 トラベルトの街の兵器工場が最盛期を迎える。兵器は主に怪物退治用に冒険家に売られた。トラベルト地下には縦横無尽に複雑な坑道が掘られ,迷宮のごとくなった。坑道での遭難者が相次いだため,非常食と脱出経路の地図が各所におかれるようになった。
 このころ冒険者の報酬問題や冒険者同士の争いが増えたため,冒険者協会が設立されて問題解決にあたるようになった。また,冒険者が遺跡や古墳からリム王朝の宝物を盗ったり,荒らすようになったため,古代史学術協会が設立されて遺跡・古墳の保護を始めるようになった。

43年前
 遺跡・古墳でのトラブルを防止するために冒険者協会と古代史学術協会が協定を結び,冒険者が免許制になった。

29年前
 トラベルトの地下鉱脈が尽き,廃坑となる。トラベルトの兵器工場は他の鉱山から原料を調達して製造を続けた。

21年前
 冒険家として売り出し中のゴールド・ダイナト−クが,キャメラッコ王国王子ダイナマの銃術師範として招かれる。
 しかしゴールドはダイナマ王子を夜遊びに連れ出したり,宮廷料理長の娘フェリ−レをたぶらかしてもてあそんだため追い出される。
 またダイナマ王子も酒場女アミ−ナ・キラ−ンにたぶらかされて駆け落ちして行方不明になる。

20年前
 アミ−ナがダイナマの息子イオルタを出産した。その前にダイナマは別の女が出来てアミ−ナと別れていた。ゴールドは息子を抱えて途方にくれるアミ−ナに同情して同棲し,生活の面倒を見た。

18年前
 アミ−ナがゴールドの娘エステーラを出産した。

17年前
 次々とお見合いに失敗した宮廷料理長の娘フェリ−レが昔の責任を取れとゴールドに詰め寄り結婚した。しかしゴールドはアミ−ナへの仕送りは続けた。
 その頃,ダイナマ王子はカデンツァ遺跡の探検中に学術調査のアルバイトをしていたパミル・ファルファシアと知り合い結婚した。

16年前
 フェリ−レがリパを出産し,パミルがエマリ−を出産した。

13年前
 アルパリーク大陸の縁が標高6000mに達した。復興用電子頭脳アルパリークが目覚め,計画の最終段階に着手した。

11年前
 復興用電子頭脳アルパリークはバンデッジ・サワノスを洗脳し,細胞具の研究を促した。バンデッジは娘夫婦を実験台にして死なせた後,行方不明となる。

10年前
 バンデッジの孫サワイ・サワノスが祖父を探すために冒険者となる。
 ゴールドとダイナマ&パミル夫婦は突然封鎖された賢者の石塔へ調査に向かい,行方不明となる。
 ゴールドからの仕送りが途絶えたアミ−ナは,10才のイオルタと8才のエステーラに生活費を稼がせた。アミ−ナはこのころから魔法を学び始める。

6年前
 アミ−ナは幻惑魔法でサワイ・サワノスを虜にし,生活費のための宝探しをさせた。
 とある洞窟でサワイとデ−トナが宝物をめぐって喧嘩し,デ−トナに殴られたショックでサワイにかけられた幻惑魔法が解けた。
 サワイはデ−トナと交際を開始するが,祖父探しのため結婚は後回しにした。

5年前
 アミ−ナがサワイの娘チ−ズを出産した。アミ−ナはその後シラク山に一人でこもり,自分を捨てていった冒険者達を呪うようになった。

2年前
 リパは母の食費を稼ぐため,エマリ−はリパについていくために冒険家目指して修行を始めた。


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