ディープインパクト、無敗での3冠達成

「スーパー競馬」が始まる前から、緊張していた。ディープインパクトの勝ちは堅い。だが、レースが終わるまでは分からない。アクシデントさえなければ、98%勝つに違いない。だが、サイレンススズカの悲劇を見ている。まずは、アクシデントがないことを祈る。そして、勝て。

勝率最低の7枠? 関係ない。7枠を引いて唯一勝ったビワハヤヒデは5馬身差の圧勝。馬体重444kg(-4kg)。減ってる? いや、問題ない。皐月賞と同じ体重だ。2,000mの皐月賞、2,400mのダービーでさえ、スタートで出遅れても圧勝したのだ。3,000mの菊花賞なら落馬さえなければ問題ない。自分に言い聞かせる。自分はテレビで中継を見るだけなんだけど。

単勝オッズが1.0倍。馬連と馬単のオッズがほとんど同じ。そんなレースは記憶にない。

珍しくすばらしいスタート。中段〜後方の位置につける。最初の4コーナーでディープが口を開けて行きたがる。鞍上の武が懸命になだめる。最初の直線でも、まだかかっている様子。このまま行ってしまったら、流石のディープインパクトでも敗れてしまう。だが、向こう正面に入ると、ディープが落ち着く。縦長の展開のまま3コーナーへ。4コーナー、ディープが上がっていく。最後の直線に入る。かなり前を行くアドマイヤジャパンがいい脚を持続させる。大外からディープインパクトが来る。残り200mでも、まだアドマイヤジャパンが先頭。届くか? だが、すでにディープの脚が切り替わっている。ぐんぐんスピードを上げる。そして、アドマイヤジャパンに並ぶ間もなく交わし、2馬身差をつけて優勝。

道中はディープインパクトしか見ていなかった。直線に入っても先頭を逃げ粘るアドマイヤジャパンとディープインパクトしか見ていない。

馬券のことは全く頭になかった。3連単で買ったくせに、レース後も3着が何だったのか全然見てなかった。

ナリタブライアンが、皐月賞、ダービー、菊花賞と着差を広げたように、ディープの圧勝を見たかったという気持ちはある。だが、そこは最後まで粘った2着のアドマイヤジャパンを誉めよう。ディープがいなければ、アドマイヤジャパンが楽勝し、この年代の最強馬扱いだったはずだ。

ディープインパクトの単勝の占有率が8割近く。倍率1.0倍。100円買っても100円しか戻らない。10,000円買っても10,000円しか戻らない。それでも、この馬券を買った人は大満足だろう。

無敗での3冠は過去に皇帝シンボリルドルフが実現した。シンボリルドルフはその後も大活躍した。ディープインパクトがこれからどれだけの成績を重ねて行き、シンボリルドルフをどう超えてゆくのか。それがとても楽しみだ。ルドルフを超えるなら、凱旋門賞を優勝するくらいはやらないとダメかなあ。

だが、ディープインパクトがすでに歴史的名馬であることは確か。すばらしい。