東京湾一周の旅
【そのA 千葉編(東半分)】
金谷港の待合室に土産物屋があったので、一応覗いて見る。
主に千葉県の物産品で占められているので、特に目新しい
ものもなく、早々に引き上げる。
浜金谷出発(13:00)
国道127号を北上するわけだが、こちらもトンネルが点在し、迂回路などを可能な限り
下調べしたつもりだったが、ないと思われたトンネルにきれいな歩道があったり、
そもそも、平日の昼間ということもあり車も少ないので、道路をひた走る方がスムーズに進めた。
地図(ツーリングマップル)で「気持ちのいいシーサイドライン」との紹介があったが、その通りであった。
道路に沿って走る内房線の構造物の写真を撮ったり、
名所ヒカリモを見物したりしながら(どちらも道路沿いにある)、ゆったりと走る。
上総湊(かずさみなと)を過ぎた頃、下調べしておいた海岸側へ進路変更。
新舞子海水浴場とやらがあると言う。交差点の看板もわかりやすい。
なんだか結構な上り坂を上って民家の間を走る。夜中だと、真っ暗で怖いだろうなぁ、などと考えてた。
参考にした情報では、海岸べりに座って休憩したともあったのだが、それにしてはやたら上る気がする。
ちょっとしんどい。
道を誤ったのか、結局、砂浜を見ることはなかった。特に行きたいわけではなかったので、問題なし。
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上り坂途中の歩道で見つけた、根性のある笹(竹?)
そうこうしている間に、巌島神社の分岐点に差し掛かる。
ここは、地図上で6差路になっているように見えていたので間違わないかビビり気味だったが、
いざ着いてみると、間違いようのないただの分岐。緊張して損した。
地図、大きく書き過ぎ!!
畑の中を道なりに進みJR佐貫駅へ向かう。
駅前に何もない佐貫駅。
127号方面には向かわず、線路に沿って465号を進む。
駅直後の線路オーバークロスの坂がしんどかったが、それ以外は線路と付かず離れずで進み、大貫駅に着く。
地図上では大貫駅の左側に出るかのように見えたが、実際は右側に出る(左右は、千葉方面に向かっての位置)
地図で見て想像していた雰囲気とはかなり違い、すげー田舎の駅。
最前の佐貫駅よりは10倍マシだけれど。
目印のセブンイレブンから157号にでて、一路16号に向かう。
ほら、ここから千葉側の国道16号の始まり。すごいですね。
一度地図を見てみましょう。なんか16号ばっかりの行程だ。
踏み切りで運良く内房線の特急電車を見て、16号に合流しアクアライン方面に向かう。
16号とは思えないほど狭い道路。普通の山の中の2車線県道なみ。
それでも、車が少ないのをコレ幸いに、左側をひた走る。
JR青堀駅を過ぎたあたりで、日帰り温泉の宿があったのを
思い出す。疲れが酷かったらここに飛び込んでもいいかな、
とも考えていた。
あった、発見!!!....潰れてる...
本気であてにしなくてよかった。
その先で県道90号と国号16号が交差して併走する部分があり、旧道っぽい県道90号を採用する。
歩道部分はちょっと荒れてはいたが、そこそこのスピードで走れた。5.5kmの区間だったが、特にストレスなし。
(実は、16号の方が走りやすかったのかも、とチラッと...)
途中で見かけた、変な色の建物。アクアマリンスタジオとある。撮影場所??
木更津市街手前で、16号に合流後は、さすが田舎の16号といったスケールのでかい滑走路みたいな道路になる。
歩道も立派でかなり走りやすいのではあるが、線路などを越える度に、16号は高架、歩道はわき道と、
道のアップダウンが激しく、だんだん疲れてくる。
アクアライン(木更津←→対岸の浮島・海ほたるP.A.がある有料道路)
をくぐる際にも、大きな歩道橋があったが、眺めがよかったのでちょっと写真休憩。浜金谷から全然休憩してなかったしね。
歩道橋から見た、 ↑こっち(南)から来て、 ↑あっち(北)へ行くことになる
でも、あせりがあったので、写真撮ったらすぐ出発。疲れる筈である。
おまけに、「千葉 30km」の看板が。千葉市の端っこまで30kmもあるのか、と思うとちょっとゲンナリであった。
そろそろ、マジでしんどい。
JR袖ヶ浦駅あたりを過ぎ、再び内房線を乗り越えると、コンビナートなどの大プラントの脇を延々と走る区間に出る。
海、プラント、貨物線路、歩道、16号 の順に並んだ構成で、延々17kmもの間、同じような風景が続く。
石油関連のプラントが多く、時々、プラスチックを焼いた臭いや揮発性液体っぽい臭いなどもして、ちょっと怖い思いもした。
タバコ吸ったらドッカーンとか...なんてね。吸わないけれど。
この区間でも道路左側を走っていたが、そろそろ尻も痛くなってきて休憩をと思っても、飯屋、ファミレスの
類があるのは、反対の歩道側のみで左側には何もない。(プラントの敷地なんだから当たり前か)
でも、この区間が長い長い長い....本当に長い、辛い、辛い、つらい..
どっか適当な茂みに自転車を隠して、電車で帰って明日車で回収しようかと、本気で考えたりもした。
そのくらいつらくなってきた。
尻の痛みもちょっとダンシング(立ち漕ぎのこと)したくらいでは軽減しなくなり、この先の行程を考えると
本気で休憩しないとまずいと思うが、少しでも先に行きたいとの思いとの葛藤の末、
目についたガストでついに休憩をとる。(17:00)
だんだん暗くなってくるのがわかるが、背に腹は変えられぬと、スパゲッティ+ドリンクバーでとにかく尻をいたわることに。
水分補給も忘れるほど疲れていたので、ドリンクバーは最高。 カウンタとの往復が面倒なくらい飲んだ。
近くに座るおばさんの不思議そうな目が面白い。そりゃ、変なメットかぶったおっさんがジュースをガブガブ飲むんだもんね。
(食事中はメットははずしてたんだけどね、もちろん)
トイレで尻に当たる部分を中心に服装を整えると、ななな、なんと、ズボン(古ジーンズ)のお尻部分が擦り切れて大穴が開いている。
自転車トレーニングの際に必ずはいていたズボンで、すでに1200kmを越える走行に耐えてきたので、ついにとどめを
刺したのだろう。 もうちょっとがんばってくれ。せめて家まで。
はやる気持ちを抑えきれずに、17:30出発。
走りだしてすぐに、そういえば事前情報で、このあたりに千葉健康ランドなるものがあって、そこで風呂&仮眠とった
といっていたのを思い出し、ちょっと寄ってみようか、との考えがよぎった矢先に目の前に出現、『千葉健康ランド』。
寸前の交差点を地下道でくぐり、(くぐり方がわかりづらかったが、前を行く女子高生の後を付いていった)
地上に出て、その建物を見ると....潰れてる...
本気であてにしてたらと思うと...先に休憩とっててよかった。
こうなると、後は少しでも早く帰宅するのみと、国道357号をひた走る。
国道357号は、後で湾岸になる国道でこの後これを走り続ける予定なのだが、この付近(JR曽我駅付近)は、
これまでの国道16号と、357号、さらに千葉街道の国道14号が一緒くたになっている区間で、後でちゃんと
分岐できるのかどうかが非常に不安だったが、とにかく国道14号の表示になった道路をひたすら進む。
先ほどの休憩の効果と、知った地名が出てきて確実に自宅に近づいているとの確信から、いつものペースを
取り戻していた。 あいかわらず尻は痛いけれど。
歩行者が危なく思えてきたので、ライトを1灯、点滅モードにする。
千葉市内から離れるに従って、道路沿いの飲食店等も減っていき、ついには歩道さえなくなる。
両側を防音壁に囲まれた高速道路のような中、左端を爆走する。
検見川浜(けみがわはま 京葉線)の名前が見えた後、ようやく14号と357号の分岐の看板が見えてきた。
ほっとしたのもつかのま、よく見ると、「左14号、右357号」となっていて、左端を走っていると自動的に
14号に入ってしまうことになる。非常にやばい。
また、この分岐が高速のICみたいな構造で、後ろからは猛スピードの車がビュンビュン飛ばしてくる。絶体絶命!!
でも、この機会を逃したら、また自宅が遠のくとの恐怖と、尻の痛さの限界点の近さの恐怖がアドレナリンを100倍に
したのか、車の怖さに打ち勝って、一瞬の隙間をぬって右に2車線分移動することに成功、無事に357号への移動が
完了した。(高速道路の出口付近で車線変更するような雰囲気。しかも自転車で。)
今考えると、よくやったと思う。
今回の行程で、一番身に危険が迫った一瞬だった。なんまいだ。
357号にのった上は、後は歩道を驀進するのみ。
ライトをもう1灯、点灯モードで追加する。
2灯体制は初めてだが、明るさが倍増し非常に走りやすくなった。
更なるパワーが沸いてきた感があった。
海浜幕張、南船橋(地元なら、ららぽーと、競馬場が有名。
昔は人工スキー場のザウスもあった)、
湾岸市川(府中へ向かう武蔵野線の分岐点あたり)、行徳、と、ご多分にもれず、
橋毎に激しいアップダウンを繰り返しながら、浦安(TDLのある舞浜あたり)の手前で、
湾岸から外れて内陸方面へ右折。
20:00過ぎ、無事自宅へ到着。
16時間におよぶ男の戦いは、無事終わった。
それにしても、尻、いや、全体が痛い...。でも感動。
よくやった、自分を褒めてやりたい。
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