久しぶりに乗ったハーレー


約4ヶ月間、バイクから遠ざかっていた。冬の季節はスキーに明け暮れ、バイクに乗る暇がなかったのである。その間、気になっていることが一つあった。「バッテリー」である。バッテリーは自然放電で徐々に容量が低下する。その4ヶ月の間に一度だけ気になってエンジンをかけた。その時は私のウルトラも、家内のヘリテイジも機嫌よくエンジンはかかったのである。それ以来、ご無沙汰していた。
ゴールデンウィークは家族で旅行の計画をたてていたのでバイクに乗ることが出来ない。流石にバッテリーのことが再び気になったため、旅行出発当日の朝(旅行は夜からの出発だったため)お天気もいいので近くを走りがてら、バッテリーを充電しようと思い立った。カバーをはずし、バイクに跨りセルを回した。家内のヘリテイジは一発でかかった。しかし、私のウルトラは「うんともすんとも」いわないのだ。心配していたことが現実になってしまった。バッテリーが上がってしまったのである。早速、バッテリー充電器を倉庫から出してきて、とりあえずはバッテリーに直結してセルを回した。セルは回るがなかなかエンジンに火が入らない。プラグを取り出してみると、かぶってしまっている。プラグをきれいにして再度挑戦。やっとのことでエンジンが回りだした。
十分ほどその場で暖気して、そのまま行き付けの「ハーレーダヴィッドソン針店」へ直行した。片道で約1時間かかるのでちょうどいい距離にある。店には顔なじみのハーレーおじさん達がたむろしていた。久しぶりにお会いして「冬眠」していた事を冷やかされ、「バッテリー上がり」も「そりゃ、あんたが悪い」と責められた。皆さん元気に冬の間も走り回っていた様子。バッテリーのチェックをしてもらっている間、小1時間ほど歓談。
バッテリーは交換せずに済んだ。充分走って充電をすればOKということで、事無きを得た。自宅まで出来るだけ充電を心がけて走って帰った。ライトも消して無駄な消耗を避けた。
旅行より帰り、連休明けの晴天が続いた週末、家内と二人してちょい乗りに出かけようと相談。片道約3時間ほどのコースを考えて出発。今回はエンジンも一発でかかった。1時間ほど走ったところでコンビニに立ち寄った。駐車場に入り、バイクを止めギアをニュートラルに入れようとするがシフトペダルが動かない。駐車場に入る直前までギアチェンジは出来ていたのに、である。ニュートラルに入らないため、クラッチを切ったままエンジンをオフにした。家内が心配そうに寄ってきた。「どうしたの?」 「う、うん。ギアがなんかおかしい。ニュートラルに入らない。」 またトラブル!と不安そうである。実際、このままでは道中にっちもさっちも行かなくなるかも知れず、ツーリングは断念。
またまた「ハーレー針店」に携帯から電話して事情を説明。「走れるなら走れるところまで無理せずに走って店に来てください」と。「もし、途中でおかしくなったらレッカーで行きますから」との返事。ここのコンビニからは幸い「針店」まで近い。エンジンをかけギアペダルを蹴ってみたところ、さっきの現象が嘘のように消えている。「???」狐につままれたようである。しかし、油断は出来ない。また突然おかしくなるかもしれない。とにかく「針店」まで行こう。出来るだけエンジン回転をあげずに大人しくゆっくりと走った。30分ほどで無事「針店」に到着した。
早速クラッチ、ミッション系統をチェックしてもらう。結局、クラッチ調整をきちんとしてケリがついた。ミッションも異常なく、オイル系統にも異常がなかった。
点検・整備を済ませコースを変更して近辺を走り回ってお茶を濁すこととした。2時間ほど走って帰宅した。バッテリーも今回で充電は完璧だし、整備後は機関も快調でストレスなく走れた。考えてみればまともに走ったのは今年になってから2回目である。長い間ハーレーをほったらかしにしたツケが回ったという感じであった。しょっちゅう乗っていれば大きなトラブルは却って避けられるのかもしれない。

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