第8回湯郷ハーレーフェスティバル
2000年5月27日・28日の2日間にわたり、恒例のハーレーフェスティバルが岡山県は湯郷温泉で開催された。
今回で4回目の連続参加である。過去3回は天候に恵まれフェスティバルを満喫したが、今回は参加直前まで「天気予報」に振り回された。と言うのも、週間天気予報では、5日前から土日の天気が崩れると報じられていた。そして金曜日の予報では「メイストーム」という気象用語まで飛び出し、雨風が吹き荒れる悪天候と報じられた。せめて土曜日だけなら頑張ってハーレーで参加しようと思ったが、生憎、ニュースでは日曜も同様の悪天候と予報した。
折角のフェスティバルも2日間とも悪天候となればハーレーで参加する気持ちも萎えてしまった。
私だけでなく、家内もそして娘も(娘は250CCのホンダレブルで参加の予定だった)となれば、風雨の中、高速道を突っ走るのも何かと危険と考え、やむを得ず「車」で参加することとしたのである。
車で参加しようと決定した理由はもう一つある。実は、参加直前の25日にジープが納車されていたのである。
このジープはクライスラー社の「ジープラングラー」で、幌付のタイプである。幌は勿論はずすことも出来るが、雨の中を実際に試乗したいという気持ちもあり、このラングラーで行こうと決めたのである。
いつも同行する伊勢湾ハーレークラブの面々も今回は最初から参加予定者が少なかったが、我々が「車」で参加する旨を電話で伝えたところ、全員が「車」で参加することとなった。
西名阪道の「大内」で集合し、午前8時半ごろ湯郷に向けて出発した。中国道に入り、名塩SAで休憩。
そこまではハーレーが走っているのを見なかったが、SAには数十台のハーレーが止まっていた。雨足はそれほど強くはなかったが、ライダーたちはレインコートや雨具を身に付け完全防備の状態でSA内をウロウロしていた。
「みんな頑張ってるなぁ・・・」と思う反面、「ハーレーで来たら良かったなぁ・・・」などとボヤキが入る。
SAから出て行くハーレー、SAに入って来るハーレー・・・。雨にも負けず気持ちいいサウンドを轟かせている。我々の面々は皆、同じように「少し」後悔していた。
さて、名塩SAを出発。車の流れはスムーズである。先ほどSAから出て行ったハーレーのグループに追いつく。例のごとくハーレーのグループは走行車線を千鳥隊形で時速80キロほどで流している。
私のジープは幌なので、ハーレーサウンドが余計に室内に轟く。いつもなら自分もハーレーなので感じないが、今回は大勢のハーレーが走っている横を追い越す時に否が応でもサウンドが響き渡る。「いいなぁ・・・」と思う気持ちより、次第に「やっぱりハーレーで来たら良かった・・・」という気持ちが募ってくる。
数台のグループから十数台のグループまで次々と追い越して行った。追い越すたびに皆でため息をつく。
雨足は時に強くなったりするが風はさほど無い様である。
ハーレーのライダーは雨具を風になびかせつつそれでも颯爽と走っている。
程なく加西SAで休憩。ここで早めの昼食とした。ここにも何十台とハーレーが止まっていた。雨は相変わらず降り続いている。
昼食を摂りながら、「いっそもっと雨がきつくなればあきらめもつくのに・・・」と愚痴っていた。
天気予報のいう「メイストーム」はどうなったのだろうか?この雨は普段と変わりのない雨ではないか・・・。
加西SAを出ると美作ICはすぐである。ここを下りて湯郷温泉街に向かう。
温泉街に着くと、ハーレー専用の駐輪場ではなく投宿の駐車場に車を入れチェックインした。時刻は午後0時半である。
部屋には2時半からしか入れないため、先にエントリーの手続きを済ませ、川原の出店を見に行くことにした。
今回、埼玉から夫婦でハーレーで来られる「きーちゃん・まーちゃん」や、兵庫の川西から来られる「鯨さん」とはお会いできるだろうか?共に前日の金曜日(いいお天気だった)に湯郷入りされているのだ。
私たちが「車」で来るとは予想もしておられないと思う。ハーレーの駐輪場で待ち構えておられるかも知れない・・・。
駐輪場でしばらくウロウロと時間をつぶす。さすがに例年に比べるとハーレーの台数は半分以下のようだ。やはり「雨」のために出足が鈍っているようだ。少しホッとする。
そのうちなんと雨が止んだ・・・^_^;
今なら川原のバザーを見るのもグッタイミングである。傘を窄めて川原に行く。出店はいつものように賑わっている。エントリーカードを首からぶら下げ、HOG(Harley Owners Group)のコーナーで記念のワッペンをもらう。
川原の方は舗装されてないため雨でぬかるんでいた。歩くのも大変である。靴がすぐに泥だらけになった。しかしお構いなしに各店は賑わっている。時間がたっぷりあるので今回は一つ一つの店をじっくりと覗いて見て回った。
ありとあらゆるハーレー関連の小物類や装具品、ハーレーのパーツ、革製品そして飲み物や食べ物など・・・・。
中央では舞台があってバンドが賑やかにロックなどを演奏している。
いつもよりもゆっくりとじっくりと出店を覗いて回ったので皆それぞれに気に入った商品を見つけたようだ。通常よりもかなり値段が安いのだ。子供たちはお目当ての「迷彩色」の帽子やTシャツそれにバッチを買った。
私もTシャツやHOGオリジナルの長袖シャツ、オイルライター、キーホルダーなどを買いご満悦。
たまにはこんな買い物も楽しいものである。
こうして出店を見て回っているところに声をかけられた。埼玉の「きーちゃん・まーちゃん」ご夫婦である。
一年ぶりの再会だ。相変わらずかっこいい。お二人はペアルックで身を固め、カウボーイハットをかぶって決めていた。
「車」で来たことを白状。何となく後ろめたい。写真を撮ってもらった。こちらはデジタルビデオでばっちり録画。
左から私・家内、長男、次男、長女。
後ろのご夫婦は同行の友人。
赤いレインコートはその愛娘の「こっちゃん」。
殆どの出店を見て回ったころに再び雨がポツポツ降り出した。ぬかるみはひどかったが、傘をささずに見て回れただけでもラッキーだった。ちょうど時刻も午後二時を過ぎたので旅館にチェックインすることにした。
チェックインを済ませ、部屋に落ち着いたところでお風呂を頂きのんびりと過ごした。
今回はすでに見るものも見たのでハーレーで来ていない我々にとっては他にすることも無い。
夕食も早めに用意してもらうことにした。
恒例のウェルカムパーティは雨のため例年のように川原ではなく、駐車場横の公民館を借りて屋内で開かれるとのアナウンスがあった。しかし、結局今回はそのイベントにも参加しなかった。
食事を済ませ、部屋に戻ると布団が敷いてあった。外を見ると雨が強く降っていた。このぶんだと明日も天気が悪そうである。川も増水していた。川原の出店は大丈夫だろうか・・・と心配になる。
午後九時半頃には布団の上でテレビをみながらまどろみ、早々と寝入ってしまった。
翌朝五時半頃に目覚めた。カーテンを開けて外を見ると雨が止んでいる!空をみると雨雲は無く、かすかに青空も見える!
「ありゃ???なんだか天気が回復しているようだぞ・・・!」と家内を起こす。
家内も外を見て驚いている。
朝風呂に入りに行った。露天風呂に入り、湯船から空を見上げると、雨が降る素振りすらないではないか。
天気予報は何だったんだ・・・。今日もお天気が悪いと予報していたのに・・・。
時間がたつにつれ青空がどんどんと広がり始めた。間違いなく今日は晴れである。
「こんな事ならハーレーで来ればよかった。」と後悔しても後の祭りである。
皆で朝食を摂りながら、「これからはどんな状況でもハーレーで来ることにしよう。」と約束した。
朝食を済ませ、チェックアウトも済ませて、お昼くらいまで各自適当にすることとして現地解散とした。
我々も駐輪場に出かけもう一度ゆっくりといろいろなハーレーを見物しようと旅館を出た。駐輪場に向かう途中で、「鯨さん」にお会いできた。鯨さんは晴れた金曜日に湯郷に入り、これから山陰を回り、もう一泊して帰られるそうである。羨ましい・・・。
先のきーちゃん・まーちゃん夫婦も金曜日に埼玉から湯郷まで走ってこられ、今日、お天気が回復した中を埼玉まで帰っていかれる。あの土曜日の雨さえなければ・・・・。
返す返すもハーレーで参加しなかったことが残念である。
お昼頃、湯郷をあとにした。帰りの中国道では反対車線を走るハーレーが次々と現れては消えていった。今日だけ参加する人たちであろう。
「ハーレーフェスティバル」はやっぱり「ハーレー」で参加することに意義がある。
ただ救いは直前に納車となった「JEEP WRNGLER」で参加したためにJEEPの試乗ができたことである。
ちょっと悔しいけれどこれで良しとしよう・・・