12月13日(日曜)
午前6時半、自宅を出発。この冬一番の冷え込みではないかと思うほど空気が冷たい。近所の田んぼは霜で真っ白。
薄暗いなか、いつものようにエンジンをかけるや否や、エンストしないように、でも御近所に遠慮して出来るだけふかさずに自宅ガレージを出る。自宅を出てすぐのところに有る神社の駐車場でしばし暖機運転。気温は丁度摂氏3度。風がないのが救いである。五分ほどしてゆっくりと駐車場を出て高速のインターに向かって走り出す。東の空が明るくなってきた。雲一つない。今日はいい天気になりそうだ。
インターまで殆ど車のいない道を暖機運転を兼ねてゆっくり走る。せいぜい時速40キロ程度しか出ていないのに、さすがにジェットヘルから露出した頬に当たる風は冷たい。敢えて冷気を深く肺いっぱいに吸い込んでみる。体の芯に冷気が入りこみ思わず鳥肌がたつ。ふーと吐き出すとタバコの煙のように蒸気となって後ろに飛んで行った。
今日のツーリングは私と家内、そして娘が奈良から。そして前回のツーリングで約束した滋賀県の女子大生のS美さんも参加。S美さんは実家が三重なので今日のツーリングに合わせて金曜日から既に実家に帰り、目的地が伊勢方面という事もあり、伊勢自動車道の久居ICでの待ち合わせとなっている。
さらに今回は私の所属している「伊勢湾ハーレークラブ」の面々も私達と一緒に走る予定となっているのだ。
久居ICに午前9時に集合である。
西名阪道に午前7時頃入り走り出すもスピードが上がるにつれ風の冷たさがますます身に凍みてくる。我々のハーレーはウィンドプロテクターがあるのでまだましであるが、娘のレブルはもろに風を浴びる。太陽が昇りきるまでは時速60キロほどに押さえて走ることにした。それでも手の指先、足の先は次第にしびれてきた。30分ほど走ったところでSAに飛びこむ。バイクを止めしびれた指先を手袋をしたままこすり合わせ血を通わせる。熱い缶コーヒーを買いそれで更に温める。娘もバイクから下りた瞬間、「わーっ、めちゃさぶいー!!!」と悲鳴をあげた。
少し休むと体温が戻り「さあ、行こう!」という気になる。
冬のツーリングは「ちょっと走っては少し休み」の繰り返しが定番なのだ。
太陽も既にだいぶ昇り、我々の向かう東向きは眩しいが、日を浴びると温かみを感じる。太陽の偉大さを感じるのはこんな時だ。すでに空は明るく、全く雲一つない快晴である。天気予報は日中は「ぽかぽか陽気になる」と報じていた。途中の山間では氷点下4度の表示があった。朝方ぐっと冷え込むと日中が暖かくなるというそのパターンである。
太陽が昇ったところで少し遅れたペースをとり返すべく、速度を上げた。
伊勢自動車道に入り気温は明らかに上がったのを感じる。自然とペースも上がる。まるでJRの列車のように待ち合わせの久居ICに9時丁度に到着した。一旦料金所を出る。出たところが待ち合わせの場所である。
既に全員が到着していた。S美さんもハーレークラブの面々とは初対面なのでここでしばし休憩がてら顔合わせとなった。すぐに打ち解け、話しは各自のバイクを中心にはずむ。
伊勢湾ハーレークラブからサイドカー付きのウルトラが1台、あと6台の色々なタイプのハーレー、そして我々夫婦のハーレー、合計9台のハーレーが集まった。
S美さんのエストレヤと、娘のレブル。
全部で11台のバイクツーリングである。
30分ほどこの集合場所でとりとめも無く話しに花が咲いた。
さて今日は地元のハーレークラブに先導してもらい、ツーリングコースも全てお任せすることにした。相変わらず空は快晴、気温がぐんぐん高くなり止まっている限りもう寒さを感じない。さあ、いよいよ出発である。