今日のツーリングは滋賀県の草津在住のバイカーとの初めてのツーリングである。私のこのホームページがきっかけで知り合った女子大生バイカー(S美さん)と彼女のボーイフレンドと、「一度ツーリングに行きましょう」ということになり、話しはとんとん拍子に進み実現した。こちらは私と家内、娘(高校2年生)、そしてもう一人はもともと私の職場に仕事で係わっていた女性(Uさん)であるが彼女もバイク免許を私とほぼ同時期にとりそれからバイクという共通の趣味で仲良くして頂いている。総勢6名のツーリングとなった。
最初でもあり、ツーリングコースは私に任せて頂いた。なにせ今の時期は日照時間が短いので、日の出から日没まで出来るだけ有効に時間を使いたい。しかしがんがん走るのは寒いため予想以上に体力を消耗する。
冬のツーリングはスピードを落としてのんびり走るのが良い。高速道路は従って避けたい。そこで草津を始点としてマイペースで走れる田舎道を地図を見ながら選定した。
滋賀県、奈良県はこの条件を満たす快適な道がけっこう多い。
名神高速の「草津SA」に午前8時集合。
私たちは午前6時に自宅を出発した。
ここで早速トラブル発生。娘のバイクのエンジンが
なかなかかからないのだ。セルは次第に弱々しくなり
とうとうバッテリーが上がってしまったのである。
こうなると「押しがけ」しかない。幸い、娘のバイクは
250ccと軽量のため坂道を利用してようやくエンジン
始動に成功した。30分のロスである。暗かった空も
明るくなってきた。走ると冷気が頬を刺し、がっちり固めた
ガードの隙を探し回る。まだ世間は眠っている。暖かい布団の中で・・・。
草津SAにて
後列:家内・S美さんとボーイフレンド
前列:娘と以前からの友人Uさん
8時5分前に草津SAに到着。初対面なのにメールのやり取りなどですぐに打ち解ける。記念撮影。
8時半頃、草津を出発、次の栗東ICで高速を下りる。S美さんはエストレヤ、ボーイフレンド君はシャドウに乗っている。エストレヤは単気筒エンジンである。リズミカルで弾けるような心地よいサウンドを奏でる。シャドウもマフラーを交換してありVツウィン独特の排気音である。娘のレブルは並列2気筒でこれもちょっと癖のある音を奏でる。Uさんはセローだがこれも単気筒サウンドだ。我々のハーレーも加わり交響曲の風体である。さぞ賑やかだったと思う。
車と違って、バイクはサウンドを楽しめるのがいい。
S美さんのエストレヤ(左)とボーイフレンドのシャドウ
栗東ICを出て少し走るともうそこは山間を走る田舎道である。車は殆ど走っていない。先頭の私は意識的にゆっくりと流す。最近の急激な寒気で紅葉が加速している。冬の顔がちらほら垣間見える。快晴である。太陽の暖かさがふと感じられる。風はでも冷たい。
小1時間で狸の里、信楽に到着。小休止。バイクを駐車場に止め、ヘルメットをぬぐ。みんな寒そうだ。バイクを降りたその瞬間がどういうわけか楽しいのだ。緊張から解き放たれ、ここまで意のままに走って連れてきてくれたバイクがいとおしい。愛馬を休めかいばや水をやる、そんな雰囲気に似ている。
すぐに色々な話題が出る。話しにも花が咲く。さっきまで冷たかった外気が嘘のようだ。太陽の暖かさを強く感じる。冷え切っていた指先に血が流れ出す。するとまた「さあ、走ろう」という気になる。出発だ。
信楽にて

話題には事欠かない
少し走っては休み、また気が向けば走り出す。途中でバイクにガソリンを満タンにし、空気のきれいな田舎道をのんびりと流すとバイクに乗ってて本当に良かったと思えてくる。車ではこんな感覚は味わえない。味わった事もない。
心の洗濯とはこんな事を言うのだろうか・・・。
更に南下し西名阪道に入る。ここは国道で制限速度は60Km/Hなのに皆、高速道路並にかっ飛ばしている。ゆっくりと走っていると危険なのだ。折角気分良くここまで来たのにこれでは台無しだ。早々に次のインターで下り、再び田舎道を走ることにする。やっぱりのんびり走るほうが楽しい。
「針」にあるハーレー店に立ち寄ることにした。我々はしょっちゅうここには来ているが、ハーレー見物がてら休憩するには丁度いい。お店の人も気持ちよく迎えてくれる。おりしも店の駐車場の片隅で枯れ葉を燃やして芋を焼いていた。店員の自家製の芋である。ご馳走になる。おいしい。
Harley‐Davidson奈良店にて

我々が押し寄せていっぺんに賑わう
ここでS美さん、ボーイフレンド君そしてUさんは展示してあるハーレーやアクセサリー、パーツなどを見て楽しんだ。
Uさんはつい先日大型二輪免許を取得したため、ハーレーの試乗までして感激していた。お店の話しでは、女性で今まで試乗した人はいなかったそうで、今乗っているセロー(225cc)との格差が大きいだけにその勇気に驚いていた。
ゆっくりと寛いで、お店を後にした。ここから再び北へ向け走って、「京田辺」辺りでツーリングをお開きとするのである。空はいつしか雲が出ており日が翳ってきていたが、逆に気温はやや上がったと見え、それほど寒さを感じなくなっていた。しかし時刻は4時過ぎとなり日が暮れるまでは余り時間がない。丁度いい時刻である。
S美さんたち、Uさんと一応ここでお別れとした。思った以上に充実したツーリングとなりみんな満足してそれぞれ帰路についた。もっと寒くなれば今度は紀伊半島の海沿いツーリングをしましょうと約束した。
我々のようなタイプのライダーにはOFFは無いのである。