喜田教授・農水省 栗本課長に直言する



喜田さんは事ごとにメキシコをワクチンの失敗例に挙げる。果たしてそうだろうか、彼のコメントには特徴がある。比較検討がない点で、討論のない会議や番組ばかりだとこうなるという見本だ。「メキシコのワクチン?途上国の話じゃないの?」と学者にいわれた記者がいた。ところが論文を見ても、実績をみても、トリインフルエンザにかけては我が国と比較にならぬほど先進国である。データ的なものは別の機会に譲るとして鶏飼いの立場で、彼我の現状を比較して見る。
まず生産者であるが、むこうはワクチンによって強毒型の発生は一切なくなり、全ての養鶏場は計画的に順調に仕事に励む事が出来、消費者も落ち着いて居る。このどこが失敗なのか判断に苦しむ。一方我が国の現状はどうだ。養鶏場は皆、何時自分がやられるのかおびえ、A農産の事例を見ても尚且つ自分だったらどうするかを真剣に悩んで居る。大団地であるほど届けても地獄、届けなくても地獄、自衛隊まで繰り出しての事後処理はとても見て居られない、ウインドレス鶏舎はそっとして置いて、せめて女房だはけは逃がしたいと覚悟をきめている話は、実際聞いている。悪意なんかなくても病気の侵入と廃鶏処理が重なるだけでもう致命的だ。A農産の会長夫妻の悲劇は倫理感とか良心とか、取ってつけた話ではない、鶏のそんな有り様を見るに忍びない、古い鶏飼いの本能なのだ。これからも一片の法律で縛ろうとすれば、かえって二重三重の悲劇を呼びかねないことは、同じ鶏飼いの立場から断言して置く。鶏飼いの、鶏に対する気持ちはそんないい加減なものではないことを行政も学者達も肝に銘じて置くべきである。実際にそんな例が続くようになってからでは遅い。消費者の不安も頂点に達している。鶏卵肉の消費は極端に減少し、価格は最低のままか更に下押している。喜田教授に改めて聞きたい。どうしてこんな日本が評価されて、メキシコが失敗なのだ。と

ついでながら今朝の新聞に鹿児島大の高瀬教授のコメントがでていたので付け足して置く。
1、ワクチンで発症しないのでウイルスが付着した畜産物が出て来る。
→H1,H3、については豚、鶏同等である。すでに分布しておりH5だけを改めて問題視することはない
2、感染国のレッテルをはられる。
→日本は輸入国でありレッテルにこだわるのは面子以外の何物でもない。
3、注射の手間とコスト。
→分業の中での育成中のワクチネーションプログラムは世界一である。その中に組み込めばわずか20円の費用と手間で解決する。生き埋めの費用手間と比較して戴きたい
4、現時点ではデメリットが多い。
→具体的に挙げてください

農水省、栗本衛生管理課長のコメントに対して
1、ウイルス対策は早期発見、撲滅が望ましい。
→汚染がここまで進み、養鶏農家の心理、消費者の嫌悪感、不安からこれ以上の鶏生き埋めは無理、しかし政府の対策不手際と怠慢から、続発を押さえるのは、もはや不可能。生産、消費双方が壊滅的になる責任は貴方にも大ありである
2、今回の措置は、緊急用に備蓄しているワクチンの影響に関してだけ。
→備蓄そのものが見せかけだけなのはわかっている。国民を欺く国家犯罪的行為として糾弾して行きたい。そんなものを議論して一体何になる。ごまかしの出発はごまかしの結果しか呼ばない。役にたたないことに時間と労力をかけて何になる。

H 16 3 17 I,S