馬 インフルエンザ1号の示唆するところ



1971年に我が国で大発生したH7N7,ウマインフルエンザに私が注目していたのは、私の親父がかつての日本馬事会、帝国馬匹協会にあって軍馬、競走馬に関係していたからである。

当時6782頭もの馬が罹患して速やかにワクチン輸入が行われた陰には、例えば馬といえば直ぐ連想される河野一郎のような大物農林大臣がいたろうとか、話は違うがT,K大A教授事件の時も、武見太郎が居たら違って居たろうとか、民主主義なればこそ大物がいないとラチがあかない気がする。

それで兎に角、全国の馬は硝スト注射を免れ、ワクチンを継続することによって今日まで、当のH7亜型に関する限り、国内では鶏を含め何ら問題は起こって居ない。

もし今の学者一味の云うとおりなら、H7亜型こそ問題になった筈ではないか。可能性から不安を煽る彼らの言動と実際の経過にはこんなに差があるのだ。

そして何かと云えば弱毒株が強毒化することばかりを云い、ワクチンがそれにからむ可能性ばかりを説くが、実際にはすでに我が国に広く分布することが想定されるH3亜型、H1亜型が強毒化した形跡は無い。実は彼らこそ鶏の病気であるH5N1を、あたかも直接の人の病気となる可能性ばかりを強調して、国民を煽り立て、卵肉消費を減退せしめた元凶ではないかとさえ思うのである。

それと国民の安全にとって本当に大切なことに対する、行政の情報隠し、隠蔽ぶりはどうだ。国の研究機関の研究結果も国内では手に入らず、わざわざProMED辺りに探しにいかなくてはならなかったり、エボラ様の情報やネズミの詳細も、果ては、委員会の議事録まで、皆隠されてしまうと記者達もいう。これが事実ならおかしいんじゃないのか。国は養鶏場の情報隠しばかり問題にするが、自分達はどうなんだ。

繰り返すが3月19日の「鳥インフルエンザワクチンの意見交換会」は本当に心配している。付け焼き刃でもいい。皆が勉強して騙されないようにすることだ。国や学者の情報隠しはこんなにひどいのか、とメディアの記者達も呆れ顔だ。二年前中国政府をけなして居た学者の講演録を持って居るが、今は自分達がそうだ。証拠を見せようか。

これも繰り返しになるがポツダム宣言ならぬFAOの勧告を素直に聞いて、有効なワクチンを育成プログラムに組み込んでウイルスによる環境汚染に備えておけば、安全だ安全だとお題目を唱えるまでもなく、馬の場合のように粛々?と解決に向かって居た筈である。

H16 3 16  I,S