県からの情報で私たちは自分が生き残るためにワクチンを要求しているとの誤解を受けた。冗談でない、そのことはとっくに諦めて居ると何度云ったら分かるのか。実際もう、少なくても日本では、計画的に安全に鶏を飼うなんて不可能なことは誰でも分かって居る。先に希望が見いだせないから、貴重な地鶏など分かって居る人程、鶏を捨てたがるのだ。これは今の方向でワクチンが許可されても変わらない。 例えば鎮圧に成功した香港では肉に影響しない首筋にワクチンを打つことで、ブロイラー生産を可能にしている。死毒ワクチンにそこまで気を使わなくてもと思うが、日本の方向ではそれさえも不可能だ。消毒を完全にして野鳥の侵入を防ぐバイオセキュリティの実施だけではトリインフルエンザは防げぬことは京都のブロイラー養鶏の例ではっきりしている。それなのにブロイラーは日本の方針では事実上ワクチン接種は不可能だ。 とにかくワクチンを打った鶏肉の食用を認めず、最終的に廃棄する前提では採卵鶏も廃鶏処理は出来ない。今の試算で一羽200円程度の処理費を処理場に支払うのでは経営が成り立たず、それ以下では処理場の存続が不可能だ。つまり出口を塞がれて居るのである。いずれは何処の養鶏場も莫大な借金を抱えて倒れて行くことになる。従って養鶏業界のワクチン要求も形だけであくまで重点は補償であることは言うまでもない。それを受ける政府、行政も当然同じだ。 まだカラスの大量死は見られない、本格的環境汚染は、これからの問題だろう。全国至る所でカラスが死に、その風聞だけで周囲の養鶏場は存続不可能になりネズミの侵入で養鶏場自体もやられる。鶏にとってトリインフルエンザは究極の疾病とされて居るから、その不安は未来永劫続く問題で、廃められれば早いほうが良いに決まって居る。実際にはわが家も廃鶏処理の問題、税金の問題、永年勤務の従業員の失業の問題 などがあって、借金がないから直ぐに廃せる訳ではない。病気にやられるほうが先になるだろう。タミフルは14名1クール分140カプセルを用意して貰った。いつでも自力で廃業は出来るつもりである。 それにどっちみちこれからは徹底したトレサビリティの形の、いわゆる直売方式は事実上不可能になる。未来永劫、いつやられるか分からない状態で予約を受けるのだから、全く責任が持てず、営業は不可能である。病気にやられました。また始めました。という不安定な形では、とても従業員は抱えて置けない。それで最初から廃業は時間の問題としていたのである。日々の発信を最後っ屁とした所以であって今の日本の行政のもとでは万に一つも生き延びる可能性がないことくらい改めて県に云われなくても分かって居るよ。 H 16 3 11 I,S |