鳥インフルエンザ問題の今後(224)



鳥インフルエンザ問題も困ったものですね。これだけ鶏を殺し続けて自殺者まで出して来たんだから国も今更方針を変えられないし、こんな形で鶏の虐殺を続けるよりないんでしょう。 昭和30年代のニューカッスル病猖獗時の対策の進歩とは大違いです。 あの頃は現場での対策がどんどん紹介されて直接いろんなことを学びましたが、今回はすべてが上意下達で現場の知恵が全く生かされない。やれ人畜共通の病気に変異するの、パンデミックのおそれがあるのと云ったって鶏のウイルス性呼吸器疾患集団感染の対策の基本はみな同じです。つまりどうやって飛沫核感染を防ぐか、体内でウイルスの増殖を防ぐかに尽きます。出水の鶴が無事なのは野天で空気の滞留が起きないからです。昔ニューカッスルに罹患した雛を野外に放り出して助けた経験が沢山あります。そう 飛沫感染だけではそんなに怖くないのです。だから高橋広治さんの青空養鶏が流行ったのです。飛沫を浴びたくらいではウイルスは簡単には体内に入れません。深く吸い込むことが問題なのです。だから平成16年当時この問題のキーパーソンとしてテレビにに登場した喜田先生もはっきり飛沫核感染と云って区別したのです。 それにウイルスが入らぬように2センチ角の網を張ったってウイルスをくっつけて15キロも飛んだとされる黒ハエなどは簡単に中に入れるし、石灰なんか撒いても飛んでくる鳥はどうということはない。要するに抜け穴だらけの対策です。けさも専門家という人が外国から入ってくる肉を心配していましたが、浅田農産事件のとき大量に処理場に回った汚染肉も結局どうということはなかった。感染経路が違うんです。

ニューカッスルの時は最終的に生ワクチンまで使えるようになり、飲水投与では効果がなかったもののスプレーすることで抗体ができる前に直接治癒効果があり、それが免疫効果とは別の競合排除であることが分かり思いがけない強力な作用に皆びっくりしたものです。その後スプレーヤーもブーブー音ばかりして直ぐ熱を持ち反作用ばかり心配して粒子の粗い専用機より、深く吸い込める花卉用を使うなど工夫をこらし、ワクチンもB1株より消化管まで届くアビの方が総排泄腔まで生きたウイルスでカバー出来ることが分かったりもしてきました。しかもワクチンだけに親和性が高く野外株より局所への到達が早いので症状が出てからでも先回りして残りの細胞を占拠して病状を改善したものです。

 まあこれらはバックヤード・ヘンでの対策であって近年の大型鶏舎にはウイルスが入らぬようにすべきでしょう。NDワクチンなどの競合効果は高いけれど野外では何でもないワクチンの反作用が心配になります。こんな事は数年前、昔の体験談としてさんざHPに書きましたが兎に角わが国は清浄国論を唱えて特定の鶏病に関しては皆殺しの方式です。鳥飼いとすればこれに従うよりないんでしょうね。でも動物園の鳥くらいは助けたいよね。

   

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