愛鶏園関係の刑事裁判記事を読んで



我が国を代表するかたちのAIの研究者の喜田教授が、いくら3点セットが必要だ。2週間で消える可愛いウイルスだ。ウイルスとは仲良くすべきだ。鳥インフルエンザは怖くないと云ったって、小委員会の中でそんな意見が述べられてもすべて雑音で、結論は全く違う清浄国論に沿った「殺せ、殺せ」論であり、明らかにそれをこじつけるための闇ワク以外の消去法になったり、強毒変異主張に《変異》する。彼らはみな《飯縄の術使い》だと揶揄したことがある。 

そんな中での殺処分命令である。あれは殺すべきでない,殺すべきではなかったとする我々の主張はこのHPでも一貫している。江口さんのかねての持論もそうだと聞いて居る。ならば当事者として行政訴訟を起こせた筈である。告発で受け身になれば信念に基く行為でもコンプライアンスに反したとされ、卑怯なやりかたと思われてしまいかねない。その持論からは本来は全面否認の形しかない。認めたかたちの検査妨害にしても、それしか方法がなかったということだろうが、これは姑息な手段である。やはり行政に待ったをかける手段が必要だったと思って居る。600万羽を殺されてからでは遅いが、自らの名誉回復は必要である。これからでも同時進行で(行政訴訟)やるべきである。

一方の行政側にしても、陽性判定だけで疑似患畜として殺処分を行うことに逡巡せぬ筈はない。条文に照らせば《不法ワクチン》しかない。または強毒変異の恐れを煽ることである。これが喜田委員長の、普段の検査でとんでもないものが出て来て、いろんなファクターを考慮せねばと云って置きながら、発表では闇ワク以外を強引に消去してしまったり、大槻、河岡委員の強毒変異確実論として國内外に流布せしめたことにつながった。いま彼らが一番困って居るかもしれない。中で話す3点セットなど、プロセスにもなっていないただの雑音であり、公式発表が彼らの全てである。

あえて突っ込んだ云い方をすれば、現場情勢の的確な判断材料を持つ江口氏らの意見を良く聞いたうえで、行政に対し行動すべき業界団体とその現場での接点である地元の家保が有ろうことかガセネタの闇ワク説にまるで乗ってしまったり、権威を笠に着た強毒変異確定説を無定見に受け入れたことが問題である。何故3点セットとの矛盾を突くことをしなかったのか。特に地元家保の在り方は疑問であったし今後に禍根を残したことは明白である。

我々の現場は決して研究者をないがしろにしている訳ではなくむしろ逆である。彼らがその師たちから受け継いで来て居るのもやはり現場重視である。だから直接の対話などでは、そんなに行き違うことはない。小委員会の中の雑談も然りだが、その公式発表ではさながら豹変する。喜田先生の云われるように《鳥インフルエンザは怖くない》は、人間の場合に当てはめてもそう感じる。神奈川けいゆう病院の菅谷先生の云われるとおりパンデミックで1〜2%の死亡率、無論これ自体は重大だが、鶏ではたかが知れる。決して星野課長補佐が云われるように日本中の鶏がいなくなることはない。パンデミック並でも茨城殺処分の半分にもいかない。

そうなのだ。鳥フル自体は怖くなくったって茨城県や小委員会や世論は怖いのである。何しろ600万羽も殺されてしまったのだから。泣く子(マスコミ、消費者)と地頭(政府小委員会、行政)には勝てぬ。なら積極的に訴訟を起こすべきである。嫌な言葉だが《毒を食らわば皿まで》は或る意味日本人の思考傾向でもある。言い過ぎか。

H 18 8 26. I,SHINOHARA.