鳥インフルエンザ問題の今後(156)



私達は鶏飼い百姓だから飼育現場からの情報発信は心掛けるが、広く公衆衛生問題にまで足を踏み込もうとは思って居ない。しかし興味ということで云えば、マンガで魔女役の小委員会が<殺しておしまい>と指さして云って居る鶏相手だけではつまらない。殺してお終まいの鶏より、やっぱり人間相手の話の方に引かれてしまう。

笹山登生の政策道場』の《とき》様たちの議論の魅力はそんなところにある。いや最近では《とき》様の独壇場で議論になっていないのではとの批判にも、私自身イメージ参加している気分で大いに楽しませて頂いて居る。そんな仲間は多いだろう。そこでこっぴどくやられるイメージで寧ろ言論の自由を感じるというのも悪くない。たまたま取り上げられた昨日の朝日新聞の記事も常識的にはあんなものとして読み過ごされてしまうが実は臨床的にも大問題が隠れて居るらしい。

感染研の見解でも人に起こるエボラ出血熱にも似た激烈な症状は「ウイルス増殖」よりもむしろサイトカインの猛烈な反発によるantigen−antibody reaction(抗原抗体反応)の一種と見て居るフシが多く、また実際のSARS、トリフル患者の初期治療では、その良し悪しは分からないとしながらもステロイドの大量療法が用いられていることは充分それを裏付けて居ると言える。

今年は、高熱、喉の痛み、咳き、腹痛下痢症状が流行った。ところがその多くがA型簡易キットに反応しない。これアレルギー反応ではないかと自分がやられた町医者の間でも話題だとか。そういえばリューマチ患者が馬鹿に増えた、皮膚科では類天疱瘡だとか花粉症が流行り始めた頃のような話が多い。昨日は来訪を受けた尊敬する医師の方にそんな話を伺った。脳梗塞で倒れられて以来メタボリックシンドローム対策で腹囲を縮める努力を重ねられた今でも84センチと立派なものだ。元気になられ85歳で車の運転、心から安堵した。尤も明日のことは分からんよと云われる。

そういえば台湾ではデング熱が流行って、特に2度目に罹ると症状が酷いという。体験を免疫として捉えずに2度目には過剰反応を起こして自爆してしまう。さながら蜂刺されのアナフィラキシーショックだ。ひょっとすると鳥インフルエンザもなどと素人は簡単に関連付けるが研究者はそれぞれ属する学説の世界が違い、それに合わなければ「分からない」と切って捨てるだけで、一般向け報道などでは仕方なしに古めかしくご都合主義な公的見解に収斂させてしまい一般大衆は騙されたままだ。また熱心な医師がそれを患者に伝えようとしても、患者の大半はチンプンカンプンだし、公的報道に飼い馴らされた一般的知識人たちは、それを覆すような情報にはとてもついて行けない。その辺が笹山道場にイメージ参加しているととても面白いのであるが、われわれ直ぐ我が意を得たりと感心してしまう百姓手合いと違って、悉くやり込められかねないその方たちは、むしろ言論の自由が無くなってしまうと危機感を抱かれるかも知れないなどと勝手な想像するのもイメージ参加の楽しさだ。

世はゴールデウイークの真っ只中である。一人、鳥インフルエンザ問題に籠もって自噴ばかりしていると過剰反応でアナフィラキシーショックを起こしかねない。無責任なようだが笹山道場へのイメージ参加は為になると同時にストレスの解消にもなる。《とき》様達に叩かれてむしろ快感を覚えるマゾッ気のある記者さん達の参加も促したい。そんなことを云うと不謹慎だとオコられるかな。(笑) でも心から尊敬してます。

H18 5 2. I,SHINOHARA.