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このところの一連の報道で、養鶏場の性悪説は決まったようなものだ。信頼損なう杜撰な検査も、茨城での感染の拡がりも、偽ワク疑惑とやらも、ぜーんぶ養鶏場の責任らしい。 業界最大手のイセさん、ＨＰに「バイオテロの可能性大」として茨城県から第三者がかかわった言い回しで強い違和感があると云われたくらいで、なんで論拠も示さず、あっさり引っ込めるのだろうか。自社で究明チームまで持ちながら、はいそうですか、はなかろう。茨城県も「第三者がかかわっているような言い回し」を不適切とするなら、同じ意味の国の闇ワク説に何故抗議しないのだ。「茨城県としての調査ではそのような事実はない。小委員会や国の、証拠もなしに第三者が拘わったとする言い分は不当だ」と何故同じことが言えないのだろうか。われわれが尊敬する愛鶏園さんだって同じだ。堂々たる自社の研究陣を持ち、理想的防疫態勢を誇りながら、家保への協力態勢をむしろ瑕疵とされて沈黙してしまった。キミシマさんに至っては、引っ掛からない安全な検体を選んで出したとするような報道までされてしまった。（そんなこと不可能なのに） 取り上げるマスコミも、この問題はそれだけ難しいのだというところに思いを致すものが居ない。敵を知り己れを知れば百戦危うからずだが実際は敵の進歩についても何も分かっていないのである。マスコミだってちょっと注意すれば、これまで御用学者達の云ったことは全部的外れだったこと位分かりそうなものだが、それらをすべて養鶏場の隠蔽体質のせいにするとは如何にも不勉強過ぎる。 要するに想定外の忍者ウイルスに学者も現場も、みな呆気に取られて目の前の事実が信じられないのである。其の中で唯一、現実にはおかまいなしで、省令の定めに依って居る国の立場だけは明快だった。「ワクチンは駄目ですよ。清浄国（論）の日本で、もし抗体を持って居ることが分かったら、（みなし）疑似患畜で摘発しますよ」と予めふれを回して置いたのである。つまりはワクチンであろうとなかろうと陽性ならば駄目なのである。このよりどころが《清浄国論》である。故にこれが全ての元凶だと言い続けてきたのである。 あれっ、前置きが長くなってしまった。いや今度の厚生労働省のワクチン製造計画について述べる積もりだった。人の間にこの冬にも流行るかも知れない新型インフルエンザ用のワクチン製造計画についてである。計画ではまだ従来型の鶏卵を使ったワクチンであるが、Ｈ５Ｎ１接種卵が死ななくなったとか、抗原のとれかたが抜群に良くなったとかの改善された技術を以てしても、その時既に壊滅的打撃を受けて居る鶏から必要な迷入ウイルスのいない受精卵を供給するなんてことが出来る筈はない。別の方法なら、今のうちに国民の＜遺伝子組み換えアレルギー＞を治して置いたほうがいい。 イタリアやオランダで流行した頃は、壊滅的打撃で自国の卵がなくなってもまだ世界的には余裕があったがこれからは明かに違う。新型でなくても、今年は従来型のインフルエンザワクチンも必要量の半分しかない。新型が流行したら日本はあきらめたほうがいいかも。ショウプの実験ではインフルエンザ菌がいなければウイルスだけでは発病しなかった。 その意味で従来型には細菌がからんだ肺炎を防ぐ為に、ニューキノロンなどの抗菌剤も欠かせないとうちの医者は云って居る。しかし一方でアナフィラキシーショックなどアレルギー性の反応も増える一方で事故の心配もつきまとう。１００％の安全はない。 Ｈ １７ １１ １７． Ｉ，ＳＨＩＮＯＨＡＲＡ． No.16749 |
