茨城の養鶏場に県警の捜査が入ったとの第一報に、すわ闇ワクか?とばかり情報が乱れ飛んだ。あげくはまたまたナアーンダである。 確かに結果的には農水省の指針違反には違いない。しかし実際の検査は検査妨害というような大袈裟なものではなく、県側も納得した上のものであると聞いて居る。少なくとも検査妨害などいという威力業務妨害みたいなことが出来る訳がなく告訴ないしは告発しなければならぬ事案ではない。農場側がウイルス持ち込みを懸念して検査員の立ち入りを拒絶したとしても、検査側が自ら責任をとるとしたうえで職権を示せば、獣医である農場主が理解せぬ筈がない。 確かに検体提出にうそがあったことは問題である。問題ではあるが、しかしそのこと自体はわざわざ県警の手を煩わさねばならぬことではない。にも拘わらず事務所の捜索までやったのは、明かに偽ワクの別件捜索である。これは間違いない。とすれば、ひどいやりかたである。逆にこんなことをやらかす県だから霞ケ浦の鯉も、今回の鶏も、その事業主たちもこんな目に会うのだとの批判が噴出しはせぬか。 我々の感覚からは、どこまでも官側がでっちあげたとしか見えぬ偽ワク疑惑で衆目を集めて居る最中に、偽ワクの告訴も辞さぬとした10月2日の事務次官の言葉以来、それと結び付くような実際に県警をわずらわす騒ぎを起こすことは官側にとって余程の確証がない限り、県民感情に対しても百害あって一利なしであろう。 ついでにまた先日のNHKクローズアップ現代に戻るが、偽ワク疑惑があるのなら、なぜその渦中の大養鶏場主の意見を聞かないで、我々クラスの怪しげなところの画ばかりを写し出したのか。確かに生活の為なら何でもしかねない(と学者先生が云われる)鶏飼いのイメージにはピッタリだった気もするが(苦笑)長靴のクローズアップと共に何やらやらせ臭い。いやあの商店での長靴の養鶏場従業員数名はやらせに違いない。 さあ、それにしてもほんとに威力業務妨害みたいな感じの、初めて聞く検査妨害とやらで警察による事務所のおかしな捜索までやられて、仮に起訴でもされることがあったら、全国の鶏飼い仲間、もといっ 養鶏家諸氏はそれでも黙っているのですか。わたし自身は茨城県のやりかたはひどいと思います。選挙で見たばかりの知事さんの顔が見たい。しかしながらお互いうそをつくのはいけません。昔の西部劇「インディアン、ウソつかない。白人ウソつく」ではないが「鶏飼いウソつかない。お役人も学者もウソつかない」ようにしましょう。 いつもながら喜田先生には参りました。森屋農場(34例目)で県の検査で陰性だった10月26日を起点に、わずか5、6日で陰性からウイルス検出、更に5、6日で全検体陽性と激変し、民間獣医の介在もなく、もし検査の精度の問題ならそれこそ訴訟の山になりかねないところをいともあっさり「10月26日より前に感染した可能性がある」とアッケラカン。学者と地頭には勝てぬですね。 こんな深刻な問題なのに毒気を抜かれた感じです。ごめんなさい。 H 17 11 12. I, SHINOHARA. |