『鳥インフルエンザ問題の今後(]][)』



6月に入って場員や来訪者で喉の痛みと急な発熱を訴える人が多くなった。診断によると、皆A型インフルエンザで処方のタミフルが実に良く効く。発熱前のウザウザする状態での服用が、実は一番効果的で発熱そのものも押さえるようだと指導医は云われる。幼い子供には怖い夢を見るが、まだアマンタジンも効くそうだ。中国ではアマンタジンを鶏の飼料中に入れているというがさすがにそんな馬鹿な、と思う。

水海道発の報道でもあったが、今年も各地で産卵低下の話を聞く。なにしろ鶏にとって産卵は最大のストレスファクターだ。産ませ過ぎは良くないよと冗談を云って来たが、それにしても高卵価の割に廃鶏が多い、と処理場が漏らして居た。

古くから云われる豚 猪の陽性率、それに既にエンデミック化している人間の場合を見れば、それより遥かにガンカモに近い鶏界が清浄である筈が無いと考えるのが常識と云うものだから、最近の状況では誰が何と云おうと人を見たら泥棒と思え、鶏の異常はトリフルと思えである。

常々、あらゆる鶏病の予兆である産卵低下を見たらその鶏群は淘汰してしまえとして来たから、正直今回の報道には驚いた。残念だが仕方がない。

H5N2ということで、また対策がややこしくなった。備蓄ワクチンが同型でDIVAが使えない。繰り返されるようにH5N1が必ずしも強毒とは限らないようにH5N2もまた弱毒とは限らない。イタリアでは最初から強毒で出たし、メキシコでは半年で弱毒が強毒に変異した。当初韓国から中国大陸にかけて流行したH9N2も健在らしい。南中国では、この型が競合排除する形で当初強毒H5N1の発症を防いだが同時に摘発もれを招いてH5N1を広げて仕舞う一因になったと聞いた。このH9N2のような存在も敵の敵は味方とするくらいでないと、これからは防御が難しいように思われる。

今日も家保の巡回指導があった。わが家のような顧客密着型の養鶏では隔離消毒型のバイオセキュリティの実施は難しい。既存の生ワクチンも使って意識的に競合排除を図るため、環境中のそれらを殺して仕舞う恐れのある消毒剤はやたらには使えない。野鼠対策にはヘビを使い、ハエ対策にはゴミムシダマシやハサミムシの助けを借りる。点数をつければ零点に近いだろう。

サ・エンテリティディス対策もネズミを近づけないことが重要だが、保菌するのは養鶏場のネズミより消費地でのクマネズミが重要だった。其の点ゴキブリも同様である。皮内注射用の針を使ったクマネズミの尻尾からの採血などの手ほどきを受けたりした。最近はツベルクリンをやらなくなり、皮内注射を出来るお医者さんが少なくなったとの話も聞く。概してわが家の手法は古すぎる。業界からは相手にされないのも当然だが逆にこういう先の読めない状態では何か役に立つことがあるかも分からない。

H17 6 28 I ,SHINOHARA