15・5〜6月分
メルマカ 熟成ぬか床健康になりま専科 バックナンバー

2003・5・6さつき1週号「ぬかは栄養素の宝庫」
健康には玄米が良いと良く謂われます。
事実、玄米ほど栄養価の高い食材はありません。
ご存知の様に玄米を食べ易くしたのが白米と残りが今日のテーマ米ぬかです。
米ぬかには人に良い色々の栄養素が含まれています。栄養素の話は別の機会に譲るとして、
今回は、米ぬかにどんな成分が含まれているか知っていただければ幸いです。

          米ぬかの主な成分
100g中の
栄養素    玄米      −      白米      =      米ぬか
脂肪      7・1g            5.5g                1・6g
糖質      3・2g            0・6g                2・6g
灰分      1・3g            0・3g                1・0g
食物繊維   1・0g            0・3g                0・7g *ぬかのみ
                                               100gでは7・8g
                                               
ミネラル
カルシューム    21mg           17mg                4mg
リン       332mg          186mg               146mg
マグネシューム   75mg           60mg                15mg

ビタミン
1/1,000mg
 B1      500〜100         50〜0                450〜100
 B2       100            33                   67
 K        10,000          1,000                 9,000
 E        3700           420                  3280
 B6       620            37                   583
                        (薬食健康法事典・杉靖三郎より一部引用)
米ぬかをベースにした熟成ぬか床はピンコロ(サイボク・笹崎会長‐PPK)人生を
歩む上で真の手助けになるでしょう。

編集後記 「人」という字の下に「良」いと書いて「食」
       ぬかヅケは人に良い食べ物です。


2003・5・13 さつき2週号 貴方の腸年齢は?

腸は健康の源です。
毎日、忙しく働きづくめの皆様、眼の腫れが残ったり、肌がカサカサになったり、
そんな中にあって輪をかけて不規則な飲み食い等が重なり体調を壊されたという
経験はありませんか?
それは、腸に無理をかけています。
酷使した結果、腸年齢が、実年齢より高齢化している証拠です。
健康人は腸年齢と実年齢とに差はありません。それが歳相応です。

腸年齢を若く保つ事でピンコロ人生(サイボク・笹崎会長)を謳歌できます。
それは、心掛け一つです。
それには、何よりも腸道内を常にきれいに保つことが大切です。
腸道内では、清掃を、少しでも手抜きすると、汚染好きのウエルシュ菌・大腸菌などの
ならず者が、今にも蔓延り出そうと虎視眈々とその機会を狙っています。
そのならず者を監視、取締っているのがぬかヅケの乳酸菌です。

その乳酸菌に強力な助っ人がいます。
助っ人の名とは、きれい好きの食物繊維です。
このショクセン(食繊)君は、腸道内をきれいに掃除してくれることが周囲にわかってきて、
乳酸菌も安心して腸道内の治安維持にあたる事ができるようになりました。

熟成ぬか床から創られるぬかヅケは乳酸菌と食物繊維の両方を兼ね備えた一石二鳥の
食品です。毎日、食卓にぬかヅケが飾られることで、腸の健康が保たれ快適な生活が
維持されるでしょう。
         ここで貴方の腸年齢をチェックしましょう
@朝起きる時、からだがだるい。       ####チェック結果####
A顔や肌の張りが無い。           10項目中
 年より老けて見える。      2以下:「良好」 実年齢より腸年齢が若い
B便秘気味、便の色が黒い。  3〜5: 「注意」 食生活を改め運動不足を解消しないと腸年齢上昇!
C疲れ易い             6〜8: 「不良」腸年齢が加速度的に老けこむ。生活全般の見直し必要。
D運動不足で肥り気味      9〜10:「最悪」腸年齢の老化深刻、遠からず重大な病気になる可能性大。
Eたばこを吸う。
F野菜嫌いで、肉好き。             皆さん,如何ですか?
G飲酒の機会が多く深酒する。
H寝つきが悪く睡眠不足
Iストレスを発散する趣味が無い。

編集後記
無理な食事制限によるダイエットは、腸内の乳酸菌を減少させ、乾燥肌や老け顔になってしまいます。
食べながらのダイエットを選択しましょう。



2003・5・20 さつき3週号「腹から笑う
笑う角には福来ると言いますが、事実、笑いは、なんにでも効く万能薬です。

腹の調子が、思わしく無かったり何か気懸りな事があると笑う気分にはなかなか
なれるものではありません。
しかし、面白くない時でも、作り笑いをするだけで、体を活性化する脳内物質・ド−パミンが出てくる
のを、ご存知でしたか 医学的にも証明されています。

腹を抱えて笑う時は、脳の海馬というところから視床下部に指令が発っしられ、やる気を起こし
元気になるド−パミンが創られます。
一方、ストレスが溜ま苦虫を噛み潰した顔をしていると、アドレナリンという物質が創られ時として
活性酸素と反応してガン細胞を誘発、体調の優れない時は病気に罹り易くなってしまいます。

ド−パミンは、ストレスをも緩和しアドレナリンの活動を抑制する働きがあります。
加えて、ド−パミンが増えるとナチュラル・キラー細胞(通称:NK細胞)も活動が活発化します。

ところでナチュラル・キラー細胞とは何でしょうか?

この耳慣れない細胞は、白血球の1つで特に、ガン細胞に果敢に立ち向う事で知れれています。

驚きに事実ですが、私達の体の中で毎日何等かのガン細胞は発生しています。
しかし、NK細胞があれば、心配はご無用です。

NK細胞は、昼夜を問わず常時、監視を続け、ガン細胞が出来るや否や直ちに現場へ出向き根絶する
働きをして呉れています。

ナチュラル・キラー戦士よ、ありがとう!

しかし、この戦士にも弱みがあります。

「ストレス」にからっきし弱い事です。

ナチュラル・キラー戦士の「元気も素」 「活力源」は腹からの笑いです。

そこでいよいよぬかヅケの出番が廻ってくるのです。
日頃からぬかヅケで腹の調子を整え笑いを絶やさない様、心掛けたいモノです。

また、笑いは、血圧とか腸の働きをスムーズにさせる交感神経・副交感神経のバランスを保つ
大変重要な働きも兼ねています。
このバランスが崩壊した状態が、自立神経失調症です。

笑門福来!笑門福来!

編集後記
熟成ぬか床は、気温に関係していると思いますが、北海道と沖縄の家では見かけない様です。
沖縄には「感動した」「命の薬になった」という意味の言葉「ぬちぐすい」があります。
熟成ぬか床がいつか、沖縄でぬちぐすいと謂われる日の来るのを夢見ています。
2003.5.27 さつき4号 「つけもの中のぬかヅケの占めるシェアー」

ぬかヅケは、熟成ぬか床から創られるぬかと自然塩との合作品・乳酸発酵食品です。

江戸時代の精米技術の進歩以降、日本の食文化を長い間支え続けてきました。

現在人に良い、このぬかヅケという食べものは、スーパーでも本物を見つけるのに苦労するよう
になっていますが、食品取扱業者も認めて居られるように、ぬかヅケは生鮮食料品同様に
生きているモノの為、市販はかなり難しそうです。
一方、残念な事には、一般家庭で熟成ぬか床を持っておられるところは、少数派になって
しまっています。

ぬかヅケ文化は、1945年以降、低迷を続けています。

その背景を探ると、ィ)良いものではあるが、熟成ぬか床が、日本人の辿ってきた苦しい時代
からの解放の道連れにされた感が拭えません。
ロ)それに、薄ぐらい流し台(台所)の隅に置かれていた糠味噌樽と、ぬかヅケは、感覚的に
塩辛いというイメージが交叉して、ぬか床離れに拍車がかかったものと推察しています。

しかし、ぬかヅケは、現在では減塩増酸へと、大きく様変わりし、また故きを温ね新しきを知る
動きもあるようで、ぬかヅケ文化と欧米文化の融和を積極的に図るべき時が来た様に感じます。

さて、つけものの中で、乳酸発酵によるつけものは、建礼門院名付け親の柴葉漬けを加えても
全国での生産が、年間、数千トン位にしかなりません。(食品需給センター調べ)

ところで、つけものの総販売量は今から20年ほど前は、50万トン程度しかありませんでしたでが、
現在では110万トンに成長しています。

また、20年前にはほとんど市中に出回っていなかったキムチが今では25万トンまでになり
日本の品目別のトップに踊り出ました。主なモノは浅漬け 21%、塩漬け 15%、野菜のキザミ漬け 
10% たくあん 8%と続いています。
20年前は、たくあんがつけものの王座に君臨していました。

今では、キムチに取って代わられてしまいましたが、現在では、たくあんが、
キムチの故郷韓国へ沢山、輸出するまでになっています。
これも食の文化交流といえるでしょう。
編集後記
もうすぐ、紫陽花に花の見られる季節です



2003・6・3水無月1週号 小倉日記:信玄、忠真、武蔵、鴎外(=ぬか床名前の由来)

それでは、これからぬか床小倉日記を読み返す事にいたしましょう。
戦国時代、信濃の小国・小笠原家は、猛将武田信玄に攻められ、その強さに驚愕し、その強さを
探ろうと奔走し、ついにその強さの秘密を探り当てたそうです。
それが味噌を兵糧としていたことを知るところとなり、以来小笠原一族は代々、ぬか味噌を料理に
取入れてきました。どうして、味噌でぬか味噌になったかは定かではありません。

江戸時代に入り信濃の国松本城主になった小笠原忠真(ただざね)は当時の大名としては珍しくない
転勤族でした。最初の転勤先は下総の古河で、また、松本に帰った後、今度は播磨の明石城主、
それから三代将軍家光の時、最後のご奉公先となる、九州一円のお目付け役も担う小倉城主として
赴任しました。忠真は転勤先には必ずぬか味噌を持参していたようで、行く所にはぬか味噌漬けが
あります。

さて、忠真は小倉に着くや否やすぐに大事にしてきたぬか味噌樽を床の間に置いて大事に扱った
と伝えられており、ぬか床の名前はそこから始まったと伝えられています。

忠真はぬか床を家宝とすると共に城下にも奨励し普及に努めました。
今でも小倉の町には、ぬか味噌を百年床として受け継がれています。
h15大河ドラマ・武蔵では、ぬかヅケは話題になりませんでしたが、武蔵は永年の放浪の旅に終止符
を打ち、40才ダイ半ばに忠真の客人として小倉に迎えられました。養息子伊織が忠真の家老だった
縁からです。

当時は、世の中も平穏だった事もあり、小倉の武蔵は心穏やかにぬかヅケを友に過ごしていた事でしょう。
しかし、それから、4〜5年経った1637年島原の乱が起き、武蔵49才の時伊織と一緒に参戦しました。

そんな百年床のある小倉は、明治に入ってから一時陸軍が駐屯したことがあり乃木大将も居たことが
ありますが、鴎外も小倉にいた事がありました。
米ぬかが、脚気に効く事を知らずに、ぬかヅケを食べていた森鴎外には何か因縁めいたモノを感じます。

編集後記
「医より食で体を直す」これをぬかヅケでも実践し、お役に立てれば幸いと
PRに努めています。
2003.6.10水無月A週号「塩分控えめ」
塩分を摂りすぎると高血圧症になると良く謂われます。
それは、塩(塩化ナトリウム・NaCL)のナトリウム成分に血圧上昇作用があるからです。
しかし、高血圧にも個人差があり、肥満、精神的ストレスからなる人もいれば、結構塩辛いモノを食べても
平気な人も見受けられます。
もって生れて体質も影響がありそうです。

塩そのものは摂りすぎてはよくありませんが、人体には必要不可欠な物質です。 
WHO(世界保健機関)では、塩の1日の摂取量をたったの5gくらいで良い定めていますが、厚労省は10g
を1日の目標摂取量として定めています。
一方、現在の日本人の実際の摂取量は平均12gまで下がっています。

さて塩1gとはどの程度のものでしょうか?
目安は、3本指(親・人指し・中)で一掴みした程度です。

それでは、ぬかヅケが減塩増酸への動きの中でどのくらいの塩分含有量であるか
地域保健事業研究会・大月邦夫医学博士のデータ‐で検証しましょう

主なぬかヅケ 重さ  その目安   塩分

胡瓜      36g  5〜6切れ   1g
かぶ      40g   1個位     1g
大根      23g   4〜5切れ   1g
茄子      60g   1っ個程度   1g
‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
たくあん    14g    2切れ程度  1g
*胡瓜には利尿効果と体の中の余分な塩分を体外に排出する働きのあるカリウムを含んでいます。
*自然塩にも多くカリウムが含まれ体内の塩分バランスを保つのに貢献しています。

したがって塩や野菜に含まれているカリウムを考慮すると一日の塩分摂取量は30gでも大丈夫という
学者もいます。

余談になりますが、減塩増酸が叫ばれている中にあって熟成ぬか床の塩分は5〜8%程度が
最適含有とされています。
含有量を調べる方法は一般には舌で調べる官能検査ですが、簡易塩分濃度計(例・オガ電子・栃木
価格1万円以内)もあります。

仮に上記のぬかヅケを全部食べたとしても4〜5g程度です。
ぬかヅケを食べ、健康の源を支援しましょう!

編集後記
現在、日本人の摂取カロリーは平均2460カロリー。
これをカバーできる国内自給率は40%です。
2003・6・17水無月3週号 「大根の話し」
大根の原産地は、ロシア南西部コーカサス地方です。
今から4700年前にエジプトのピラミッド建設にあたっていた労働者が大根を主食にしていたという
記録が残っています。
日本には奈良時代(720年頃)、「おおね」の名前で中国から伝わったと日本書紀に記載されています。

現在、野菜の日本一は大根で野菜の王様と呼ばれています。
北海道、千葉、青森が主な生産地です。

大根は毎年全国で石油缶換算で100,000缶程消費されています。大根には沢山の種類がありますが
青首大根というのが大半を占めぬかヅケやたくあん漬けに加工されています。

江戸時代は江戸100万の人口を支える為、栽培されたのが練馬大根です。
5代将軍綱吉が脚気(江戸患い)で練馬で静養していた時、暇に任せて尾張から宮重大根を取り寄せ
栽培したのが始まりだそうです。

ぬかヅケは健康維持・増進の薬食とも謂われていますが、大根ヅケはその代表格といえます。

大根の根の大部分は、他の野菜と異なりビタミンとかミネラルといった栄養素はありません。
その代わり多くの酵素を含んでいます。
澱粉を分解し力の源になる糖を創るアミラーゼ(ジャスターゼ)
脂肪を分解するリパーゼ、
たんぱく質を分解してアミノ酸にするセテラーゼ
発ガン物質であるおこげを分解し無害にするオキシターゼ
等など
また、大根の根の先端の辛味成分は、胃のピロリ菌を撃退する働きがあります。