Nikonos 分解/組立工場(Nikonos U編)

  最近、NikonosU型を手に入れたので、これを使って不良箇所の修理、O-Ringの交換をして行く事にする。
 動作確認で 1.シャッター幕が動かない。
           2.巻き上げレバーの戻りが悪い。
       3.フイルムカウンターの戻りが遅い。 3箇所の不良が確認された。

Nikonos 分解順序
 1.本体をシェルから取り出す。
 2.@のフィルム圧板をネジ2本を外し、取り外す。
 3.Aのフィルムフレームを4本のネジを緩め取り外す。但し、ここには
  フレームのガタを取る為に、数枚のシム(ワッシャー)が入っているので
  注意する。
 4.Bのフィルムサポートをピンを抜いて取り外す。
 5.Cのフィルム巻き戻しレバーを3本のネジを緩め、中の小さいピンを
  取れば、レバーを引き抜ける。中にはOリングが残っているはず。
 6.DとEのカバーを外す。
 7.Fのスピードカムを留めているナットを外しスピードカムを取る。
  中にもう一つナットが有るので、これも取る。
  これで、シャッタースピードノブを引き抜くことが出来る。
  同時に巻き上げレバーも取ることが出来た。
 8.Gの3本ネジを取れば、底部のメカニズムとシャッターが外れる。

今回の修理目的では、ここまでバラせばok。
 シャッター幕が動かない
  これはHの幕が歪んでいるのと、前の持ち主がかけた潤滑液が原因のようなので、以前部品取りしてストックして置いた
  物と交換した。

 巻き上げレバーの戻りが悪い
  これはGの底部メカニズムを分解中、中からフィルムカウンターをリセットするピンの折れたのが出てきた。
  これがメカニズムに引っかかって悪さをしていた様だ。

 フィルムカウンターの戻りが悪い
  これは潤滑液を少し補給したら直った。 

O-Ring交換
 ここまで分解してあるので、O-Ring交換は超簡単!
 ニコノスUは本体に6箇所(シャッタークッション2個と巻き上げレバーのロック1個は除く)、外殻部に3箇所(シンクロプラグ含む)
 合計9箇所にO-Ringが使われている。
 一番面倒なのが巻き上げレバーとスピードノブの2箇所。内部に入っているのはあとフィルム巻き戻しとシンクロ内部。
 残りは表面に見えるので楽々!

 但し、O-Ringのサイズはスタンダードだけではないので、要 注意!

 材質は、内部と頻繁にグリースを塗ることが出来る所は機械的性質が良好なニトリルゴムで、ファインダーとフィルムカウンター部は
 耐候性、耐オゾン性に優れたフロロシリコンが最適!

こうして自分で手を懸けたカメラを、ドキドキしながら、まず風呂に沈めて水漏れチェック。次は水深20メートル。ok・・・ !