購入経緯とか
ここに一冊の本があります。「コンタックスのすべて」副題-コンタックスRTS- 昭和51年9月30日初版 600円也。わたしがニコンだキャノンだミノルタだーとか言い出す前から我が家にはこんな本がしっかり存在してたのです。わたしはミノルタやライカを知る前からコンタックスを知ってました。この本のおかげで。さてこの本ですが、CONTAX RTSを余す事無く紹介してまして、操作方法からシステムの全紹介まで懇切丁寧に説明がなされてます。で、後半にはあの林忠彦さんら写真家がコンタックスの魅力について語ってるのですね。レンズがいい!と書いてます。他社のカメラで撮ったフィルムとCONTAXで撮ったフィルムには歴然とした違いがあるとか書いてます。当時のわたしはただの誇大広告だと思っておりました。コンタックスの広告本やなって思っておりました。(ませた嫌なガキでした)そうこうしてるうちに私は写真が好きなガキに育って行きまして、大学合格と同時にカメラを購入しました。この時買ったカメラはニコンのF-801です。さてさてわたしはその頃コンタックスも色々出してるのは知ってたのですが、あんまり興味はなかったです。あまり魅力的にも見えなかったのですね。それはただレンズの描写の違いにあんまり興味がなかったせいだと思います。そうはいっても、その頃大学の図書館で暇を潰す時によく見ていた雑誌がアサヒカメラだったのですが、その頃のアサヒカメラにツァイス特集などがよく組まれてまして、その雑誌にも出てくる写真家写真家が「レンズが断然すごい!」と書いてるのですね。で、わたしもついにコンタックスのレンズに興味を持ち始めたのです。カメラ屋に行って片っ端からCONTAXのカタログを集めました。CONTAX 167MT, CONTAX ST, CONTAX S2b, CONTAX RXとかですね。ただ、カメラに対してはその機能面においてそんなにすごく感動したわけではなかったのです。若いわたしはキャノン、ニコンの高機能などに翻弄されてました。「レンズは良いけどカメラがなー」という感想を持ってたのです。(CONTAX S2bなんてNikon new FM2と同じなんじゃないの?とかね。)外観デザインは良いと思ってましたが。
さてそんなわたしも何度もCONTAXを買おう買おうと思って来たのですが、結局全然買わずじまいで、今まで来たのでした。ニコンもライカもわたしとしては十分なシステムを組む事ができた時、ふと思ったわけです。
あ、コンタックス
って。そうそうコンタックスって。
わたしもこんな年で独身で居てる分少し余裕ができた時、思いきって買ってみたのでした。CONTAX RXIIを。(2003年9月)
またなんでCONTAX RXIIなのか?ですが、それなりにしっかりしたカメラが欲しかった、でも高額なものは買えないと言うのが理由です。CONTAX アリアではどうも物足りないだろうし、CONTAX RTSIIIはやり過ぎやろうって思ったのです。中古であの伝説にしても良いと思うカメラCONTAX AXなんかでもよかったかもしれません。そんな購入に色々悩み始めた時に京セラよりCONTAX RXの後継機のCONTAX RXIIが出たのです。「測距機能削除」「ファイダーの光量アップ」の2点に痛く感動し、即決したのでした。
(注釈)CONTAX RXにはもともと測距機能が付いてました。もともとMFカメラなのですが、ファイダー内に測距インジケーターがありまして距離に比例してインジケーターがふらふら動くと言うタイプのものです。CONTAX RXが出た当時、測距インジケーターが付いたということはCONTAXも遂にオートフォーカス化になるのかと言う話題になった事を覚えてます。だいたい各社ともにインジケーターを内蔵するカメラを出した後にオートフォーカスカメラを出したからです。まあそんな事どうでもいいですね。とにかくあの当時今では当たり前のオートフォーカスも最新技術だったわけです。
操作感
ボディーの外観デザインは、RTSの頃からかっこいいなって思ってました。なんて言ったってポルシェデザインですからね。ペンタプリズムが大きくてでっかくCONTAXって書いてるのがかっこいいっす。
で本題の操作感ですが、撮影に重要なシャッターダイヤルや露出補正ダイヤルが大きくて扱いやすいところが素晴らしいです。(わたしは「絞り優先」(Av)でしか使いませんので、撮影時はボディ側は露出補正ダイヤルしか使いません。それとCONTAXには元来露出ONボタンがあるんですが、これをカスタムセッティングでAE ロック機能を持たせて良く使ってます)次に持った時のグリップ感が素晴らしい。見た目にもあのグリップはかっこいいでしょう?さてシャッターを切った時の感触はどうかと言いますと、これがね、静かで良いんですが、いまいち力強さには欠けます。(Nikon F5に慣れてる人にとってはという感じです)でも音が静かなのが長所ですね。シャッターボタンはどこかの雑誌にも書いてるかと思いますが、ゲームかなにかのボタンを押すと言う感触です。切ると言うより触れる感じかな。結構この感覚は好きです。Leicaのどこまで押してもシャッターが切れない感覚も好きですが。
さて肝心のファインダーですが、そうそう昔カメラのイベントがあって、CONTAX STに付いたプラナー85mmF1.4で、CONTAXブースにいらっしゃった赤色の洋服をお召しになったお姉様方をファイダー越しに見た時、その赤色の再現に目眩がしました。ホントにファインダーを覗いただけですごさが分かるレンズな訳です。あ!全然関係ない事を書いちゃった。ファイダーは少し茶色がかってます。明るいですが、ニコンのK3ファインダー程ではないかも。。。。。でも十分見えやすいですよ。CONTAX RX はもっと暗かったのですかね。(RX IIでは要するにミラーを全反射形に取り替えたようですね。そうすれば当然明るくなります。)
レンズ
特に今回レンズ比較写真は用意しませんでした。カメラ雑誌各紙で取り上げられてますからね。ニコン、ライカを使ってる人から見れば、とにかくまずえ?って驚く発色をします。曇りの日なのにパンと弾けるような色合いをします。フィルムをパッと見るだけで、全然違いに気付きますね。もうあれですわ、「コンタックスのすべて」の林忠彦さん状態ですよ。(わたしも林さんもセールスマンではありません)なんでもトロピカルでジューシーでホットでウォーミーにします。そういえば、蜷川実花さんはコンタックスを使ってます。彼女のあの色飽和はコンタックスに寄るところが大きいと確信します。まあだからってコンタックス全面傾倒になるかというとそうではないです。わたしはドライでクールな写真が好きですから。でもツァイス好きです。
所感
ここまで読んでくだすった方にまず感謝します。ちょい長くなりました。ありがとうございます。所感ですが、このカメラはシンプルでしかもデザインがかっこいいです。もし結婚式で電カメワン眼を持ってる人とこのカメラを持ってる人がいるとしたら、断然このカメラを持ってる人に軍配を上げたいです。MFで写すという精神性にかっこよさがあります。しかもツァイスで。(実は以前このカメラではありませんが、CONTAXワン眼に50mmF1.4をつけたおっちゃんが結婚式に来てて痛く感動した覚えがあります。しかもレンズ交換は一切せず。おっちゃん絶対ええ写真撮れてるわって密かに思いました。)あまりにも他カメラとの描写の違いが大きいので何かテーマを決めた時は、このカメラだけにすると言う感じで使わないといけません。そこがまたユニークでかっこいいと思います。良いカメラに出会いました。またレンズを買い足さなきゃ。
ということで、ではまた
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Photo gallery with CONTAX RXII & T3-->> 「I'm OK.」
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