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淡路島ソロキャンプロングライド レポート -2018年-



2018-7-29 作成 version1.0_7-29

導入
導入ということで、いきさつ的なことをつらつらと。まずですね、ソロでキャンプをやってみたかった。(すごい単純ですけども)Webサーフィンをしていると、たまにバイクパッキングだーとかいいまして、自転車でキャンプをやりに行くみたいなページに出会うと、ああいいなあと。わたしが見ていたページは相当気合を入れて旅をしている人でして、だんだんと感化されたのかもしれません。とにかく旅に出たいなと。もちろん一人で。家族との旅行は楽しいですが、ほんとに楽しい!何度でも行きたいくらいに。でも一人で修行のような旅もやってみたいと。
導入2
当方が持っている自転車はロードマン君とフルボ君の二台です。ロードマン君はもう現役引退組で、遠方への旅は不向き。(普段使いとしてはよく使ってます)フルボ君となるのですが、フルボ君は当然ロードバイクくんですので荷台を取り付けるダボはフレームにないんです。それでそういう自転車用にはダボをフレームに取り付けるような治具が売られているんです。例えば、後輪を取り付ける部分に、後輪のクイックではさみ打ちみたいな感じの。なるほどなかなか良さげな治具なんですけどもね。ところがこの治具を取り付けるには後輪部のフレームにそれなりのマチが必要なんです。一方写真1に示すようにGIOSフルボくんにはそういうマチはほとんどなくて、ほんとにクイックシューを取り付けるマチしかないのですね。困りました。こういう荷台をロードバイクに取り付ける人たちってその治具でほとんど解決なのに当方だけ(というかGIOS系の人たち)ここで取り残されてしまうのです。

写真1

導入3
そこで登場するのがトラヴォイ(Travoy)くんなのです。いやいや他に方法があったのかもしれない。でも当方には分からなかった。当方がこの結論に至るには他に理由があったのですね。トラヴォイくんの製造ブランドであるバーレー(アメリカ:Burley)は、主にチャイルドトレーラーが有名でして、ご存知ですか?チャイルドトレーラー。子供を載せることができる牽引車です。(写真2)もう最近ではあまり使わなくなってますが、子供二人分を載せることができます。このトレーラー(バーレーのハニービー)もいろいろと考えた上での購入でした。ほんとにいろいろと役に立ってくれました。なつかしい。同じバーレーで荷物牽引車も出てまして、その一つがトラヴォイだったのです。
(一番上の写真はトラヴォイをロードバイクに取り付けた図。今回の旅途中の絵ですが。)
(ちなみにトラヴォイに取り付けている白いカバンはオルトリーブのカバン→リア両サイド用のカバンです。)

写真2

牽引車の場合、取り付けがサドルポストだけなのですね。自転車側には荷物をとりつける必要はありません。なので自転車への負担が少なくて良いかなーと。で、旅先で牽引車を外せば完全無欠のロードバイクに早変わりですから、それもメリットかと。当方としては牽引車への抵抗感がなくて、それなりにメリットはありそうだと、そういう考えに至って購入を決めました。
1. 行き先
さて行き先です。当方は阪神間(つまり大阪、神戸間)に住んでおりまして、そこからいけるキャンプ地ということにしました。まずは自走だと。神戸の山奥か、大阪の港にあるキャンプ地か、といろいろ考えていた末に、淡路島の南に位置する、吹上浜教育キャンプ場にすることにしました。自走にすると、ぜんぶで100km前後だし、キャンプ場は穴場的であると言われているし、海沿いで、慣れたキャンパーたちがつどうようなイメージがあり、自転車旅の人もきてるみたいだし、ちょうどいいかなと。
1. 輪行
当日は日曜日。月曜日は仕事をお休みに。上では自走でと書きましたが、初めての牽引でのキャンプなので、ちょっとでも楽して楽しもうということになって、結局淡路島へ行くための港がある明石駅まで輪行をしました。トラヴォイをつけてでの輪行はなかなかでしたね。(じつはこれが一番心配していたのです)トラヴォイは実は結構デカイんですよね。アメリカ人が作ったものですからね、結構骨太。(同時になんにも心配しなくていいくらいに頑丈。)輪行で自転車を肩にかけながらトラヴォイを移動させるなんてできるんやろかと。なのでこれは事前に確認をしました。おうちで。なんとかできそうということで実際やってきました。正直な話できます!輪行してる時点で心臓にうさうさと毛が生え出す気分になろうかと思いますが、その気持ちがあれば大丈夫!少し気を使ったのはエレベータに乗るときくらい。でもそれは輪行だけでも同じことだし。この経験のおかげで、もっと遠いところでも行けるなと思うようになりました。


2. 出発
最寄駅からは輪行なので、気楽なもんです。家族に見守られながら出発。走り始め思ったこと、意外と重たい。牽引だから重量は車体にはかからないはずと思ってましたが、やっぱり少しはかかるんですね。走り始めてすぐでしたが、輪行という選択肢は正解だったなと思いました。
駅について輪行。超久しぶりだったのですが、難なく。エレベータに乗り込むときがちょっと大変でした。当方が乗り込むときに限って、たくさんの人が乗り込んできました。。でもあまり意に介さず。ホームでは一番はしっこに行き、快速電車の最終車両へ。新快速電車でもよかったのですが、混雑を予想して快速電車へ。これも正解。


明石駅からは港まではもうすぐそばでした。上の写真は船の待合。



乗車券は上。船に乗せるときトラヴォイを外せばよかったのですが、忘れててそのまま行ったらスタッフの方が嫌な顔一つせず手伝ってくれました。もちろん商売なのですが、そういうのって大事ですよね。



船室へ。同じように自転車をのせる人が数名。わざと時間を遅らせて出てきたつもり(朝一だとアワイチの人が多くいて大変かなーと思っていた)ですが、こんな時間でも来るんだなーと。(9時半くらい)



明石海峡大橋の下をくぐります。



明石の街。

さて岩屋に到着して、ツーリング開始をしたんですけども、7月のはじめでしたが、結構もう暑くて。とにかくすぐにあるコンビニへ入ってしまいました。この頃はまだ日本がこんなにも暑くなるなんて思ってもいなかった時期で、今日はなんやとにかく暑いなと。まあ80kmくらいなので楽勝でしょう!と思い、ゆっくり走っても絶対着くしとか思ってこの後数度コンビニへ。。(笑)



走り始めたのはいいのですが、やはり少し重たい。スピードが全然出ない。上の写真の時速表示は20kmくらい。トラヴォイをつけてるから重たいというより、キャンプ用の荷物を引っ張ってるから重たいのだろうなと。トラヴォイがなくても重たいはず。これでもまあ4時間もあれば着くし!とか思って気楽に気楽に。走り始めて気づいたことをもう一つ。通り過ぎる車たちがすんごい避けてくれること。ロードバイクだけならばこんなには避けてくれないってくらいに。これはよかったです。これはトラヴォイのおかげ。「なんだか厄介なやつがいるな」とドライバーの方々は思ったのでしょう。(笑)車道が細いところとか結構あるんですけども、このおかげで安心して走れました。頼もしいなトラヴォイくん。



この日は強風がふくときがあって、どこかの橋がすんごい弧をえがいていて、高くなってるんですけども、吹き飛ばされそうになってビビりました。





ここは淡路島の南がわに出たところです。ご存知の方ならばご存知、波被りゾーンです。



風景が全体的に塩を含んでるでしょ?もう気分は塩まみれですよ。このあたりでは気分的にだいぶ折れてました。途中で水仙峡がありまして、そこで一休み。自販機があって命の水を頂きました。。



おお!いきなりついた!キャンプ場に着く前に食料品の買い出しにも行きました。左行くところを、右に行くみたいな感じで、でもすぐ近くのスーパーです。あんまりパッとしませんが、水とカップヌードルとパンとか買いました。いくらかってもトラヴォイは無限に荷物のりますから。

ま、とにかく着いたわけです。松林があって、そこの空きスペースにキャンプ場があるというイメージです。松林は海辺にありまして、もうすぐそこに浜があります。海風半端ない。とにかくまず受付へ。おっと自転車どうやって止めようかと少し躊躇。ベンチに傾けて、受付へ。水は水道水で飲めるとのこと。シャワーがあるからすぐに入ったらって言われました。とっても親切で丁寧なご対応でした。料金は1200円。自転車の人がよく来るけど、トレーラーつけて走る人初めてみたって言われてしまいました。当方パイオニアということで。ちょっと嬉しい。トイレは数個あるようで、後で気づきましたが、和式のトイレの方が綺麗でした。洋式も綺麗でしたけどもね。男子用小便の方はほとんど野外なので、まあ、なんていいますか、いろいろと闖入者がいらっしゃいましたね。カナブンとか、クワガタとか。でもですね、そんなところでもご対応いただいたおばちゃんが品のいい方だったのですが、やはりそういう人なのか可能な範囲で綺麗に管理されてるなと思いました。



とりあえず、テント設営。テントはモンベルのムーンライト2型。購入した当初、1型と悩みましたが、どうせトラヴォイだし少しでも快適なテントをと思いまして2型にしました。これは正解。テントの中にほとんどの荷物を置くことができました。写真では横にゴザを敷いてそこに食事関連のものを置いてます。このゴザも正解。椅子を持って行こうかと思っていたのですが、荷物になるしなーと。そこでゴザ。これはテントを片付ける際にも役に立ちました。(片付ける際に荷物を置いておける。)隣に松の木があるのもよかった。自転車を立て掛けておけるし。このキャンプサイトは割り振りは適当な感じで、管理人さんにもどこでもいいよーと言われておりました。他には3テントくらいあったでしょうかね。テントを設営したらとりあえずシャワーへ。一応シャンプと石鹸を持ってましたのでよかったです。シャワー室はそうですねー、慣れてないとうわっと思う感じのところでした。でも精一杯綺麗にされてるなあと思いました。そこで一応頭からつま先まで全部石鹸にシャワーで流して、ほいで、着替えてですね。



テントから見える管理人の小屋です。



テントサイトのすぐ横は海です。



遊泳禁止です。釣りをしている人がいました。



この日は、風があほほど吹いててすごかったです。



で、戻ってきて。(ムーンライトってなんか風の谷のナウシカに出てくる王蟲みたいだ)



食事。モンベルで売ってたガスボンベですが、お湯がすぐに湧くんです。これは優れもの。まずはカップヌードルのカレー味を食べて、その間にまたお湯を沸かして、アルファ米。



お湯を入れて、ちょっとまぜて、何分か待つんです。そしたらご飯が炊けてる。ここにカレーのルー(温めなくても良いタイプ)をかけて食べました。アルファ米2膳。実は2膳目は少しだけ残しました。お腹いっぱい。。



ジャージに光が当たってます。ジャージはシャワーを浴びるときに一緒に洗いました。洗濯バサミを忘れまして。これからは必ず持っていきたいアイテムですね。この日は食事が終わったら身繕い(歯を磨いたりとか)をしてすぐに寝ました。ちなみにモンベルのエアマットをしいて。これがすごくいい。エアマット。横たわるとすぐに眠たくなる。それぐらい快適です。で寝てたら、近くで声がして、結構うるさかったんですよね。あれは誰だったのだろう。風もびょーびょー吹いてなので耳栓してたんですけども、まあまあよく眠れました。




3. 二日目
次の日は朝4時30分に起床。前日に買ったパンを食べて水を飲んで。日はしっかり上ってて、ひげ剃りと歯磨きをしました。当方いつもならばこんなときはひげ剃りをしないものなのですが、こういう旅だからこそきちっとしようと思いました。気分もすっきりしていいもんですね。(淡路島ロングライドのときは車中泊でひげ剃りはしません。)テントの片付けを早々にしようかとやってましたが、風が強くと思うようにいかず。。まあそれでもなんとか片付けて。出発です。



朝日が眩しい!5時50分くらい。



走り始めすぐに山が出てきて、勾配11%以下までならば問題ないですが、それ以上はもう無理。降りておして歩きました。自転車をおりて坂道を登っている人を見かけたりしますが、こういうことなんだと気持ちが分かりました。絶対こげないです。それから淡路島の南の方で少し道を間違えました。伊加利小学校交差点だったかな。やばかったです。コンパスはいりますね。それからしばらく不安で警察官の方にも道を聞いて。すごく親切でしたね。でやっと海に出たわけです。途中でコンビニによって冷たい缶コーヒを飲んで。そこからですかね。すごく調子が良くなって。



チャリダーに出てくる宮澤さんが、体を前方に倒した時に自然と前へ進むでしょという話をされたことがあります。あれを思い出しました。体幹をしっかりしつつ、背中を釣竿のようなイメージをして、前方に体を倒していくと、前のめりになるので、倒れないようにペダルを踏んでいくという感じ。最初はちょっとしんどいんですが、慣れるとどこまでもいけるようになるんです。トラヴォイをつけて走っているので負荷がだいぶあるんですね、ですので、ちょうどいいんです。だいたい時速27kmくらいを維持して走ることができました。そうすると、もうあっという間に港につくことができました。



で岩屋につきまして。



想定していた時間よりも早い船に乗ることができました。小さい方の船でした。波を被りまくりました。(笑)まさかここで波をかぶるとは。。このとき乗り合わせたご年配の男子グループといろいろ話をして、(トラヴォイが珍しかったのでしょうね。)旅の中で一番楽しい時間を過ごしました。明石港について、明石駅に向かって、輪行の準備をしていたらまたご年配のご婦人に話しかけられまして、、、。トラヴォイは人を寄せる魅力があるのでしょう。きっと。

楽しい旅でした。次回はきっと来年かな。京都の方に行きたいと思ってます。乞うご期待を。





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