ソノラマ新装版戦記文庫の解説

新装版戦記文庫は戦史シリーズの中から、人気をあったものを再版したものです。 航空戦史や新戦史で既に入手不可能となったものが何冊か手に入るようになりました。



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ソノラマ新装版戦記文庫13


双発戦闘機「屠竜」

渡辺洋二
\880
1993.4初版発行

「キ−45改」という名称がついた二式複戦「屠竜」は、「キ−45」という 試作双発戦をベースに「キ−48」(99双襲)をアレンジして作られた機体 です。この時期、時代は既に軽戦の格闘至上主義から重戦への移行が始まったところでした。 太平洋戦争の勃発により、急ぎ制式化が決められ、南方へと続々と送り込まれていきます。

「屠竜」の戦場は重爆邀撃ということに宿命付けられており、戦争後半には双発襲撃機 の代替機種としても運用されました。南方でのB−17邀撃戦や油田地帯の防空戦隊、 ニューギニア・フィリピンでの苦闘、そして、最後の本土防空戦と、戦争全期に渡って 死闘を繰り広げた機種です。

多国の重戦と比較すると、速度・武装・電波戦装備の貧弱さが目立ちますが、防空戦闘機 としては、かなりの活躍をみせ、開発当初の使い物にならないという悪評からは、随分 評価が上がっています。ただ、後継機種の開発が滞り、終戦まで主力として前線に立たねば ならなかったのは、「屠竜」の不幸と言える点でしょう。

本書は「屠竜」誕生から、終戦までの死闘を余すところなく書き上げています。他に海軍の 「月光」の書も出ていますので、比較して読み比べるのも面白いと思います。読みやすく戦闘機 の本の中でも良い出来だと思います。