石動町部道路拡幅事業
住民の間で、どんな街づくりが必要か、
話し合いがまず大事。
富山県は今年度から石動の新富町から今石動町1丁目までの450メートル区間の道路を都市計画に基づいて16メートル幅の道路にひろげます(地図の緑色の区間)。1999年度、三町内の地元説明会で住民の意向を伺ったが、表立った反対がなかったので、こんどの事業着手になったそうです。総工事費は40億円を超え、完成までに10年はかかると見られています。この費用は国が1/2、県と市が1/4ずつ負担します。
県では現在、道路の計画線の見直しを進めており、9月には新しい計画線に基づいて関係町内への地元説明を行ないたいとしています。その後、年内にも建設大臣に街路事業として申請、認可を受ける予定です。今年度の予算では、約5000万円で道路の設計、用地測量(道路として県が買収する用地の測量)などを行ない、2001年度から用地買収、建物移転補償などに入ります。
半世紀前に計画された道路拡幅計画
この道路は県道で、社内上野本線と言われており、昭和20年代前半に道路幅を8メートルに拡張する都市計画が決められ、昭和43年(1968年)には16メートルへと変更されました。
都市計画では私有権の制限も
「都市計画は、農林漁業との健全な調和を図りつつ、健康で文化的な都市生活及び機能的な都市活動を確保すべきこと並びにこのためには適正な制限のもとに土地の合理的利用が図られるべきことを基本理念として定め」ています(都市計画法第2条)。このため道路をつくる計画線内の土地、建物について、私有権の制限があります。建物を建て替えるときには道路予定地より下がって建設するよう指導されます。今回問題になったひとつに、県の指導で下がって建て替えたのに、こんどの道路計画用地にかかるということがおきました。そこで冒頭に述べたように、もう一度道路の計画線の見直しをすすめているのです。
どんな街づくりをするか、話し合いが大事
都市計画法にいう「健康で文化的な都市生活」を保障するには、道路の拡張計画だけが先行するのでなく、街づくりをどう進めるのかという住民の間での話し合いと、それにふさわしい道路計画はどうあるべきなのかが検討されなければならないのではないでしょうか。
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