赤旗読者通信のページ
2000年10月1日号
県の借金Q&A
自民党県政の20年、全国2位の借金県に
無駄だらけのダム作りに熱中したツケが
Q 「自民党県政のもとで8600億円、県民一人あたり76万円の借金で、財政破綻を引き起こした」との批判に対して、一部の人々は「借金の半分は国が出してくれるから心配ない」などと言い訳をしているようですが。
国のお金も国民、県民の税金です
A 国が出してくれるといっても、国のお金も私たちの税金です。国の借金も500兆円と新聞でも報道されていたように、財政破綻に陥っているのです。この借金を返すのは結局国民です。
利払いだけでも民生費に匹敵・・・県の場合
国が半分は面倒を見てくれるからと、どんどん借金をして不必要な公共事業にお金をつぎ込んできたことが問題なのです。県は利息だけで毎年300億円も支払っています。これは児童福祉や高齢者福祉、障害者福祉などに使う富山県の一年分の民生費380億円に匹敵します。富山県の場合、無駄だらけのダム作りに熱中したことが借金の山をこしらえたのです。境川ダムは平成5年に385億円かけて完成しましたが、いまだに使われる見込みがありません。
幼稚園から中学までの教育予算に匹敵
小矢部市も利息だけで6億円
小矢部市も同じ状況に陥っています。1990年度末に81億円の借金(市債残高)があったものが、この10年間で、1・7倍以上、140億円に膨れ上がっています。10年前には市民一人あたり21万円だった借金が、いまでは約2倍の40万円になっています。毎年の利払いだけで6億円です(1999年度決算)。これは幼稚園から中学校までの学校教育にかけたお金6億円にほぼ匹敵します。
国が面倒見てくれるからと、必要でもない大型公共事業を進めたツケです
借金返済の半分を国が地方交付税で面倒を見てくれるからと、クロスランドタワーなど市民から批判の強かった無駄な公共事業に借金を重ねてきたツケがこういうところに現れているのです。元金、利息合わせて昨年度は20億円の返済をしています。このうち国が地方交付税でどれだけ面倒を見てくれているのかわかりませんが、本来、小矢部市が自由にいろんな事業展開に使うことができたはずの地方交付税46億円のうち、その43%が借金の返済に消えてしまったのです。(富山県の場合、地方交付税1804億円のうち47・5%、857億円が元金・利息の返済に消えています。2000年度当初予算)
注 地方交付税とは?
所得税、法人税など国が集めた税金のうちから一定の基準により、国が県や市町村に交付する税金のこと。この制度の目的は、地方公共団体の自主性を損なわずに偏在する地方財源の均衡化を図り、かつ必要な財源の確保を保障することにより地方公共団体の本旨の実現、独立性の強化を目的としています。(富山県財政課のホームページより)