「明るい小矢部」のひろばのコーナー
1996年6月号
「明治の初めには、ヤソと聞いただけで、みんなぶるぶるおっかながったもんだ」(三浦綾子「母」)▼今日では信じられないことですが、これは小林多喜二のいとこがキリスト教に入信した時の母の話です。小林多喜二は「蟹工船」などで知られる昭和初期の代表的作家で、日本共産党員でした▼「アカはこわい」とのイメージもこれと同じではないでしょうか。戦前の日本共産党の主張は「主権在民」「反戦平和」「八時間労働制」「男女平等」など。いまでは常識ですが、当時政府はこれが危険思想だと、「国賊」「非国民」呼ばわりし弾圧したのです▼「今でも悔やまれるのは、共産党を治安維持法で押さえつけたことだ。今のように自由にしておけば戦争が起きなかったのではあるまいか」(最後の海軍大将 井上成美)▼住専、消費税、沖縄、コメとスジを通す日本共産党に「歯切れのよい正論」(『週刊宝石』)とマスコミも注目。無党派の方々との共同が政治を動かしはじめています。