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2004年10月3日号


小中学校全学年

30人学級への前進に向けて

市は、さらに努力を

県は今年度、小学1年に35人以下学級を導入し(石動小、蟹谷小)、来年度は2年生に拡大します。市は昨年度から小学1年の30人を超える学級に支援講師を配置しました(大谷小)。

好評なこの制度をさらに充実させ、30人学級へ前進させるために、砂田市議は9月議会で次の議論をしました。

砂田市議 県の35人学級、市の30人超学級への支援講師の効果について保護者、児童へのアンケートを実施してはどうか。

教育長 外部評価の中でできないか、検討したい。

砂田市議 市の30人超学級への支援講師を来年度こそ小学2年生に拡大を。

教育長 少人数指導できめ細かな指導をし、児童が落ち着いて学習に取り組めるよう努力したい。

砂田市議 少人数学級の利点を生かした授業方法の改善への支援を。

教育長 砺波教育事務所管内や校内での研修で改善に努力している。

砂田市議 県に35人学級の3年生以後の拡大を要望するとともに、国にも30人学級実現の働きかけを。

教育長 実現に向けて国県へ働きかけている。

 

非常勤講師の常勤化を

教職員集団がみんなで子どもたちの成長に力をあわせるために

砂田市議

学校教育が、教職員全体のチームワークで一人ひとりの子どもの成長をめざすものであり、非常勤講師の問題を改善する必要があると強調しました。

「ある校務助手は常勤でいつも世話をしてもらっていると、全校生徒に大変信頼されており、卒業生からすばらしいプレゼントを贈られたできごとがあった。

ある心の教室相談員は、不登校の子どもを家庭訪問し何年もかけて信頼関係を築いて、解決に努力している(おかげで不登校が激減したと教育委員会も認めている)。ところがその勤務時間は3時まで。が、3時で仕事を打ち切っていたらその子との信頼関係を築くことは絶対にできなかった。その子のために善意で勤務時間が過ぎても対応したのは教育者として大変立派だが、市がそれに甘えていることは、サービス残業という法律違反していることになる。

市外から転勤された先生方は、市の職員配置は大変手厚いと喜んでいるが、非常勤講師が多いため、学校にいる時間や日がまちまちで、講師の顔をなかなか覚えられない。顔を覚えてもらえなくて子どもらと信頼関係が築けるか。」

効果があることは確かなので大いに検討したい

教育長

小学2年生への30人超学級への支援講師配置と非常勤職員の勤務時間延長に関して、次のように答えました。

「財政的な面もあるので、市全体の中で検討しなければならないが、効果が上がっていることは確かなので、今後予算編成に向けて大いに検討していきたい。」

 

図 世界でも日本でも認められている少人数学級の効果

アメリカのクラスサイズ研究で有名な「グラス・スミス曲線」

学級規模が小さくなるにしたがって学習の到達度、情緒の安定、教員の満足度が高くなるという調査結果です。

日本教育学会の「学校・学級編成に関する研究委員会」の調査研究(1999年)をもとに、「学級規模25人前後を境に教育効果は大きく変わる。学級定員の標準は20人程度とすべきだ」といわれています(『議会と自治体』2004年9月号P13)。

 

表 小矢部市の小・中学校の学級規模の現状

2004年5月1日現在

小矢部市では小学校で35人を超える学級数が7学級、30人を超える学級が3分の1近くを占めます。教育効果を考えると、30人以下学級へのいっそうの努力が求められます。

小1 35人学級  小2から中3 40人学級

 

学級計

20人以下

21〜25

26〜30

31〜35

36から40人

小学1年生

10

3

5

 

2

 

小学2年生

9

 

2

4

2

1

小学3年生

9

 

3

3

1

2

小学4年生

10

 

2

4

3

1

小学5年生

9

1

1

5

1

1

小学6年生

10

 

2

4

2

2

小学校計

57

4

15

20

11

7

割合

100%

7.0%

26.3%

35.1%

19.3%

12.3%

中学1年生

10

 

2

2

4

2

中学2年生

10

 

4

2

4

 

中学3年生

10

 

 

4

6

 

中学校計

30

0

6

8

14

2

割合

100%

0.0%

20.0%

26.7%

46.7%

6.7%

合  計

87

4

21

28

25

9

割合

100%

4.6%

24.1%

32.2%

28.7%

10.3%

 


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