赤旗読者通信のページ
2004年6月6日号
この指とまれ!「憲法9条のファン」
「憲法9条ファンクラブ」の「出発の会」が5月29日、ボルファートとやま(富山市)で開かれ、小矢部市から3名が参加しました。
「憲法9条ファンクラブ」は戦争放棄、戦力不保持を定めた憲法9条(憲法前文を含む)の改悪反対で一致する個人を結集し、ひろく県民に働きかけ、2007年までに有権者の半数を超える45万名の「憲法9条改悪反対」署名を集めることをめざそうと結成されました。
「出発の会」では多彩な人たちが憲法9条への思いを語りました。
宗教者の方が第2次世界大戦の終わったあと決議した「懺悔の表明」を紹介されたことは、ひときわ注目されました。これは仏教、キリスト教、神社庁、新宗教と宗派の垣根を越えて次のように述べています。「軍国主義的風潮を阻止することができず、悲惨なる今次戦争の渦中に巻き込まれたことは、神仏に対し、祖国に対し、かつは世界の全人類に対し、慚愧に堪えない」と反省し、「力強く平和国家の建設に挺身せんことを宣誓」しています。(別項に全文を紹介)
3名の高校生が登壇して憲法9条を大切にしていきたいと発言したときは、会場が若者に期待する大きな拍手に包まれました。(写真、撮影は犬島肇前県議)
イラクへの自衛隊派遣、有事法制など日本を再び戦争をする国に変えようとの動きが強まる中で、これを食い止め、憲法9条と前文の平和理念を世界にひろげようとする草の根の運動が、多くの県民に支えられて広がりを見せようとしています。
懺悔の表明
全日本宗教平和会議の開催に際し、われら宗教人はここに衷心から痛恨と懺悔の意を表明する。
いずれの宗教も平和を本領とせざるものなきに拘らず、われらは昭和6年9月満州事変以来の軍国主義的風潮を阻止することができず、悲惨なる今次戦争の渦中に巻きこまれたことは、神仏に対し、祖国に対し、かつは世界の全人類に対し、慚愧に堪えないところである。今にして静かに思えば、われらはかかる凄惨なる戦争の勃発する以前に、身命を賭しても、平和護持の運動を起し、宗教の本領発揮に努むべきであった。この点われらは深くわれらの無為にして殉教精神に欠けたるを恥ずるものである。今こそわれらは決然起ちてわれら宗教人の本務の完遂に邁進せねばならない。
新憲法は世界に向かって戦争放棄を誓約したが、この人類史上、類なき崇高なる理想の実現は、人間精神の改造による宗教的基礎に立ちてのみ可能なのである。われらは、ただに既往の過失を天下に陳謝し、頭を垂れて彼我戦争犠牲者に詫ぶるのみならず、茲に全日本宗教者平和会議の開俺を契機として、力強く平和国家の建設に挺身せんことを宣誓する。
1947年5月5日 於 築地本願寺
全日本宗教者平和会議(仏教、キリスト教、神社庁、新宗教)