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2004年5月30日号

笠井あきら前参院議員 産業廃棄物最終処分場(福野町安居地内)を視察

下流域に小矢部市興法寺地区など

福野町安居地内に南砺工業所の産業廃棄物最終処分場を増設する計画が持ち上がっています。御手洗川の下流域にあたる小矢部市興法寺地区などで住民の間に公害を心配する声が広がっており、笠井あきら前参院議員は5月21日、さっそく現地調査に訪れました。これには火爪弘子県議、砂田喜昭市議をはじめ小矢部市内の党員、関係地区住民ら10数名が同行しました。


住民たちから「昔、御手洗川は水遊びのできるきれいな川だったが、一時魚がまったく住めなくなって、問題にしたことがあった」「公害防止協定を結んで改善したら、魚が戻ってきたので、原因は産廃施設にあったことは明らかだ」「地下水に浸透して井戸水が汚染され、孫子の代になって被害が出るのではないか」「廃水の臭いをかいだがいやな臭いがしていた」などと口々に懸念が語られました。

応対した南砺工業所の社長ら関係者は「県の指摘どおりの対策を取っている」「県の指摘を受けてこんど新しく施設を改善することにもなった」「何らやましいことはしていないのでいつでも見に来てもらって結構だ」「富山県は工業県なのでどこかで産業廃棄物を処分しなければいけない」「私らは営業活動をやっていない。県内の従来からつきあいのある企業の廃棄物を受け入れているだけだ」などと説明しました。

増設予定地は現在の処分場の隣の谷で、倍以上の規模になります。環境影響調査と測量をするための同意を関係住民から得るための説明会を開いていくそうです。会社側は「環境影響調査をやってみないと最終処分場ができるかどうかもわからない」などと述べました。

参加した住民たちは「ほとんどの人には情報が正確に伝わっていない」と語っていました。住民の不安は、かつて魚が住めなくなったなどの体験から生まれています。正確な情報をすべての住民に知らせ、不安を解消できるかどうか業者との話し合いと対策が求められます。

亜硝酸性窒素などの排出基準オーバー

砂田市議ら県と交渉

県 検査データ公開、業者に施設改善を求める

24,25日に県当局と日本共産党地方議員団との予算要望に関する交渉が行われ、そこで砂田市議はこの問題を取り上げました。

県当局は「関係市町村や住民の意見を十分聞くべきだ」と述べました。またこれまでの排水溝での検査データや公害防止協定書を砂田市議らに手渡しました。

その際県は、「亜硝酸性窒素などの排出基準規制(200mg/l)が新たに加わり、検査結果が基準をオーバー(360mg/l)していたので、施設の運用改善を求めたこと、その結果基準を満たすようになった(74mg/l)が、運用改善だけでは常時基準を満たすには不安定なので、施設の改善工事を求め、5月からその工事にかかることになっている」と状況説明をしました。

南砺工業所の提出した改善計画によると「従来の活性汚泥槽を脱窒槽に改造し、メタノールを使用し、脱窒を図る。曝気槽出口でT−N値を100mg/l以下にし、放流水で60〜80mg/lとする。」となっています。



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