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2004年5月16日号

共産党のこと 笠井あきら氏のこと 聞いた・考えた

前参院議員

笠井あきら夫人「貴美代さんと語ろう」のつどいから

共産党が展望する「未来社会」とは、この世で極楽浄土をつくること

 参議院議員選挙公示を47日後に控えた5月8日、日本共産党小矢部市後援会が主催する「笠井(旧姓石畠)貴美代さんと語ろう」の集いが市内興法寺の浄教寺で開かれました。地元興法寺を中心に34名が参加して、日本の政治をどう正すかや日本共産党のことについて熱心に語り合いました。

 笠井貴美代さんは市内興法寺出身で、日本共産党の参院候補笠井あきら氏の奥さん。新日本婦人の会中央本部の副会長を務めています。集いでは、「笠井あきらら」紹介ビデオを見たあと、笠井貴美代さんから平和と暮らしの問題、夫・笠井あきらのことについてユーモアを交えながらの話を聞き、参加者から日本共産党に対する率直な意見や質問をめぐって参加者みんなで考えあいました。

 

 「自分の育った興法寺で、しかもお寺さんをお借りして共産党を応援する集まりがもてるようになったなんて夢のようです」と切り出した笠井貴美代さん。日頃女性たちが子育てでも平和のことでも暮らしのことでもたくさんの重荷をしょいながら、懸命に解決しようと立ち上がっている姿にいつも元気をもらいながら活動していると自己紹介。そのかたわら、新日本婦人の会内に日本共産党後援会をつくって共産党を応援する活動の中で作成した二つのポスターを紹介しながら、今大問題になっている年金とイラク情勢に話を進めました。

 

 笠井貴美代さんは、二つの大問題を語りながら、財界・大企業の横暴勝手がひどすぎる内政のゆがみと、世界でも際だつアメリカいいなりの外交・軍事のゆがみに正面からメスを入れ、税金の使い方や集め方をただし、憲法を生かし切る共産党の本物の「改革」を紹介しました。

 

極楽の蓮華の花はそれぞれの色で光り輝く

一人ひとりの個性が尊重される社会をめざす共産党

 

 さらに共産党が展望する「未来社会」についても語りました。「実父の1周忌で住職さんにお聞きした阿弥陀経のお話から、宗教で言う極楽浄土と共産主義が地上でめざす未来とは、重なるものがあるなと思った。極楽の世界は、池に蓮華の花がそれぞれがその色で光り輝いているそうだ。共産党がめざしている将来の社会というのも、一人ひとりがその人なりの個性が尊重される、人間として認められるそんな社会をめざし、経済的理由やいろんなことでやりたいことがやれなかったことがないような社会をつくりたいと言うこと。いま、資本主義が失業や貧困や地球環境の破壊を解決できないでいる、それを解決する方向をともに探ろうと言うことが、この世で極楽浄土をつくろうということかと思った」と。

 

 最後に、「夫・笠井あきらは、被爆2世であることが活動の出発点にもなっていて、家の中では優しい夫、被爆した母に対してはすごく優しい息子で、家を空ける活動が多い中帰ったら必ず母の所に顔を出す、家事・選択・料理が得意。お一人お一人にあって声を聞かせてもらうことがエネルギーになって、この声を国会へ届けるのだという決意に溢れています」。

 

「善戦」ではすまされないこんどの選挙

みんなのくらしと平和がかかっている

 

 「こんどの選挙は、善戦したではないかではすまされない選挙です。共産党のためとはいわず、みなさん自身にとっても暮らしを守るために孫子の世代に平和だけは残してやりたいその思いを共産党にお寄せ頂きたいと思います」と訴えました。

 

共産党はほんとにいいこと言うのに、どうして伸びないのか

共産党はこんな党

 

 主催者から、「笠井さんを国会へ送るためにも、『おまえはいつから共産党になったのか』と言われて萎縮されられるような状況を早く克服したいので、日頃思っている疑問や意見を率直に語ってほしい」と呼びかけがあり、司会者による話し出したくなるような誘いかけや雰囲気作りによって、参加者から次々と意見や質問が出され、集いは大変盛り上がりました。

 

党名を変えたら

 

 @ 何となく「日本共産党」というのは、名前に対する共鳴感が持てないのではないか。政策面はすばらしいが、改名も新しい道を開くものでないか。

 A 私ら子どもの頃から理解している共産党というのは、弾圧されたという怖さみたいなものがダブってイメージされている。なかなか変わらない原因はそこにもないか。

 

 ・日本共産党のイメージが悪いというのは、ソ連が本家でないかという点にもある。ソ連のひどいのを見てその分家だから似たようなものではないかというイメージが強いのではないか。ソ連のように自由を抑圧することはまったく考えていない。そういうやり方と徹底してたたかってきたのが共産党。実際を多くの人に知らせたい。

 ・(笠井貴美代さん) 政党が名前を変えるというのは、悪いことをしたとき。元の名前のままで支持が得られなくなったときに目先を変えるために名前を変えてきた。日本共産党は名前を変えずに戦前から一貫して戦争に反対してきたというのは、誇りだと思う。悪いイメージがあるとすれば、共産党をおもしろくないと思っている人が一所懸命植え付けたことだと思う。

 

資本主義社会で自由に稼いでいるから、共産党はどうも…

 

 B 共産党の話を聞くといいことを言われるが、資本主義の社会で自由奔放に育ち、自分で稼いで自分のお金にするから、共産党になびくのはなかなかだ。

 

 ・(笠井貴美代さん) 共産党は、中小業者の方を応援している。日本を普通の資本主義国にしようと言っている。資本主義国の中でも、あまりにひどいじゃないか、資本主義国の中でできる改革はもっともっとあるんじゃないか、小さな事業所が全然陽の目を見ない、財界とか大企業だけが儲かろうとしている、それがあんまりじゃないかと言っている。それとアメリカにあくまで尻尾を振ってすり寄っていく、それも他の資本主義国とはあまりにも落差があるといっている。当面の重点はすぐ社会主義にすることではなくて、資本主義の枠内で、他の国がやっていることで日本があまりにも違うことをまず正していこうというのが共産党の主張。

 

C 国会議員は多すぎないか

 

 ・役に立たない国会議員は多すぎる。国民の方に役立つ国会議員を増やすことが大事。

 ・共産党の国会議員がでれないようにしようと選挙制度を変えてきた。こういう中でもがんばるというのが共産党。

 

D 政策で、自民党と組むとか社民党と組むとかそういう妥協的なことは一切していないのでは

 

 ・(笠井貴美代さん) 野党はとにかく一致点での自公政権に対抗しようと言うので共闘はすごくしてきている。

 ・「日朝平壌宣言」を支持したのは、民主党でも社民党でもなかった。共産党が支持した。自民党とちゃんと組んだ。小泉さんの立場を支持したのは共産党だけ。

 

新しい綱領をもっとPRすべきでは

天皇と自衛隊をどうする

 E 最近「綱領」を変えたあたり、もっと情宣・説明すべきではないか。現在の自衛隊は追認しているわけでしょう。

 F わしらは赤紙一枚で戦争にかり出された。自衛隊はなんのために日本の国にあるのか。イラクへ行って働くべきでないか。

 

 ・共産党が政権に加わった民主連合政府がやろうとしているのは、日本国憲法をその通り実行しようと言うこと。とりあえず資本主義の中で、天皇の問題でも憲法第1条を変えないでやっていく。財産権を保障する憲法の条項を当然守っていく。これが1月の党大会で決めた綱領の中でうたわれていること。

 ・共産党は憲法を本当に生かすと言うことであれば、自衛隊がなくても日本の安全が守られるような社会にしていかねばならないと考えており、将来的には憲法の線に沿って自衛隊をなくしていこう、軍隊を持たない国にしていこうと考えている。軍隊がいなくても日本の国は安全なのだと思われる状態をつくることが先決ではないかと考えている。国民の大多数が、自衛隊がなくても日本の安全は守られる、と思われたときに自衛隊をなくしていこうという方向を追求している。

 ・(笠井貴美代さん) 笠井あきらはパキスタンに調査に行った。宗教が違っても社会的な習慣が違っても文化が違ってもお互いが共存しあう、これが世界のこれからの平和的な方向だという点ではイスラムの世界と共産党の考えは一致する。マハティールさんというマレーシアの当時の首相とも笠井あきらは会ったが、アジアの国には日本というと戦争へと動いている小泉さんしか見えない、あれだけ昔戦争してアジアの人を殺しておいてまたかという思いでアジアの人はすごく警戒している。そういう中でイスラムの国のマレーシアの人は、日本に平和を願って戦前からたたかってきた政党があったということで意気投合し、いまとても仲良し。アジアの中で小泉さんがどんどん評判を落としている分、共産党がどんどんそれをカバーしてあげている感じ。

 

北朝鮮の拉致問題は

 

 G 拉致家族の問題はどうするのか、どこの国も絶対攻めてこないという保障もないし、自己防衛は大事でないか

 

 ・こんどは北朝鮮が拉致問題は自分たちが間違いやったと初めて認めたのだから、そのことを通じて問題を解決すれば、国際社会のルールを守る国になったなと国際社会が認めてくれると言って、今、共産党は北朝鮮を説得している。

 

終わりに

マスコミは共産党を宣伝しない

 ・(笠井貴美代さん) この前、砺波で笠井あきらの演説会があって、参加してもらった方にあとから感想を聞くと「初めて共産党の話聞いたけど、あれが共産党なら、私らみんな共産党にならんとあかんね」と言われた。共産党そのものをそのまま聞いてもらったらわかってもらえる方はとても多い。希望ある道があるんだということを知って頂くために、毎日毎日共産党のことを知らせたい。新聞「赤旗」を発行してテレビに負けないくらいの宣伝をしている。ぜひ読んでほしい。



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