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2004年5月2日号

権利を実際に行使する運動を進めよう

生活と健康を守る懇談会開く

金沢生活と健康を守る会の広田敏雄氏を講師に生活と健康を守る懇談会が4月18日、石動コミュニティーセンターで開かれました。

広田氏は50年の歴史を持つ「全国生活と健康を守る会連合会」(略称全生連)の運動を紹介、「大砲よりバターを」、「一人はみんなのために、みんなは一人のために」「針の穴ほどの人権侵害も許さない」の三つが全生連魂だと述べました。金沢で取り組んだ生活保護改善の運動(憲法25条生存権を保障させる運動)、就学援助(義務教育は無償とするとの憲法の条文を生かす運動)などの経験を紹介しました。

生活保護は生存権を保障するもの

参加者からは、生活保護を受ける上での扶養義務者の問題や生命保険、「役所の対応が冷たく二度と窓口に行きたくない」と言っている問題などについて相談が相次ぎました。広田氏は一つ一つに、金沢市での実例を紹介しながら答えました。

厚生労働省は窓口で保護申請そのものを受け付けないようにする締め付けを行っていると告発し、生活保護法で保障されている権利を行使することが大事であること、まず保護申請を出すことが大事で、それを認めるかどうかは社会福祉事務所が生活保護法にてらして判断することなどと述べました。

参加者同士で、自分たちの家族構成なら生活保護基準が月どれだけなのか、試算もしてみました。

就学援助は義務教育無償の原則を生かすもの

広田氏は、金沢市で就学援助を受けている児童・生徒は1割に上ることを紹介し、義務教育無償の原則を生かそうと述べました。就学援助制度は、「憲法26条」にもとづいて、みんなが平等に十分な教育を受けられるように、という目的でつくられたもので、学用品代や給食費、修学旅行費などが国から支給される制度です。金沢市では生活保護基準の1.3倍を基準に、学校を通じて申請書を配っています。民生委員の意見を求めることはだいぶん前に廃止したそうです。現在、小矢部市では76名の児童生徒が受けています。

制度を知らなくて国保税減額を受けられない人がいる

収入が少ないので「所得税がかからないから」と判断して税金の申告をしないと、国民健康保険税の法定減額が受けられない場合があります。所得に応じて均等割(1人25、200円)、平等割(1世帯28、800円)を7割、5割、2割減額することになっています。小矢部市では560名の人に国民健康保険税の申告を呼びかけましたが、答えたのは6割程度にとどまっています。これらの方は、国民健康保険税が減額される可能性があり、今からでも申告することができます。

参加者は、自分たちの権利を実際に行使する運動を進めようと話し合いました。



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